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続き楽しみです!頑張って下さい!
気がつくと僕は知らない車に乗せられていた
隣には白髪で目の下にクマがある人がいた
その人は僕が起きたことに気づいたのか、チラリと僕の方を見た、そして少し下に目線を移した
僕の手首には手錠が付けられていた
そして、僕は自分の足をみて少し驚いた
焼印を付けられた場所に包帯が巻いてあった
琥「あ、あの、これ…」
?「痛そうだったから」
?「嫌だったか?」
琥「い、いえ、ありがとうございます」
?「アジトに戻ったら消毒して包帯巻き直すからそれまで我慢しろ」
琥「だ、大丈夫です、お気になさらず」
僕はもう8歳なのに注射や点滴、消毒などが苦手だった
当たり前だけど痛いこと、苦しいことは苦手だ
しかも焼いた傷に消毒なんて僕は嫌だった
?「遠慮すんな」
?「腫れてんだぞ?ほっとくわけにいかねぇだろ?」
最悪、
逃げられないし
一生そのアジトに着かないでほしい、、、
そんな思いも短く、ピンク髪の人が「着いたぞ」と声をかけた
僕が車から降りると、隣に黒髪の人がきた
?「足痛くないか?」
僕にそう声をかけると、その人は軽く首をかしげた
正直、まだヒリヒリして痛いけど、これ以上迷惑をかけるわけにはいかないと思い「平気です」といった
例えるなら、100度以上に熱したフライパンを太ももやふくらはぎ、皮膚の薄いところなどに5分以上押し当てているようなものだった
もちろん、傷は赤く腫れ、火傷の傷が目立ち、まだ痛みがある
アジトへ行くと、ソファーやテーブルなど家庭的な家具から、フロアや書類保管庫のような仕事関連のものもあった
アジトはとても大きく、迷ってしまうような広さだった
僕はソファーに座らせられ、肩を抑えられた
なんでそこまでするかは分からない
普通に消毒するだけならそこまでしなくても、、、💧
?「じゃあ消毒するから兄貴抑えてて」
兄貴?兄弟なのかな?そう思った瞬間、短髪の人がソファーの後ろから僕の腕と足を抑えた
?「はい、いいよ〜♡」
良くない良くない、何も良くない
心の準備できてないよ!?
そんなことを言う暇もなく長髪の人は手際よく準備をし始めた
?「ちょっと我慢な?」
そう言うと、僕の足に消毒液を染み込ませたガーゼのような布を当てる
琥「い”‘っ!?」
体がガクンと前のめりになるのを後ろにいた短髪の人が グッ と支える
僕の声は部屋中に響いた
その部屋にいた人は少し驚いた顔をして僕の方を見た
僕は痛くて涙目になっていた
大人でも泣き叫ぶような痛みだった
?「ごめん、そんな痛かった?」
心配してくれているようだったけど、僕はそれどころじゃなかった
僕は今すぐこの場から逃げたかった
僕の足に付けられた焼印は一箇所じゃない、太ももや、ふくらはぎにも無数の焼印があった
消毒を続けるぐらいなら死んだ方がマシかもしれないと思うほど痛かった
琥「あ、あの、もう大丈夫です」
琥「ごめんなさい、僕、すぐ声上げちゃうからうるさいですよね…..」
逃げたいって気持ちもあったけど、本音も混ざっていた
?「じゃあ、口になんか詰める?♡」
?「あー、そうだね」
?「九井、なんかある?」
?「布でいいだろ、」
?「はーい♡」
よくわからない会話が部屋に響いた
僕が何が何だかわからないといった表情をすると短髪の人が僕にねじった布を噛ませた
?「これでさっきよりは声出ないから大丈夫♡」
あの痛みをもう一回繰り返すのは精神的にもキツいけど、ここまでしてくれたなら我慢するしかないと思った
20分程かけて僕は消毒を終えた
もちろん痛かったけど、僕のためにここまでしてくれたから最後まで頑張れた
終わった後は短髪の人が僕の頭に軽く手を置いて撫でてくれた
少し嬉しかったけど、やっぱり怖い
急に誘拐されて手当てされて、よくわかんない状況だし
そんなことを考えていると、短髪の人が名前を聞いてきた
?「そういえば、名前聞いてなかったね♡」
?「俺は灰谷 蘭、お前は?」
琥「琥珀(こはく)です」
蘭「へぇ〜♡かっけぇじゃん♡」
琥「ありがとうございます」
?「俺、灰谷 竜胆」
?「九井 一」
?「三途 春千夜」
?「鶴蝶だ」
?「佐野 万次郎」
?「明司 武臣」
?「望月 莞爾」
梵天「よろしくな」
琥「えっと、はい、よろしくおねがいします」
僕は”梵天”と仲良くなった
犯罪者と仲良くなるなんて思ってなかった
それでも、僕はここが1番いい
居心地が良い、
みんな優しくて、かっこよくて、すごくて、こんな僕でも迎え入れてくれた
嬉しい
そんな気持ちで僕の胸はいっぱいだった