テラーノベル
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芽桜様からのリクエストです。リクエストありがとうございました!
👻🔪×💡。Rは無いです。同棲中いちゃいちゃしてるだけの甘いお話。地雷さんは回れ右!!!!
inm視点
「悪いお知らせと超良いお知らせがあります」
ゴホン、と重めの咳払いをしてロウの目の前に立つ。両手を自分の腰に当てて小柳の返事を待っていると、彼は呆れたような顔をした。
「は?」
「は?じゃないよ。早く選んで」
「じゃあ……超良い方で」
「はぁ?趣無さすぎ、お前」
「趣て。じゃあ最初から悪い方言えよ」
「仕方ないなぁ〜小柳が言うなら悪い方から教えてあげるよ」
始まったオレのプレゼンタイム。小柳は仕事中でパソコンと向き合っていたが、返事をしてくれる以上オレの話を聞いていない訳ではないのでそのまま事を進める。
「悪いお知らせはなんと…オレの睫毛が2本抜けましたぁ……」
全力で泣き真似をするオレには目もくれず、ロウはずっと無言でパソコンを見つめている。
「ひどいなぁ。返事もしてくれないなんて」
「どうでも良くて萎えた」
「え、小柳ひどーい」
さて、棒読みな茶番はおしまい。超良いお知らせをまともに聞いてもらいたいのだが…決めた。
「いただき!!! 」
「ちょ、返せ!」
「パソコンばっか見てるともっと目悪くなっちゃうよーだ!!」
ロウから奪い取った眼鏡を頭に装着し、その場から逃走する。机の反対側へ回ればこちらの勝ちだ。
「返せって!」
「いやだねー!ロウが話聞いてくれるまで返さない!!」
「いや、聞いてたから!」
机の対角線上をキープしながら反時計回り、時計回りにずっと走り回っていると、流石のヒーローでも疲れてきた。
「はぁ……早く返さんかい」
「やだねーっ…!」
「てめぇ……!!」
互いに息切れしながら話していると、にゃーん、と右下の方から猫の鳴き声が聞こえた。
「わ、オトモ!?」
「はい隙あり。オトモ、ナイス」
オトモに驚いたオレは、そのままソファに倒れ込む。 にゃお、と満足そうに鼻を鳴らすオトモ。オレの左腕を掴むロウもオトモと同じように満足気な顔をしていた。オトモは飼い主に似るとかなんとか…。
「わっ」
オトモの通り道と噛み合わなかったのか、今度はロウがソファに倒れる番。壁ドン…いや、ソファドン?何を言っているのか……?とにかく距離が近い。
「眼鏡返せ」
「…っ」
「なに、急に照れてんの?」
「はぁ…っ!?違うから」
体制を立て直しながら奪い取った眼鏡をかけ、焦りを隠そうと必死に取り繕う。
「ほら、見て。オレかっこよくない?」
「そうだなー。はい、返せ」
「雑だなぁ!!」
ふは、と軽く笑ったロウはオレから取り返した眼鏡をかけ直し、パソコンの元へ向かおうとしていた。
「まって小柳、朝ごはん食べた?」
「まだ。てか今日はもう朝抜きで良い」
「ダメ!超良いお知らせ教えてあげないよ」
kyng視点
別に良いけど、と答えようとしたが、ライはエプロンを腰に巻き、髪を後ろで無造作に束ねていた。Tシャツの袖をまくり上げた腕は、今から料理を作りますと言っているようなもの。
「んー、ライが作るなら食う」
「え!オレの料理そんなに好きなの〜?仕方ないなあ」
伊波は冷蔵庫を開け、卵を取り出しながら口角を上げて笑った。ライの発言には触れず、パソコンの横においていたコーヒーカップを手に取った。
「ライ、お前もコーヒー飲む?」
「え、最高。ブラックが良い」
ライはフライパンを火にかけ、卵を割りながら答えた。卵が焼けるジュージューという音と、コーヒーの香りがキッチン中に広がる。 カウンターにカップを置いて、ライの隣で新しいコーヒーを淹れ始める。俺がコーヒーマシンを操作していると、ライがふと手を止めて俺の背中に軽く頭を押し付けた。
「くっつくなよ。あちぃ」
「小柳の背中、なんか落ち着く」
ライはそう言って、わざと俺の背中に頬を擦りつける。
「ふふ」
「バカ、やめろそれ」
俺は軽くライの頭を小突いた。いた、と小さな悲鳴をあげてライの頭が離れる。
「ほら、卵焦げんぞ」
「げ、マジじゃん!」
ライは慌ててフライパンに目を戻し、卵をひっくり返した。
「セーフ! 小柳、気が散るから近くにいないでよ」
「俺が悪いみたいじゃねえか」
俺は笑いながら、淹れたてのコーヒーをライの前に置いた。
「はいブラック。飲めよ、ガキ」
「ガキ言うな! 21歳のちゃんとした大人です〜〜」
ライはコーヒーを一口飲み、満足そうに目を細めた。
「うま。さすが小柳」
朝食が完成し、ライはトーストとオムレツを皿に盛りつけてテーブルに運ぶ。テーブルにつき、向かい合って食べていると、ライはトーストにかじりつきながら俺のパソコンをチラ見した。
「仕事?これ」
「いや、さっきは漫画読んでた」
「え、仕事中だと思ってあんま話しかけなかったのに!」
トーストにバターを塗りながら、なんだよ、と口を尖らせるライ。
「おもろいの?この漫画」
「ん、これ? まぁまぁ。オススメはできる」
「最近話題になってるじゃん。逆張りしてる場合じゃなくなってきたかなって」
「でもお前、漫画読むとすぐ寝るだろ」
「う、それは…時々でしょ!」
ライは顔を赤らめ、ムキになって反論する。
「大体、小柳のベッドが快適すぎるのが悪い。あそこすぐ眠くなる」
「は、俺のベッドのせいかよ」
笑いながらライの頭を軽く撫でる。
「ライってたまに子どもっぽいよな」
「子供扱いやめて。100歳から見たら全員子どもに見えそうだけど?」
ムスッとしたライは俺の手を払いのけつつ、どこか嬉しそうに笑う。
「でも小柳とこうやってるの、なんか…いいよ」
俺は一瞬動きを止め、ライの顔を見た。ライは少し照れたように目を逸らし、トーストを口に押し込む。そしてぐいっと一気にコーヒーを飲み干した。
inm視点
「まぁ、悪くないよ。伊波とこうやってるの」
低く優しいロウの声で伝えられると、もう付き合ってかなり経っているのにどこか恥ずかしくなる。 二人で食器を洗っている間も、ずっとその言葉が俺の頭を支配していた。洗い物を終えたロウがソファにドサッと倒れ込んだので、オレはその隣に飛び込むように座った。
「おい、重てえよ。どけ」
ロウは文句を言うが、逆にロウの肩に寄りかかる。
「やだ。オレ、ここがいい」
ロウの肩に頭を預け、スマホを取り出してゲームを始める。
「小柳もやる? このゲーム、めっちゃ面白いよ」
「めんどくせえ」
ロウはそう言いながらも、オレのスマホを覗き込む。
「…まぁ、ちょっとだけならやってやるか」
ソファで寄り添いながら、スマホの小さな画面を共有する。部屋には笑い声と、時折響く軽いじゃれ合いの音でいっぱいになっていた。 二人だけの時間がゆっくりと流れる。ロウはオレの髪を無意識に指で弄ぶ。
「ね、くすぐったい、それ」
「ん?あぁ、そり」
特別な出来事はないが、二人で過ごすこの時間が、何よりも幸せで。
「なあ、ライ」
ロウがふと口を開く。
「お前、俺と一緒に居て飽きねえの?」
「ん? だって、小柳のそばが一番落ち着くんだもん」
あはは、と笑い、ロウの腕に絡みつく。
「小柳も、オレのこと嫌いじゃないでしょ?」
「バーカ。嫌いだったら、こんな近くにいねえよ」
オレの額を軽く指で弾き、ロウは笑う。
「痛ぁっ!暴力反対!!」
「はいはい。すみませんでした〜」
ソファでじゃれ合い、笑い合いながら、夕暮れまで時間を忘れて過ごした。あ、超良いお知らせ言うの忘れてたな。明日でも良いか、今の家の中は、二人だけの空気で満たされるから。
「この時間がずっと続けば良いのに」
小さな声で呟いたオレの声に、ロウは小さく頷いた。
コメント
1件
書いていただきありがとうごさいました!!2人とも可愛すぎで、甘かったです!!大好きな作品になりました😊