阿部ちゃんのいない生活が約1年続いた頃。俺は、淡々と仕事をこなし、他の7人とは仲良くしていたけれど、やっぱり寂しくて、オフの日には塞ぎがちだった。
あの穴は、今まで阿部ちゃんの家の寝室にしか現れなかったから、阿部ちゃんの存在しない世界にはもう現れないのかもしれない。考えれば考えるほど絶望的な気持ちになる。
空き時間に、事務所に問い合わせたり、阿部ちゃんの母校を訪ねてみたりしたけど、阿部ちゃんの手掛かりは依然、掴めないままだった。それどころか、阿部ちゃん自体誰の記憶からも削除されているかのようだった。
阿部ちゃんに会いたい。
幸い、この世界に俺の恋人は存在せず、誰にも惑わされずに済んだのだけはよかった。
そんなある夜。
ひどくうなされて目が覚めると、汗をぐっしょりかいた、その目線の先に例の穴が出現していた。
💙「阿部ちゃん………」
もう迷うことはなかった。
この先にしか希望はない。
阿部ちゃんのいない世界なんてクソ食らえだ。
俺は迷わず、その穴に飛び込んだ。
💙「待ってて。阿部ちゃん」
おわり。
コメント
14件
わーどうなっちゃうのかはらはらでした… 個人的に好きなカプだらけで😍 この後しょっぴー幸せになって欲しい〜🥺💓
え?終わり?😱😱😭😭 会えるの? 最後まで見届けさせてくれ〜🙏💦
一気読みしちゃった。 しょぴが不憫可愛い(可愛いんかい) 次こそ一緒に帰ってきて幸せになってほしい!!!がんばれー!