テラーノベル
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二学期が始まると、あっという間に修学旅行の日がやってきた。
あまり乗ったことのない飛行機にドキドキとしながら、自分の席を確認する。
……いや、おかしい。私は指定された席と違うとこを見てしまったみたいだ。
「……あれ」
何度も航空券を確認してもそこは私の持っている番号と同じ席。そして、隣は奈々子のはずだ。
「あ、こっちこっち」
それなのに、私の隣の席には——
「どうしたの?」
「あの……どうしてここに座ってるの?」
「交換してもらったんだ」
爽やかに微笑む潤に何か裏を感じる。奈々子……何かで買収されたんだろうな。
「ほら、ましろん早く座らないと」
「う、うん」
今更どうすることもできないので潤の隣に座る。そして飛行機は定刻通りに離陸し、私たちを空の上まで運んでいく。
「こうやって飛行機から外を眺めていると、ちょっと現実的になるよね」
潤が窓から外を眺めながら徐に口を開いた。
「今日席を代わってもらったのは、聞いてほしいことがあったんだ」
「聞いてほしいこと?」
「俺の昔話。誰かに話すことによって俺なりのけじめをつけたいなって」
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