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ーー5月ーー
神野先生「えー5月末には運動会があります」
運動会………もうそんな時期なんだ
神野先生「1組の皆さんは紅組なので頑張りましょうね」
全員「はい!」
神野先生「種目ですが、6年生は全員参加のリレーと、
この中から種目を1個選んで出てもらいます」
めんど…
種目はなにが………
玉入れ、大玉転がし、かいせんリレー(台風の目)、綱引き、騎馬戦、障害物競走、借り物競走
どれも嫌なんですけど…
神野先生「それぞれの種目に定員があるので人数を調整してくださいね」
めんど…ってことは結局じゃんけん負ければ嫌な種目に…
勝たなきゃ…!
響「おいゆの、騎馬戦と障害物競走と借り物競走は前の学校にはなかったんだが…」
ゆの「そうなの…⁈」
騎馬戦と障害物競走と借り物競走がない学校なんて初めて知った…
ゆの「あんた、どれに出るの?」
響「決めてないが?」
ゆの「あんたらしい…(笑)」
響「?? ?どういうことだ?」
ゆの「別に…」
響「ゆのはなにに出るんだ?」
ゆの「借り物競走でいいかな…」
借り物競走にした理由は他が嫌すぎたからだけど…
響「先生!騎馬戦と障害物競走と借り物競走がわかりません!」
ゆの「えっ⁈みんなに聞こえるようにきかなくても…」
男子A「知らねぇの⁈」
男子B「マジか〜」
神野先生「えっとまず騎馬戦はですね…」
ーー説明後ーー
響「なんとなくわかった」
ゆの「本当に………?」
響「ゆの」
響「俺はなにに出ればいいんだ?」
ゆの「あんたねぇ……」
学級委員長「あの……2人、早く名前書いてもらえません?」
ゆの「ごめんなさい!書きます…」
響「俺決まってないんだが…」
ゆの「さっさと決めて」
学級委員長「騎馬戦なら残ってますよ、騎馬戦は5、6年生だけなのでやってみたらどうですか?」
響「じゃあそれでいい」
学級委員長「先生、全員決まりました」
神野先生「それでは明日から本格的に練習していきましょう
リレーのチームはまた今度発表します」
ーー運動会当日ーー
響「ゆの、次はなんだ?」
ゆの「次、騎馬戦」
響「俺か…、ゆの、見ててくれるか?」
ゆの「もちろん」
アナウンス「プログラム4番、5・6年生による騎馬戦です」
響「行ってくる」
確か響って………上だっけ?下だっけ?きいておくべきだった…
バン!
うわ………運動会専用めちゃくちゃうるさい音が鳴る銃
ゆの「あっ………響上じゃん」
響は転校して来てまだそんなに経ってないのに………みんなと連携が取れてる、凄いや…
アナウンス「紅組の勝ち!」
はっや………えっ決着つくのはや…えー………
響「ゆの、勝ったぞ」
ゆの「どうせあんたが無双したんでしょ…」
響「あぁ」
それから競技は次々と進んで行ったがほとんど白組が勝っていた
アナウンス「プログラム11番、借り物競走です」
ゆの「あたし、行ってくる」
響「あぁ勝ってこい」
ゆの「わかんないけどね…まぁ頑張る」
先生「位置について、よーい」
バン!
えっとあたしのお題は…
………!
響「ゆの、どうした?競技中だぞ?」
ゆの「あんた、借りるね」
響「俺?」
ゆの「そ」
響「別にいいが…」
アナウンス「おっと紅組の女の子速いです!白組も頑張れ!」
ゆの「(笑)一着だ」
響「お題は結局何だったんだ?」
ゆの「ん」
『大切な物/人』
響「俺のことを『大切な人』って思ってたのか?」
ゆの「当たり前でしょ…大切な義弟(おとうと)」
運動会は結局白組が勝った
でも勝利ではない何かを手に入れられた気がするあたしだった