テラーノベル
アプリでサクサク楽しめる
59
第9章文化祭の準備
秋。
文化祭に向けて、クラスでは出し物の準備が始まった。
あかねの担当は、教室の装飾。
そして、その作業を一緒にすることになったのが、以前からよく話していた男子生徒だった。
「この飾り、ここに付けたらどうかな?」
「うん、いいと思う!」
「じゃあ、俺がやるよ」
「ありがとう」
二人で作業を進める。
少し離れた場所では、ボスキが机を運んでいた。
「……」
ちらり。
また、あかねを見る。
楽しそうに話している。
「……またかよ」
思わず眉間に皺が寄る。
友人が隣から話しかけてきた。
「ボスキ、また見てるぞ」
「見てねぇ」
「いや、めちゃくちゃ見てる」
「……うるせぇ」
「もしかして、あかねのこと――」
「言うな」
低い声。
友人は苦笑した。
「はいはい」
ボスキは再び作業へ戻った。
けれど、集中できない。
――なんで、あいつといるときはあんな顔するんだ。
そう思った瞬間。
自分でも驚くほど胸がざわついた。
コメント
1件
読み終えました…第2話、文化祭の準備のシーン、すごく好きです🌙 ボスキくんの、あかねちゃんを見るときの"ざわつき"、胸がギュッとなる感じが伝わってきました。楽しそうに話すあかねちゃんと、それを遠くから見ることしかできない距離感…「またかよ」って自分に言い聞かせるようなセリフが切ないです。まだ"好き"って認めたくないけど、もう気づいてるんだろうなって。 文化祭本番がどう展開するのか、すごく気になります🤍