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えだまめ🌟🌙
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うわあ……第8話、重かったですね。小嶋の「見たくない」っていう繰り返し、ああいう時って本当に頭の中がぐるぐるするんだろうなって伝わってきました。中村の「泣いてんじゃねぇよ」からの、あの傷の話にぐっときました。小嶋自身が昔言った言葉を返されるって、すごく効きますよね。「生きることに訳なんていらない」っていうラストの覚悟、読んでて胸が熱くなりました。でもまだまだ地獄は続くんでしょうね……続きが気になります。
小嶋「なんで…なんで出せないんだよ…」小嶋は目の前の現実に目を向けられずにいた。
中村は強い…
なのに…
俺は弱かった…なぜだ…
目の前の穴だらけになった飛行場を見て…
死体だらけの地面を見て…
血生臭い…
なぜ地面は赤いんだよ…
なんで血が綺麗に見えちまうんだよ…
なんで太陽は、なんで…
綺麗なんだよ…!
見たくない…
現実なんて見たくない…!
見たくない。見たくない。見たくない。見たくない。見たくない。見たくない。
そう思う。
そして涙を流す。
「弱気になるなよ。」
うるさい…
「確かに戦い方は正しいな。」
うるせぇんだよ…
「お前に何がわかる!」
うるせぇんだよ…!
「お前は本当に生きて帰れると思っているのか?」
小嶋「うるせぇ!!!!」
小嶋は大声でそう言った。
その瞬間周りの視線が一気に小嶋に集中する。
小嶋「あれ、?俺…何言って…」
小嶋は我に返った。
いきなり自分はなにを言っているんだ…?
その時奥から中村が来る。
や、やべぇ…俺何かしたか…?
やだ…殴られたくない…
もうやだ…やだだよ…
助けてくれ…頼むよ…神様…
そう涙をまた流しかけた時。
中村「泣いてんじゃねぇよ!!」
そう中村は小嶋に怒鳴る。
小嶋「…!」
小嶋は涙を流しながら聞く。
小嶋「なんで…!なんでお前は強くいられるんだよ…!なんで!なんでだよ!藁にさえ銃剣を突き立てられなかった奴が!なんでそんなに勇ましくなれるんだよ!!!!!」
そう唾を口から垂らしながらそう怒鳴る。
中村は冷静に言い聞かせる。
中村「小嶋、その顔の傷なんだったっけか?ほらほっぺたにある傷だよ。」
小嶋は自分の頬に触れる。
その手の感触には、涙が指に当たる感触と、傷の浅い深みがあった。
さっきまで臭うと感じていた死体の悪臭も…
何も感じない…
ただ…
中村のことしか見えない…
中村「お前のその傷は!成長のための傷だって…!お前が言ったんだろぉ…?お前が成長してるところ!見たことねぇんだよ!見せてみろよ!俺を超えろ!優しさという壁を越えてみろ…!」
中村も涙を流しながらそう聞く。
自分を「優しさ」という壁に例えて。
俺を超えてみろと。
そう言い聞かせた。
小嶋の心には風が吹いた。
涙は冷徹に冷たかった…
でも中村の言葉は…
直接は感じれないけど…
温かい…
そう感じたんだ…
小嶋「中村…俺…!」
そうして小嶋が何かを伝えようとしたとき、ドガァァン!とまた海の方から鳴る。
艦砲射撃がまた来る。
そして皆また騒ぎ出す。
助けを求めるもの。
置いていかれる負傷兵。
その負傷兵の叫び。
手を合わせて神に祈るもの。
自分は…なんだろう…?
俺は…ただ見ているだけだ…
俺はどうしたら…
中村「自分で立てぇ!!」
そして中村に背中をグッと押される。
そして強制的に立ち上がる。
小嶋「うお…!…なんで…」
中村「あぁ!?今更そんなことかぁ!?そんなのお前が戦友だからだろうが!」
中村は小嶋のことをただの同期としては見ていない。
初めての戦友として。
初めての相方として。
中村「生きるか死ぬなんて選択肢やらねぇからな!お前は生きるんだ!わかったな?生きろ!走れ!」
そして中村は小嶋を走らせる。
小嶋は中村から勇気づけられ、その勇気に応える。
小嶋「あぁ…!どこまででも走ってやる…!島の中でも…島の端でも…日本まででも…地球の果までも…!」
中村「そんじゃあ壕までいけ!」
そして走る。
その瞬間艦砲射撃が着弾する。
ドギャァァァァン!ドガァァァァァァン!とまた轟音を立てながらそこらじゅうを穴だらけにする。
人も、建物も、平等に。
しかし小嶋は止まらない。
止まれない。
生きて帰るんだ。
「小嶋はさ、本当に僕らがこの戦争から生きて帰れると思ってるの?」
前に中村から聞かれたこと。
あの時、俺は答えを出せなかった。
しかし今なら答えられると思う。
だって心が決まったから。
訳なんて必要ない。
理論なんて必要ない。
必要なのは…
その心なはずだから…!
覚悟なはずだから…!!
小嶋「俺は生きて帰るぞぉぉ!」
「生きて帰る。」
これが小嶋なりの答えだった。
生きることに「訳」がいるの?
生きることに「理論」がいるの?
いや…
いらないな…
俺はただ走るんだ。
その答えに向かって。
今俺が決めた答えはきっとわかってもらえないだろう…
でも…俺にはわかるんだ…
周りには轟音が響き渡っている…
周りには叫び声が響き渡っている…
恐怖で胃が縮みそうだ…
痛い…恐怖が体を襲う…
でも止まれないんだよ…!
その答えを見つけ出すためには…!
中村「俺たちが生きるんだ!小嶋!走れぇ!」
ズダッズダッと重い足音が響く。
艦砲射撃に吹き飛ばされた死体の匂いがひどい…鼻が引き裂かれそうだ…
顔に血がつく…
温かくて…鉄臭い…
だが足は止まらない…
覚悟は…きまったから…!
小嶋「俺は生き残るぞぉぉぉ!!!!」
そして、壕についた瞬間…
中村と顔を向け合った。
久しぶりに…笑ったかもしれない…
生き残ったんだ…地獄を…
安堵した瞬間、力が抜け、意識をなくした…
まだ見る地獄を知らずに…
第七話 「心」