俺は混乱していた。急に告白してくる同僚。大量にパソコンの中に保存されている俺の写真。カオスすぎる。情報量の嵐だ。
とりあえず俺はココに落ち着いてもらおうと思い
「ちょ、一回下りろ。」
と俺の膝の上から退くように言った。だが、ココの目はもう狼のような野獣の様な顔付きで抑えるのは無理そうだった。
すると、ココが混乱している俺を見てこう言った。
「ここまで焦らしといてそれは無くね? 堪能させろよ。」と。
意味がわからない。状況が飲み込めない。
「は、?い、意味分かんねぇよ、。大体、堪能するって何…っ、」
“何を”と言おうとした瞬間。俺の体が浮いた。そして、浮いた時に初めて気がついた。
ココに姫抱きされているのだと。
「軽っ。お前ホント食わないよな。俺に捕まったからには毎日うまい飯食わせるからな。」
と、俺を運びながら満足げに言うココ。
「ど、どうでもいいだろ、!降ろせよっ!」
と俺は精一杯暴れた。でも、体重で上回っているココから無理矢理降りようとするなど無理な話。
しかも、俺はBMIギリギリの重さに対してココは平均的な重さだ。抵抗できる訳もなく俺はココの寝室へ運ばれた。
「よっと」
と、ベッドにぼすっと降ろされ体に少し衝撃が走るも、警戒心のほうが勝ちベッドの後ろへと後退った。
「そう警戒すんなよ。別に嫌がる事なんてしねぇし。」
そう落ち着いた声で話すココ。信用できるかよ。無理矢理連れて来といて。
「何する気だ………。」
少し怒ったような低い声で俺は訪ねた。
「……はぁ…、惡いのはお前だからな。」
いつもより鋭い目付きで俺を見詰め、何処からか出してきた手錠でベッドの柵と俺を繋いだ。
「あ…?テメッ…九井っ……‼」
ついにキレた俺は反射でココを名字で呼んだ。でも、俺よりも怒っているような顔で見詰めてきたココは顎を掴んできて、こう言った。
「なんで、”一”って、呼んでくれねぇの?」
「……は、?」
さっきから意味がわからない。俺はコイツを名前で呼んだことはそもそもない。しかも、なんで俺が逆ギレされてるのもわからない。俺なんかしたっけ…。
「わがまま言うなよな。どーせ俺の下で啼くだけなんだから。」
そう言って俺の服を脱がせ始めたココ。不味い。これは、不味いやつだ。
女顔の俺は金がない時よく売春や、モノ好きに対して下着を売ったりなどをしていた。
売春していた時。同じようなことがあった。
その時の客に飽きた俺は、「金はいらないから帰らせろ。」と言い、服を着始めた。すると、俺の態度にキレた客が。服を無理矢理脱がせ、ブツを口に突っ込んできたことがあったのだ。
どうしよう。怖い。ヤダ。やだやだ。
「…?どした。はるちよ。俺まだ何もしてねぇよ?」
ココが落ち着いた声で俺の頬に触れた。どうやら泣いていたらしい。情けね…。
そうは思ったものの、やはり同僚に穴を貸すのは気が引ける。
「お前に貸すアナなんてねぇぞ。」
べーっと煽るように言った。だが、ココはその挑発に腹を立てるのではなく興奮したような顔をしていた。
「そうやってイキってるやつが啼くのが一番クる。しかも相手御前だから、絶対止まれない。」
………これは………しくった………。