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深海の遺跡が待ち受ける場所へ向かう船が揺れる波の中を進んでいく。海の色は濃く、まるで夜の空のように暗く深い。船の甲板で、フィンが遠くを見つめながら呟いた。「これから深海に入るんだな。まるで未知の世界に足を踏み入れるみたいだ。」
ローザリンドが彼に微笑みながら答える。「私たちが解くべき謎は、まさにこの先にあるわ。でも、気を抜かないで。遺跡には魔法がかかっている可能性が高いから。」
アリシアは船の後ろで海面を眺めている。「何が待っているのか、考えるだけでもぞくぞくするわね。」
ドレイクが槍を軽く握りながら、「早くこの謎を解いて、次の五角形に進もうぜ。」と呟いた。
船はそのまま海の深層に突入し、徐々に光が薄くなっていった。
ついに船は沈み、古代の遺跡が海底に広がる地域に辿り着いた。遺跡の周りには巨大な柱が立ち並び、五角形の模様が浮かび上がっている。だが、その模様は何かを隠すように歪んでいた。
ローザリンドが呪文を唱え、魔法の光を発して五角形を照らす。「この模様、見覚えがある。古代の魔術師たちが残したものだわ。五角形が繰り返されている…まるで全てのものがその中心に引き寄せられているみたい。」
フィンが手を伸ばし、柱に触れる。「これが鍵になるのか?」
突然、柱が震え、海の中に巨大な渦が現れる。アリシアが驚きの声を上げる。「何だ、これ!?」
ローザリンドは冷静に指示を出す。「引き寄せられたらダメ!避けて!」
遅れることなく、全員は身をひるがえして、渦の外へと跳び退った。
ドレイクが槍を構え、「何かが起きるぞ!」と叫んだ。
その瞬間、海底から巨大な影が浮かび上がる。それは、深海の守護者、古代の魔物だった。
巨大な海底の魔物は、五角形の模様が全身に刻まれた、まるで生きた遺跡のような姿をしていた。目は赤く光り、巨大な触手が揺れ動く。
「これが遺跡の守護者か!」フィンが驚きの声を上げる。
ローザリンドはその魔物をじっと見据えた。「この魔物は、私たちが五角形の秘密を解くための試練だわ。倒すことで、次の鍵が得られるはずよ!」
ドレイクが槍を構えながら言った。「どんな相手でも倒してみせる。」
その瞬間、守護者が一気に触手を振り上げ、フィンの方向に向けて放った。フィンは素早く回避しながら、「俺の出番だな!」と叫び、魔法の矢を放つ。矢は守護者の触手に当たり、炸裂したが、魔物はひるむことなく攻撃を続ける。
「なかなか効かない!」フィンが息を呑みながら言った。
ローザリンドが呪文を唱え、「次は私たちの番よ!」と叫び、強力な魔法の波動を放った。その波動は魔物の体に直撃し、守護者の一部が崩れ始めた。しかし、それでも守護者は力強く立ち上がり、さらに激しく反撃してきた。
アリシアが冷静に言う。「このままでは永遠に戦い続けることになる。何か他に方法があるはずよ。」
ローザリンドは一瞬考え、「五角形の模様!あれが関係しているはず!」と閃き、急いで魔法の光をその模様に向けて放った。
すると、守護者が突然停止した。五角形の模様が輝き、魔物の体の中で光が走り、次第にその存在が収束していく。
「これで…終わりか?」フィンが息を呑む。
守護者が完全に消失した後、海底の遺跡から一つの光る石が浮かび上がった。それは五角形の形をしており、真ん中に古代の文字が刻まれていた。
ローザリンドがその石を手に取り、読み上げる。「この石には次の五角形の場所が示されているわ…この石を持って次の地へ向かうべきだわ。」
「次はどこだ?」ドレイクが尋ねる。
「この石には、次の場所が…火山の中心地にあるって書かれている。」ローザリンドが驚きながら言った。
アリシアが考え込みながら言う。「火山の中心…そこまで行けば、どんな力を持つのか分からないわ。」
フィンは剣を握りしめて笑った。「どんな敵が待っていようと、俺たちなら突破できるさ。」