君が笑顔を咲かせる。
其の華のような笑顔が 、僕も頬を緩める。
「 此方向いて 」
僕の声で振り向く君にシャッターを切る。
スマートフォンに搭載されているフォルダにまた君が増える。
幸せがまた一つ増えてゆく。
他人から見れば今収めた此の写真は笑う彼女が居るだけ。
けれど僕から見たら此れ等全てが蘇る。
青紫色の花に囲まれはしゃぎ廻る君。
はしゃぎ廻って転びそうな君。
其の君が転ばないように絡めた指。
其れで熱く成ってしまう身体。
横を見れば星に丸みを帯びた花が 、君がより一層映える。
服選びのセンスが良いのかな 、なんて思ってしまう事すらも 、瞼を降ろせば情景が浮かぶ。
君と居れば2時間の映画を何本も生み出す事が出来そうだ。
主演は僕じゃなくて良い。
此の映画の主人公はきっと君だ。
其の相手は僕しか務められない。
そしてカメラマンも僕にしか出来ない。
照明も音声も監督もディレクターも 、僕以外下手糞だ。
誰にも収めることの出来ない表情は 、僕だけなら映画に出来る。
其の映画は僕と君が居る限り 、消えず残り続ける事も可能だ。
プロローグは 、そうだな。
君に此の似合う花畑と 、白いワンピースが宇宙一似合う君を入れよう。
伏線なんて有っても無くても 、史上最高の映画が出来る。
君を引き立たせる景色は 、シチュエーションは 、雰囲気はなんだろうか。
君を思い浮かべて 、思考を巡らせる。
星の魅える帰り道、
蒼い空に碧い海、
鼓膜を破く程に大きい華火、
身体を凍らせる雪だるま作り、
‘ 愛してる ’ の多いトーク画面、
惜しそうに振られる指先、
何時間経っても熱が籠もる手、
煌めく事を止めない指輪。
嗚呼全部完璧だ。
取れも君に似合ってしまう。
君以上に似合うモノなんて無い。
君とじゃなきゃ僕は浮いてしまいそうだ。
総て収めたい。
此の一生分のフィルムが有るカメラで 、僕が愛したどんな表情も収めたい。
けれど 、たまにカメラが霞んで歪んでしまうのは許してほしい。
其れ位君を見ていたから。
映画は次出逢う時に観よう。
2人肩を並べて笑い乍 、泣き乍観ればきっと楽しいよ。
映画は未完成で終わるのかもしれない。
永くて君は飽きて寝ちゃうのかもしれない。
でも何時だって魅せられるから 、少しずつでも見てくれないかな。
僕が愛した君を 、誰よりも撮っていたから。
此れは僕が
誰よりも愛した人を 、
残りの一生分の
フィルムで 君を収めた
僕の映画だ 。
コメント
15件
初コメ失礼します‼️🙇🏻♀️ なんとも言えない最高な気持ちになりました、、!! 誰よりも愛している自信があるからこそ僕以外に君をこれ以上美しく撮ることが出来ないだろうという自信に満ち溢れた主人公の愛の大きさが溢れている作品でとても素敵でした🌟 とても面白かったです!!🩷
タイトルとサブタイトルとの繋がりで映画のタイトルは永遠の愛かなぁ…とか想像してます🫠 僕以外下手糞って部分は撮り方の問題がメインだろうけど、愛が無いってことも関係してるんだろうなとか思ってます。 だから、そこの部分も含めて僕が彼女に対しての愛が物凄く伝わってくるし、彼女も愛されてるなぁって分かりました!! 会話無くても表現だけで想像できる作品もあるんだなって改めて分かった((