テラーノベル
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今回は少し違った作風です
⚠️結構事実改変多いので、本当に覚悟がある方だけの閲覧をおすすめします
izwのみ
俺はQuizKnockのCEO。
今年、2026年10月2日に10周年を迎えるにあたり、現在は十周年プロジェクトを進めている。
色当てクイズから始まったQuizKnockのメインチャンネル、
会議中と題したサブチャンネル、
桃鉄無双から始まったGameKnack、
全ての学ぶ人を応援する学ぼうチャンネル
の四つのチャンネルを軸に、さまざまな事業を行っている。
最近では、万博や省庁など大きいところとコラボしたり、毎年夏のイベント、冬には出張中も行っている。
忙しいが充実した毎日だ。
ただ、最近無理が祟ってきているみたいだ。
俺も30を超えた。
毎晩夜中までサッカー観戦をして、昼間は全国を駆け回るという生活もそろそろ大変になってきたようだ。
最近はほんとに体調が厳しいかもしれない。
なんだか毎日同じような夢を見るのだ。
誰かに呼ばれているような夢。
現実を見ろ、と言われる夢。
10年前、QuizKnockを立ち上げた当時はよく言われたことだ。
10年…、いや。
そんなことを考えている場合ではない。
待ってくれているファンのみんなもいるんだから。
頑張らないと。
山「伊沢さーん、収録の時間ですよー」
「あぁ、今行く」
一瞬だけ山本の顔がぼやけたように見えたのは気のせいか。
山本…そうだよな、山本だよな。
ふと窓の外を見る。
昨日とは違う景色。
気合いをいれる。
よし、今日も頑張るか。
あっという間に収録が終わる。
乾が編集をしている。
後ろから覗き込む。
「今どんな感じ?」
乾「いまっすか?ちょっとみます?」
乾が編集中の画面をこちらに向ける。
俺らが動画の編集まで携わっていた頃とはもう違う。
効果音も賑やかに入っている。
ふと画面をみると、顔がぼやけた気がした。
これ、誰だっけ。
目を擦ってもう一度画面を見ると違和感は消えていた。
画面内では問と言、須貝さんが暴れている。
それを微笑みながら見つめるふくら。
心臓がなぜかズキッとした。
ふと、うしろから、「今は様子を見ましょう」
と声が聞こえた。
振り返っても塩をなめている鶴崎しかいない。
「今、なんかいったか?」
鶴「なんもいってないよ?
伊沢さん、具合悪いんじゃない?
病院行ったら?」
「いや、大丈夫。」
俺が倒れたらみんなに迷惑をかける。
今日は十周年記念イベント、
『QuizKnock十周年パーティー!〜メンバー全員でクリアを目指せエイトアンサー〜』
の日だ。
昨日とうとうQuizKnockは10周年を迎えて、
今日はイベントの日だ。
なんだか今日は朝から調子が悪い気がする。
頭が朦朧として、意識がどこかに引っ張られる感覚。
河「伊沢、行くぞ。」
「ああ、わかった。」
でも、今日は大事な日だから。
言い聞かせて外に飛び出す。
「はいどうも、QuizKnock編集長の伊沢です!
本日はQuizKnock出張中!にお集まりいただき…」
めまいがする。
俺はその場に倒れてしまった。
目が覚めたのは病院のベッドだった。
「イベントは?」
「みんなは?」
最初に出てきたのはその言葉だった。
でも、医者は俺を見て怪訝な顔をした。
「…何のことですか?」
困惑して固まる俺に先生は全てを説明した。
QuizKnockは1ヶ月で解散していた。
資金も底をつき、人気も出ず、畳むしかなかったのだ。
活動は失敗。
みな、別の人生を歩んでいた。
俺はそれが受け入れられなくて3週間も昏睡状態になっていたらしい
川上と河村だけだったのだ。
そう思うと全てに合点がいった。
みんなの顔がぼやけたのは、実際は会ったことがほとんどないから。
窓から見える景色が違ったのは夢だったから。
効果音がやけに多かったのは、心電図の音だったから。
「今は様子を見ましょう」というのは医師の声だったのだ。
河村が入ってきた。
河「伊沢さん、大丈夫ですか」
河村は他人行儀だった。
それで理解してしまった。
ふくらも。
須貝さんも。
山本も。
鶴崎も。
問も。
言も。
乾も。
全て夢だったのだ。
涙が溢れる。
俺の、積み上げた10年はなかったのか。
その後、俺はクイズ大会に行くたびに『仲間だった人』と会った。
でも相手は覚えていないのだ。
夢の中の話だからだ。
相手からしたら、俺はテレビで見たことがある、クイズが強い人、というだけだった。
だんだんクイズ大会にも出なくなった。
現実と夢の違いに辛くなったからだ。
QuizKnockを立ち上げるというのは俺にとっての唯一の合理的でない決断だったのに。
10年後 2026年。
俺は東大の大学院、農学部を終えて、そのままサラリーマンになった。
今でもあの夢を思い出す。
ふいに、すれ違った。
相手は振り返らない。
山本と直井、ふくらが笑顔で話しながら歩いていった。
その笑い声は夢で聞いていたものと同じだった。
でも、俺はその視界には入らない。
東大での教養の授業を思い出す。
ボルツマン・ブレイン。
そして、世界五分前仮説。
ある日突然記憶だけを持った脳が生まれたら。
五分前に世界が生まれ、それまでの記憶を全て埋め込まれていたとしたら。
それ自体を経験していなくても、記憶がある。
何を言っているんだと、そう思っていた。
でも、今なら分かる。
過去が本物だったかどうかなんて、記憶している本人には証明できない。
俺の十年間は、世界には存在しなかった。
それでも俺の中では、誰よりも確かだった。
だから、俺はもう一度あの時に戻れるとしたら。
俺はまたきっとQuizKnockを立ち上げるという道を選ぶ。
たとえ、その十年が世界のどこにも存在していないとしても。
どんでん返しで後味が悪い鳥肌系を書きたかっただけでした。
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あお
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#問答打
あお
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ごま油ぬりぬりんちゅ
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コメント
2件
izwさぁん...実際に倒れそうで怖い人No. 1。みんな忙しそうで体調崩しそうで、実際にymmtさんも体調崩して、それでも咳だけだからってscholeの余白が狭すぎるに出たりだとか...みんな休んでぇ!って感じです。みんな休んで欲しいですね
読み終わって鳥肌立った…。最後の「それでもまたきっとQuizKnockを立ち上げる」が刺さりすぎてしんどい。積み上げた10年が世界から消えてても、自分の中では確かだったっていうの、切なすぎる。世界五分前仮説の持ってき方もずるいわ。現実と夢の境目がわからなくなる感覚、めちゃくちゃ没入した。いい意味で後味悪い系、刺さります…。