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外は日がギラついていて眩しかった。
学校から少し歩いたところにあるコンビニで、弁当と冷たいうどんを買った。うどんでいいかLINEしたが返事がなく、おにぎりとパンも買っておいた。
なんかぼやっとしてたし、携帯見てないのか。
普通に、帰るか帰すかすればいい話だった。
なに昼飯なんか買ってんだろう。
軽くため息をついて、いつも開けたままの美術室の後ろの扉から入ると、一気に冷たい空気が体をまとった。
「LINEしたのに」
机に突っ伏していて返事はなかった。
寝てる?
「幡中」
近づいて呼びかけても目を瞑ったまま何も返されなかった。
この机と椅子でよく寝れるな。
起こそうか迷ったが、起こさないでおいた。
静かに椅子に座り、買ったものを袋から出した。
━━━゛
゛゛
「ちょっ、と、、」
急に右手が動いて机にあったパレットの上に落ち、 咄嗟に手を掴んだ。
「、、、、え、?」
起こさないでおいたのに。
「はあ、何してんの」
「、、ごめん、寝てた、、?」
ぱっと手を離した。
「、、、手洗ってきたら」
乾かしておいたパレットの残りの絵の具が少し手の甲に付いてしまっていた。
「、ああ、え、なんか絵触っちゃった?」
「ううんパレット。絵の具ほとんど乾いてて良かったね」
手を洗い戻ってきた幡中は、手を拭いたハンカチを鞄に戻して椅子に座り、携帯を開いた。
「あ、ごめん、LINEも見てなくて」
「いいよ、これでいい?」
「うどん好き、ありがとう」
好きなら、いい。
「、、これいらない?」
袋に入れたままにしておいたプリンを出して机に置いた。
「、、私の?」
「甘いの好きって前言ってたから」
覚えていたつもりはないが、スイーツの棚を見て思い出した。
「うん、好き、ありがとう」
幡中はそれを受け取った。
「お金、いいの」
「いいって」
「、、、ありがとう、いただきます」
ずっと、何やってるんだ。