テラーノベル
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〈凸もり視点〉
「っ!?」
俺は思わず飛び起きる。
汗で気持ち悪い。息も荒い。
「はあっ、はあっ、は…」
何でだよ。よりにもよって、さもさんかよ…
俺は生まれつき、世間で言うところの『超能力』というものを持っていた。
内容は『未来視』、寝ているとき、身近な人に死が迫っていることが分かる。
人が死ぬところを、まるでドラマを見ているかのように、見てしまうのだ。
…少なくとも、未来視をしてから一週間以内には死ぬらしい。
いつも俺に挨拶してくれた近所の人も、いつも行くコンビニの店員さんも、一週間の内に亡くなってしまった。
つまり、俺がさもさんが刺される夢を見たということは
さもさんは一週間で死んでしまうってことだ。
…駄目だ。助けないと
………でもどうやって?
俺は…未来視した人達のことを、一度も助けることが出来なかった。
…そう、無理なんだよ
父さんと母さんも…
「っ!」
口を抑えて座り込む。
…嫌だ。そんなの
さもさんは…俺が必ず、救って見せる。
コメント
2件
話の雰囲気めちゃくちゃ好きです…!!