全部シナリオ通り進んでる
俺は羽根ペンを置いた。
「このオリーブの葉は4500年ほど前から代々この学校で受け継がれてきたものだ」
廊下を歩いていると、集会場から3年生の声が聞こえてきた。
少し立ち止まって、様子を見てみる。
そこには1年生の姿もあった。3年生の説明を真剣に聞いている。
そうだ、今日はスクール散策。1年生のための「学校探検」とでも言うのだろうか。
3年生が話しているのは説明通り、4500年ほど前からこの学校で受け継がれてきたと言われている〝オリーブの葉〟だ。
最近は平和な時間がただ過ぎるだけだが、昔は大地震が起こるだの、大洪水が起こるだの、災害が多かった。
だが、どんな災害にも微動だにしなかった木が、1本だけあった。
それが〝オーリブの木〟。
災いから日常を守るため、そのオリーブの木から一枝ずつ取り、人々は大きな公共の場にオリーブの葉を祀ることにした。
この学校にいるものなら誰もが知っていることだ。
その風景を見てるのも飽きたので、さっさと次の授業へ急ぐ。
前から俺と同じような真っ白な格好の女子とすれ違う。
その次は同じような格好の男子2人組。
次も同じような格好の男子。
我々は〝Siip〟という名の一族だ。
⚠この物語は一切本人様に関係ない内容となっています。
コメント
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siipが1つの種族になるのか…めっちゃ好き