テラーノベル
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「もう⋯全部⋯全部どうでもいいや⋯」
私は、学校の屋上のフェンスの上に立った。
――漫画の世界に行けたら良いのに⋯
私は、叶いもしないことを願いながらフェンスから飛び降りた。
――きて⋯起きてよ⋯おーい⋯
誰か話してる?
「 ? 」
私は、目を開けた。目の前に、知らないおばあさんがいた。
「やっと起きたね⋯」
「ここはどこ?あなたは⋯」
「まあまあ、落ち着いて。私はあなたを転生させるためにきてあげたんだから⋯」
私の言葉をさえぎって、おばあさんはわけのわからないことを言った。
「はい?」
「一つ言うとすると、私は神だ。そして、あなたの希望を聞くのが1つ目の仕事なんだ。さて、あんたはどこの世界に転生したい?」
状況が把握できていない蒼に、おばあさんは聞いた。でも、どこの世界にでも転生できるとしたら⋯
「地縛少年花子くんの世界に行きたいです⋯」
私は、答えた。
「そうか。それではいくぞ⋯ 3 , 2 , 1 ! 」
おばあさんが「1」と言った時、なにか眩しい光が目に差し込んできた。
「え?」
私は、目をつむった。そして、
「もう大丈夫だ。目を開けて良いぞ」
というおばあさんの声が聞こえてきた。私は、ゆっくりと目を開けた。
「え?」
目の前のフックに、かもめ学園の制服がかかっていた。
「あんたは、転生した。名前は、春乃香澄だ。あとは好きにしていなさい。私には他に仕事がある。ここで帰るからな。学校への道は、この猫に着いていきなさい。この猫は、私の護衛だ。怪異からも守ってくれるからね」
そう言うと、おばあさんは消えた。いや、そんなことよりも⋯
「かもめ学園!新しい生活!推しの世界!最高ー!神様ありがとう!」
こうして私は、かもめ学園の転校生になったのであった⋯
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