⚠︎ オリキャラ 男夢主
⚠︎ 原作改造
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憂太side
『……風、?』
開いた口が塞がらない。その前に、
『…風って、どういう、?』
風だということと、呪力が繋がらない。理解が追いつかない。
「あ〜…分かりやすく言うと風ってだけだな、うん。」
パンダくんは面倒臭そうに顔を掻いている。
「…そうだなぁ、」
「要(かなめ)を見たら、きっとすぐ分かる。」
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中に居たときはすごい振動だったのに、外からだと全くというほど静かだ。
…本当に入っていいのだろうか。いやでも、見てみたいしな…、
『…よし、』
要くんに何か言われそうだけど、今は忘れておく。僕は覚悟を決めて、建物内に足を踏み入れた。
『…っ⁉︎』
空気が変わった。体全体に、重いモノがのしかかる。多分リカちゃんで慣れてなかったら、この中を歩けなかった。ていうかこれ…
『風じゃなくて…重力に近い気が…』
要くんの術式については後で聞くことにして、壁に手を添えながらさらに呪力が強い方へと向かった。
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要side
『……?』
領域内に変化が起きた。誰が侵入してきたのかは大方予想がつくので、今目の前にいる呪霊にトドメを刺す。
[キュル“……ル“]
呪霊の周りの空気を鋭い刃のように固め、そのまま潰すと案外はやく消えた。
『…弱、』
明らかに弱い。報告書ではコレが1級に相当すると書いてあったが…。何か引っかかる。
「…あ、!要くん!」
少し開けておいた扉から憂太が顔を出した。やっぱり入ってきたか。
『…なんで来たの、』
「あはは…、ごめん心配で…」
お人好しだな。
というかさっきからずっと苦しそうにしている。なにかに耐えて…、
『…あ』
「…?どうしt」
憂太が何かを言う前に、この周りだけ呪力を消す。それと同時に呪霊の気配も感じ取りにくくなった。
『…悪い、苦しかったよな、』
俺が謝ると、たちまち驚いた顔をした。さっきよりも楽そうだ。
「え、いや、僕が勝手に入ったのが悪いんだし…」
最初に言っておけば良かった。そこまで苦しくなさそうだったからまだいいけど。
「…ねぇ、要くんの術式って…」
[グウワア”アア“”‼︎]
「…え」
『…っ!憂太‼︎』
帳内だけに、重い重い重低音が響き渡った。
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憂太side
背中にまとわりつくような痛みを感じて、目を開く。
『……は、』
砕け散った壁の一部が体にかかる。けどそんなものは無視して、走り出した。
『…っ、要くん‼︎』
元々は壁だったのであろうコンクリートの山に、横になっている要くんの所へ駆け寄る。
『要くん⁉︎要くん‼︎』
自分の肩が背中よりも痛む。多分、要くんが僕を押して庇ったんだ。
『要くん…‼︎』
自分が足手まといにしかなっていないことを実感して、目頭が熱くなる。何度も名前を呼んだ。
「…っ」
『…‼︎』
『要k』
「そんな叫ばないで…、頭痛い…。」
名前を呼ぶ回数が手の平で数えきれなくなりそうだった時、腕の中にいた体が動いた。
「……なんで泣いてんの、」
『…グスッ、だっ“て、』
頭の傷が痛むだろうに、要くんは起き上がって僕の涙をすくってくれた。頭以外にもある傷が目立つ。
「俺は大丈夫だから…そんな泣くな、」
誰が見たって大丈夫な傷じゃないのに。
急に自分が情けなくなって、要くんに庇われてる自分に腹が立って、立ち上がった。
「…?憂太?」
『…要くん。』
『僕がちゃんと、帳の外まで送り届けるから。』
「…!」
今なら、なんでも出来る気がした。
次は僕が、
僕たちが、
要くんを守る。
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