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「大丈夫か⁈カゲツ!」
「‥‥っ」
俺達は昼前からの戦いを夕方になっても終わらせられず、みんなボロボロになりながらも戦闘を続けていた
今までより強く、体もかなり大きい
そしてこれ以上市民の迷惑にならない様に場所を郊外の廃工場跡に移しながら戦っている
身軽なカゲツが上部に飛び乗り、小柳君と連携しながら戦っていたものの、カゲツの隙をついてその体を触手の様な腕に叩きつけられ、カゲツがコンクリートに叩きつけられた
俺は敵の背後からカゲツに駆け寄り、その体を抱え起こそうとする
するとコンクリートにじわじわと出血が広がってきた
「カゲツ‥‥もうライと一緒にあっちの陰にいて本部の救護班を待ってて」
「‥‥まだ行ける‥‥まだやれるから‥‥」
「分かってるよ。でもライと一緒にいてあげてよ」
「‥‥僕、足手纏いか‥‥」
「違いますよ。もう敵も弱って来てるから、あとは俺達に任せといて下さい」
その時怪獣の様な、恐竜の様な‥‥
不気味な声が空に響き渡った
多分奴の背中にある急所に小柳君の刀がまた突き刺ったんだ
「アイツすげぇな‥‥」
「ライ‥‥足大丈夫ですか?」
「いや‥‥もうポッキリいってんね」
「もう少しの辛抱です。本部が着くまで‥‥」
「‥‥本部来たら一旦引こう。お前も小柳もボロボロだろ?」
「‥‥‥‥わかりました。小柳君にも伝えます」
あと少し
そう分かっていても、アイツの残りの戦闘能力がわからなければみんなやられてしまう
俺は地面を蹴り、壁を蹴り上げ宙に舞った
動きの遅くなった奴の上に小柳君が見える
小柳君は刀を一度引き抜くと高く飛び上がり、もう一度急所目掛けて刀を振り下ろした
またあの声
地面が震える様な声が聞こえた瞬間‥‥
とてつもない速さで奴の触手が振り上がった
そして‥‥
それはまるでスローモーションの様に俺の目に映る
硬い触手が小柳君に当たると、その体は放物線を描く様に廃工場の割れた窓の中に入り、奥の壁にぶち当たる音がした
化け物は小柳君が刺した背中の場所から生臭くドロドロとした赤茶色の液体を噴出させながら、小柳君が飛ばされた方向に体を向け始める
「クソッ!そうはさせないっ!!」
自由が利かなくなった体に鞭を打つ
早く動け!
もっと高く飛べ!
この後動かなくなっても構わないからっ!
ふわりと体を空中に止め、小柳君の刀の柄を目掛けて全体重を踵に乗せた
小柳君が半分まで沈めた刀を全部めり込ませる
ずっとそこに攻撃を仕掛けてようやくその場所が決壊し始めた
ズルズルと体が前に倒れ込み、奴の動きが止まった
それと同時に廃工場からカラカラと音がし始める
「‥‥っ」
目の前で工場の半分が崩れ始めた
「‥‥嘘だ」
その中にはまだ‥‥‥‥
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