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カエロウネ?(?)
夜宵さん…え…泣きますよ?? えっ一緒に帰りましょうよぉぉぉ!!
宇宙海月と私達
第5話ー夜宵ー
◇◇◇
Side透羽
「夜宵…さん…私達、元の世界に…帰りたいです…!」
「……えぇ…帰らせてあげましょう…」
あっさりと許可をくれた夜宵さんを疑問に思い、私は夜宵さんの顔を少し目を凝らして見た──どこか…寂しそうな顔をしていた。
「…こちらへ─」
「っちょっと…待って下さい」
私は─夜宵さんの言葉を遮った
「あの…夜宵さんが良ければ…ですけど、一緒に、帰りませんか?」
「…どうして?私は…仮にも貴方達をここに閉じ込めたんですよ…?」
「だって…さっき、とても…悲しそうな顔をしていました…!なら…遊び目的で閉じ込めたんじゃ無いのかなって…」
「──そう言ってくれたのは貴方が初めてですね…少し…話を…聞いてくれますか?」
そう言うと夜宵さんはぽつりぽつりと話始めた。
◇◇◇
Side夜宵
…今回も…私はそう思っていました。
毎回毎回…連れてきては逃げられて…おまけに私は怖がられる。まぁ…当たり前なんですけどね…
私はただ寂しかった。大好きだった家族は──交通事故で早くに亡くしてしまった。この場所は…私達の家だった。誰も居ないこの家は無駄に広く、無機質で…とても寂しかった。だから…話し相手が、近くに人を置いておきたかった。でも…やっぱり、そう願ってはいけない。やり方が…分からなかった。‘‘愛’’が分からなかった…。
皆みたいに…友達が欲しかった。
──逃げられてを繰り返し、私は回数を重ねるごとに期待しなくなった。でもこの思いはどんどん強くなっていった。
そんな中…貴方達に出会った。少し…期待をしてしまった。そして…「一緒に帰らないか」と言われてしまった。
こんな私なのに…という疑問と、一緒に…帰りたい。という気持ちが大きくせめぎ合っていた。
「…私のこと…少し分かって頂きましたか?でもやっぱり…貴方達に悪いです、着いていけません」
最終的な自分での答えはこれだった。
つづく