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控室の静けさの中、華はまだ胸の鼓動が速いのを感じていた。
律の「よく頑張りましたね」という言葉が、何度も頭の中で反芻される。
(律さんに褒めてもらえて、嬉しかった……それだけじゃない)
頬に残る熱を掌で押さえながら、瞳を伏せる。
仕事の評価が欲しかったはずなのに、今は違う。
――律さんの声が聞きたい。
――律さんに見ていてほしい。
――律さんの隣に、もっと長くいたい。
胸の奥であふれてくる想いに、華ははっきりと気づいた。
(これ……恋なんだ)