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修学旅行当日。新幹線のホームには、朝から後光が差すようなイケメン3人と、今すぐ透明人間になりたい栞の姿があった。
「よし、一ノ瀬。席はこれだ。……窓際に座れ。外の景色を眺めながら、俺が握ってきた特製おにぎり(十六穀米・梅干し入り)を食え」 **透(高杉)**が、当然のように栞を窓側にエスコートし、自分は真ん中の席に座ろうとする。
「待ちぃな、高嶺。真ん中は窮屈やろ? 一ノ瀬さんは俺の隣で、京都のガイドブックを一緒に見るんや。自分、通路側に座っとけ」 **蓮(直哉)**が、透の肩を掴んでグイッと引き剥がす。
「……あー、お前ら朝から元気だな。俺は眠ぃんだよ」 そこに、最後列から**竜(銀時)**がフラフラと現れた。彼は栞の腕をひょいと掴むと、そのまま窓側の席に座らせた。
「おい坂上! 何を勝手に――」 「あ? 俺、昨夜ジャンプ読みすぎて寝不足なんだわ。一ノ瀬、お前の肩、枕にちょうど良さそうだから貸せ」 竜はそう言うと、栞の隣(真ん中席)にドカッと座り、アイマスクを装着。早くも寝る体制に入る。
「「ふざけるな!!」」
透と蓮の怒声がグリーン車(竜の権力でアップグレード済み)に響く。
結局、3列シートは以下のような「地獄の配置」で決着した。
窓側:一ノ瀬 栞(ガタガタ震えながら外の景色を凝視)
真ん中:坂上 竜(栞の肩に頭を預けて爆睡。「……パフェ……もう食えねぇ……」と寝言)
通路側:高嶺 透(「不潔だ! 竜のよだれが一ノ瀬に付く!」と除菌ティッシュを持ってスタンバイ)
通路を挟んだ隣の席:扇 蓮(「なんで俺だけ一人やねん! 俺を誰やと思っとんねん!」と、通路越しに栞に必死で話しかける)
「一ノ瀬さん、見て! この雑誌に載っとるカフェ、俺らで行こうな! 自分、絶対似合うわ!」 「黙れ扇。一ノ瀬は今、栄養補給が必要だ。ほら一ノ瀬、アーンしろ。高野豆腐だ」 「むにゃ……一ノ瀬……イチゴ牛乳買ってこい……」
「……帰りたい」 栞は、京都に着く前にHPがゼロになりそうだった。