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ゆ。
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仁人side
勇斗「・・・俺は、仁人が好きだよ」
仁人「知ってます」
勇斗「好きだからこそ、」
言葉が詰まっている。
もう少し、少し勇気を出してくれれば
返す返事は決まっているのに…
仁人「佐野さん?」
覚悟を決めたように佐野さんは
まっすぐこちらを向いた。
でも、その数秒後には目線が
悲しそうに下に落ちてしまった。
勇斗「好きだからこそ、一緒にいれない」
予想外の言葉が出てきて、
一瞬頭が真っ白になった。
仁人「えっ、?」
勇斗「もうハウスキーパーは契約解除する。
だから、来なくていい」
仁人「な、なんだってそんな急に!!」
勇斗「今までさ、俺の思いを全部ぶつけて
俺に付き合わせちゃってたけど、
俺に合わせてたら、すごく大変だし、
その、なんていうか、仁人が思ってるような人間じゃねぇんだよ…多分俺は」
・・・沈黙
どこまで行っても人がいないテーマパークは
静かで、佐野さんの言葉が重く突き刺さる。
勇斗「・・・彩香のときみたいにさ
変なやつに襲われる時だってあると思うし、
俺のストーカーが仁人に危害を加えない
可能性もない。
俺といても、たのしく」
地面がぽたぽたと上から降る雫で濡れ、
佐野さんもそれに気づいたのか前を向いた。
勇斗「じ、仁人?」
仁人「なんで、なんでそんなことを
言うんですか…?
俺の事、嫌いになっちゃったんですか?」
勇斗「そんなわけ…!!」
仁人「なら…なら!!!
なんで!!俺は勇斗のこと好きなのに
気づかないんだよ!!!」
勇斗「え…」
仁人「抱きしめて!キスして!
手を繋いで!今日みたいにデートして!
王子様みたいに助けて!
それで…!!!!!俺が貴方のこと
好きになるのはいけないことなの…?
好きになっちゃ…いけなかったの…?」
「なら最初から、!!会わなければ」
溢れ出る気持ちも、涙も、
止めることはできない。
止めることができるとするなら
今、目の前にいるこの人だけだろう。
仁人「よかっ…」
瞬きする間もなく、
佐野さんは俺を抱きしめた。
勇斗「それから先は、言わないで。
絶対、言わないで」
仁人「う、うう…うぅ」
「なんで勝手に、俺の気持ちを聞かずに
答え出しちゃうんですか…?」
勇斗「ごめん」
仁人「俺は、勇斗が好きなのに…」
勇斗「・・・ごめん」
仁人「・・・ごめん以外も言っ!」
勇斗「好きだ!!」
「俺と付き合ってくれ」
ここまで渋っていたのが不思議なくらい
ストレートで愛が伝わって、
人生で1番嬉しい言葉を言ってくれた。
仁人「えっ、・・・はっ、ははは。
そうですよ…最初から、
そう言ってくれれば、良かったのに…」
勇斗「だから、ハウスキーパーは
もう頼まない。」
仁人「はっ!?俺の言ってる意味、
伝わってなかった…??」
どういうことだ?
動揺を隠せない。俺の今までの時間…
勇斗「違う!今度はハウスキーパー
としてじゃなくて”恋人”として
俺ん家来て?」
「仁人がいるならハウスキーパー
なんてもう、要らないだろ?」
仁人「あっ・・・あっ!
そ、そういうこと!?
え、まぁ、まぁそうですね…!」
いきなりこう言われても動揺する。
今の俺には何を言っても
さほど違いはないだろう。
勇斗「顔真っ赤だよ笑」
仁人「そっちこそ!!///」
涙と暑さと愛と照れが混じった顔は
もはや混沌と化し、
とっても幸せな顔をしているだろう。
手を繋いでデズニーランドから出る。
この先もずっと、この人の隣にいたい。
その瞬間俺たちは、世界で1番。
いや、宇宙で1番幸せな”恋人”になった。
𝐞𝐧𝐝☕︎︎𓂃 𓅇