コメント
2件
宝石の国パロ助かります!! 極東てえてえ…
溺です。
以前少しお話した宝石の国パロのヘタリアを投げようかと思います。
私が菊耀好きな人間なもので少し腐向け風味になるかもしれません。がそこまでがっつりでは無いはずです。
__________________
これは
酷く脆くて美しい宝石で造られた“国”のお話。
モノローグ
「我に任せろって言ったある、 お前じゃ直ぐに砕けるから……………..」
「懲りないよなあ、 本田も。 またルートに怒られるぜ」
二つの人影は口々に手足が欠けた人の様なものを囲み話しかけていた。
欠けた手足の断面からは血が滴る事が我々にとっての普通だが、彼らにとってはそれは異常なことだと認識されている。
それもその筈、断面から覗いてみえるのは生々しい肉ではなく鮮やかな宝石が放つ光なのだから。
「……すみません、私の実力が足りないばかりに」
「いーんだよ別に。 いつも作戦立ててくれんだろ、
それにしても今回もハデにやられたなー・・・ まだ接着甘いからうごくなよ、もちろん耀も」
「我は腕しか欠けてないある。 それよりアーサー、 アルフレッドはどうした?」
「アイツ、 今日お前たちが見回り担当って話しただけで自分の部屋に寝に戻ったんだよ。油断しすぎだよな、」
俯き暗い表情を浮かべ、謝る瞳に藍色の世界を映す宝石の仮名は 「本田菊」。
硬度が非常に低く脆い。
だがその反面頭脳明晰であり、 慎重派。
その脆さに比例せずずば抜けた頭脳があったからこそ最年長に近い座を保っているのかもしれない。
同種族ではないが兄の様な存在の耀とペアを組んでいる。
謝罪をする本田に優しく言葉をかけるその姿は美しい黄色で滑らかな地平線をも反射させる。そんな宝石の仮名は「アーサー・カークランド」。
硬度は並々、戦闘能力も頭脳も申し分ない。 だが少し素直になれない性格の為か友人と呼べる者が居ない。見回りは同種族兄弟の「アルフレッド・F・ジョーンズ」と見回りペアを組んでいる。
「ある」というなんとも中華を思い出す語尾をつける鮮やかな茶髪を思わせる光で僅かながら周りを照らしているのは 「王耀」。
本田の次に小柄な体格を持っていながら四千年を生きている最年長。
硬度と戦闘能力は言わずもがな高く、 生存しているメンバーが危険に晒されてもなお圧倒的な余裕を保っていられるのはそのおかげだろうか。
宝石は仮に原型を留めていない程までに砕かれたとしても破片を貼り付け組み立てさえすれば簡単にまた生活を送る事ができる。その体質故密かに嫌気がさしている者もいるのだがそれはまた別の話。
「ほら、さっさと立ってもう一回見回り行くあるよ」
「了解です。 ありがとうございました、 アーサーさん」
「ばっ……接着がまだ甘いって言ってるだろ、もう少し休めよ」
「なに馬鹿なこと言ってるあるか。まだ日が高いんだから来るかもしれねーあるよ、菊はさっさと立て。」
「分かってますよ・・・貴方と違って跪いんですから少し待ってください、」
不服そうな人影を残し二つの宝石達は口々にそう零して縁溢れる草原に飛び出して行く。
モノローグ 終
________________
読んで下さりありがとうございました!
是非コメントで感想頂きたいです。