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「ふぅっ、、、。」
「さとちゃん、大丈夫そ、?」
「……さぁな」
「なにそれ、w」
第8話
莉犬side
最近、さとちゃんの顔色が
悪い気がする
夜ご飯の時だって
「ねぇ、ご飯食べないの、?」
「んー、、ちょっと食欲なくて…w」
口に入れることはしないし、
夜中に目が覚めた時も
「まだ寝てないの、?」
「寝れないだけだよ、大丈夫」
とか言ってずっとパソコンとにらめっこしてる
「確かに、、不安にはなりますね……」
るぅちゃんに相談しても、
さとちゃんが折れない限り、
この問題は解決しないと思ってる
「さとちゃん……っ、」
ころんside
「ふわぁぁっ……」
隣で大きなあくびをしたさとみくん
「寝てないの?」
「ちょっと、、なw」
そうやって、いっつもいっつも
曖昧な言い方して誤魔化す彼は
自分の彼女を困らせてるなんて思ってもいないだろう
るぅとくんが言ってた
『なんか、さとみくんが変だって莉犬が心配してたんです』
と
さとみくんなりの配慮なのは分かってる
莉犬くんに心配かけたくない
迷惑かけたくない
自分でなんとかできる
とか、思っちゃう人だから
莉犬side
「とりま、脱出ルートを確保せな無理やで」
「そーですね……」
んー、と顎に手を当てて悩む姿
いつも、可愛いなと思う彼に
かっこいい一面が少しあるところが
ころちゃんは好きだと言っていた
確かに少しわかる気がした
「さとみくん、この前行ったところに……」
と、るぅちゃんが話しかけた人を
見ると
どこを向いているか分からないけど
完全にぼーっとしていた
「……」
「さとみくん?」
「ぇ、あぁっ、、ごめん、なに?」
何事も無かったかのように
笑顔で話し始める
「さとちゃん、寝てへんの?」
「はぁ?w」
ジェルくんは真面目に聞いた
さとちゃんは冗談かのように流す
そのまま、今日の話し合いは終わった
さとみside
寝れない
寝れない
寝れない
そんな日がどのくらい続いたのだろうか
今日も、ベットから体を起こす
サイドテーブルにある時計を見ると
莉犬とベッドに入ってから30分しか経っていなかった
隣ですやすやと寝ている莉犬の
ふわっとした髪を撫でる
「……なんで、、だろうな…」
ぼそっと呟いた言葉
意味なんて無かった
「俺だって……心配してるよ、」
「……起きてたのかよ」
「頭撫でられたから、」
そう言って頭の上にある俺の手を
莉犬が握った
「……寝れないの?」
「うん、ずっと寝れないんだ」
大丈夫だと言うように
ニコッと笑って見せても
莉犬には全部お見通しみたいで
「……なんで、笑うの?」
と泣きそうな顔で言われた
「、、、癖、かな」
「知ってる」
即答された
そんな返事が返ってくるなんて思ってなくて
驚いていたら
莉犬がいつの間にか俺の胸の中にいた
「眠たい」
「寝ろよw」
「さと、ちゃんが寝れ、無いのに……俺だけ寝るの、やだもん……」
ほわほわした話し方
眠たさが莉犬の言葉に現れていた
「……ごめん」
そう声をかけた時には
もう俺の中で莉犬は眠っていた
結局、今日も寝れなくて
もう朝の5時
あのまま莉犬と抱き合って横になっていたけど
眠りにつくことは無かった
朝ごはんは食べずに
学校へ来た
もちろん、朝早いこの時間
人がいるはずがない
「……お前、何時にきてんの?」
「……内緒です、w」
るぅとが
俺より遅く来たことは無いだろう
「さとみくん」
誰もいないこの時間
彼はいつも勉強している
カリカリとペンを動かしながら
俺の名前を言った
「ちゃんと、、寝てくださいよ」
「っ、」
「知ってたんだ」
「莉犬が、相談してきたので……」
そう言いながらも
ペンを動かす手は止まらない
顔もノートの方をずっと見ていた
「人と話す時ぐらい、こっちみたら?w」
「……そーですね、すみませんw」
そのまま時間だけが流れたと思っていた
それでも時計を見たら
俺がここに来てからまだ10分しか経っていない
なんで、こんなにも時が流れるのは遅いのだろう
そう思いながら伏せていた
俺は、
何を考えているから寝れないのか
分からないことが多すぎて
混乱してるのかさえも分からない
クマが酷いのも、
顔色が悪く見えるのも
全部全部
わかってる
なのに……
「……おやすみ、さとみくん」
そんなるぅとの声が聞こえて
俺の記憶は途切れた
莉犬side
「おっはよー!」
「莉犬、しーっ..w」
教室に入って鞄をロッカーに入れてから
るぅちゃんに挨拶をしに行く
その時、笑顔で人差し指を口元に持ってきたるぅちゃん
その横を見ると
「すぅすぅ……」
「えっ、、」
ピンクの彼が寝ていた
「朝、さとみくんめちゃくちゃ早く来たんです」
「そのままここで寝ちゃいました」
と、俺の耳元で状況を説明してくれる
「まだ30分しか寝てないですけど、朝会った時より顔色はいいですよ」
「……ほんと、?」
るぅちゃんはこくっと頷いてくれた
昨日も、、寝れなかったのかな
俺が寝ちゃったあとも
ずっとずっと起きてたのかな、
でも、
それでも、、
「よかったっ、」
そっと、彼の頬にキスを落とした
続き♡200~