しろニキ
脳イキに挑戦する二人。
ニキ視点
「なぁ、今日シようや」
ムードも何もなく言われた言葉。普段なら喜んで許可をするその誘いを俺は今日断った。
「なんでや。俺とシたくあらへんの」
「そういう事じゃない…けど」
シたくない訳では無い。むしろシたい。
「だって、ボビー編集終わってない…」
そのままの通り相方は今日の編集が終わっていないのだ。お互い活動者である以上一日の動画投稿はある方が良い。そんなことは相方も理解しているはずなのだが、と考えていたがどうやら編集は終わっており、後は動画を投稿するだけらしい
「俺は褒美が欲しいんやけどなー」
編集を終わらせた褒美という事だろうか。普段はこんなことで強請られないからきっと目の前の相方は何か考えているのだろう。俺には明日も編集が待っているというのに普段のような行為をしてしまえばお釈迦になる事が目に見えている。
「脳イキしてみいひん?」
何それ。
「な、ええやろ」
「………いいよ。」
良くない。ボビーのむっつりスケベ。だけども断れないのは俺が少し興味があるから。シたい、シたくない、そんなぐらぐらと揺れる天秤はシたい気持ちに傾き、ほんの少しだけ期待に胸を踊らせる。
「え、今から…?」
「ん?そうとちゃうんのけ?」
相方に腕を掴まれ思わず問いかけてしまう。てっきり夜に後回しされるものかと思っていたが、まぁ悪くないかもと思い相方に従って、寝室に行く。
「ニキ、おいで」
寝室に着いた相方はベッドに座り、そう言って自身の膝をポンと叩いて、俺を迎え入れ、対面状態になる。相方は全てを預けて良いとも言ってくれて、俺は相方の言うことに従って、全体重を預け、相方の肩に頭を乗せる。相方の体温に包まれて、背中をポンポンと優しく叩かれて、眠気が増してくる。このままだと落ちてしまいそうだ。相方は俺への愛を吐露し始める。
「かわええなぁ、」
「ほんま好きやで、愛しとるよ」
「いつも頑張っとって偉いなぁ」
相方からの愛が心地よくて、どんどんリラックスしていく。更に相方のペースに呑まれていく。
「目ぇ、瞑って。俺の声に集中して」
「ん…」
相方の言う通りに目を閉じて、身体も心も何もかも相方に委ねて、眠気が更に増す。寝てしまいそうなほど朦朧とした意識を相方の声に集中して保つ。
「眠そうやな笑ちゃんと出来とって偉いで」
何度も褒められ、バードキスを様々な所にしてくれてとても気分が良い。徐々に相方の声と体温しか感じられなくなって、与えられる言葉一つ一つに気持ち良さを感じるようになる。
「好きや」
「ッんぅ」
相方の言葉が俺の脳味噌を支配する。脳が、身体が、心が、今まで与えられてきた快楽に似た感覚を引き出させる。
「ッはぁ、ぅ」
「はは笑気持ちええなぁもっと気持ち良くなろうな」
相方の愛に徐々に溶かされてきた脳味噌は愛でる言葉以外からも快楽を拾う。耳許で何度も熱のある吐息と言葉で絆されて、自身の心拍数が上がっていくのを感じる。何度も絆されてしまうような言葉を言われ、極わずかな快楽を生む。だが、その少量の快楽では物足りない。普段の荒々しい行為がしたくて堪らない。快楽に堕ちきった脳味噌は、正常な判断など下してはくれない。
「腰振っとるで、ニキ」
「挿れてへんのに腰振っとるとかニキは”淫乱”やね」
普段なら軽く罵倒して返すはずのこの言葉にも俺は酷く甘い声しか返せなくなっていた。腰を振ってると言われても無意識なのだから止めようがない。そんな俺を見て相方は更に深い愛情を与えてくれる。声が漏れてしまうことも構わずに、甘く反応する事しか出来ない。最早、眠気とは違う何かが俺を刺激する。
「ニキ」
「ぁ、ッ♡」
どこかを境目に相方は俺の名前を何度も呼び始めた。名前を呼んで、軽いキスを何度もしていく。先程よりも大きくなる快楽に腰が更に揺れる。先程から漏れている声を抑えようだなんて考えはもう既に無くなっていた。
「ニキはココ好きよな」
「ひッ、ぁん♡」
トン、と軽く胸の突起物に服越しで触れられる。身体を重ねる度に開発されたそこは、服との摩擦ですら快楽に変換されるようになった。触れられただけでグズグズに蕩けてしまうのだからこの先どうなってしまうのか想像がつかない。
「ココを摘んだり、つねったり、押し潰したりしてな」
「ぅん♡ぁッ、ふ♡♡」
実際には突起物の周りで指をぐるぐる回しているだけなのだが、彼の言葉と触れる指の熱が今まで愛撫された感覚を引き出し、気持ちよくさせる。イキたい、だが快楽が足りない。もっと大きい快楽が欲しい。何も入っていないナカが疼いて、締め付ける。
「もうそろそろやんな?ニキ」
「…な、にッ」
言った意味が分からない。そう思いかけたタイミングで、熱を持ったモノが押し当てられた。先程からずっと待ち望んでいたそれに期待を膨らませる。俺自身が彼のモノに押し当てて、ゆらゆらと腰を振るって欲しいと強請る身体は動くことを辞めない。
「ストップ。動いたらアカンで」
彼のその一言で俺はピタリと動くのをやめ、身体が強ばった。熱を持って俺を愛おしそうに見る相方と目が合って、ナカが疼いて、何だか彼のしたいことが見えてきた気がして、固唾を飲む。それを言われたら俺は壊れてしまうかもしれない。恐い、だけれども欲しい。ぐちゃぐちゃに犯された脳味噌は今から与えられるであろう快楽に期待を膨らませている。彼が息を吸う。もう後戻りは出来ない、後は快楽に溺れていくだけ、そんな期待に胸を躍らせてたった二文字の甘美な言葉を待つ。ニヤリと笑った彼が言った。
「イけ」
「ひッぁ” 〜〜〜〜ッ♡♡♡」
ドクドクと心臓が跳ね上がり、今までで一番とも言える大きな快楽が身体中を駆け巡る。痙攣が止まらなくて、気持ち良すぎて、彼の服を強く掴む。
「はは笑ほんまかわええなぁ」
「ぁあ”ッ♡♡なんッ、でぇ♡♡」
一度大きな快楽を知った身体はずっと大きな快楽を拾うようになる。初めからずっと優しく叩いていた手は未だに続いていて、そこからも快楽を生み出す。彼の声ひとつに快楽が押し寄せてくるのが不思議で堪らない。
「もっとイキたいなぁ?」
「ぅあ”ッ〜〜〜〜♡♡♡」
イキ地獄だ。ドロドロに犯され、蕩けた脳味噌は一つの快楽へと何でもかんでも変換する。身体は弓なりに反り、痙攣も気持ち良さも止まらない。
俺の重たい前髪が目の前を隠して鬱陶しいと感じたのか、俺の顔を見たいのか何なのかは分からないがもみあげ近くの髪を彼の細長い指がかき分け、耳に掛けられる。どこを触られても快楽を生む俺の身体は、この行為自体にも微弱な快楽が脳を刺激する。先程よりも落ち着いた雰囲気に合わせて、深呼吸をすれば少し波が収まる。そんなタイミングで、そっと彼の細長い人差し指が俺の腹に触れる。触られるだけでも快楽の波が押し寄せてくる。
「いつも俺のを呑み込んでなぁ、」
彼の指先から目が離せない。前へ前へと進む指が、ナカに彼のモノが挿っているように感じてしまって
「そんで、ここがイイとこやもんな♡」
「?!ッぁ、ぉぐ♡♡」
グッと彼の指がお腹を押す。押されるとは思わず急激に与えられた衝撃にも俺は快楽しか生み出せない。彼はお腹を指圧するのを止めない。いつものようにイイところを突かれているような感覚に陥る。俺のお腹を押す指を止めたくて、彼の指に手を添え、彼を見る。俺と目を合わせ、優しく微笑み返す彼はそんな俺をお構い無しに更に指を前へ進める。
「イイとこを突いた後は俺のを根元まで呑み込むためにな、ここまで行くんよ」
「ッや、ぼびッ♡♡む、りッ♡」
奥まで進んで指が動くのを止める。指が止められたそこはそこだけは駄目だ。おかしくなってしまう。やだ、むり、やめて、否定の言葉ばかりを漏らして今から与えられる快楽に怯える。
「ぁ’あ”ッ♡♡ッ〜〜〜ぅ♡♡♡」
俺の言葉にニヤリと笑った彼の真紅の瞳と目が合ったその瞬間、目の前に火花がバチバチと広がった。何よりもデカイ快楽。先程よりも強く、深く指圧され、何もかも分からなくなる。最早イッているのかイッていないのかすらも分からない。止まらない快楽に為す術がなく、彼の服を強く掴み、身体を反らすことしか出来ない。
「ぼ、びッ♡ぁんッ♡ぼびぃッ♡♡」
「ッは、」
彼が息を飲んだ気がする。俺はそんな事を気にとめずに彼の名前を呼んで、縋る。逃しようのない快楽が延々と押し寄せてくる。馬鹿になった脳味噌はただの煽り文句ですら快楽として変換させる。
「ぼびッ♡ひッ♡♡ぉッかひくな、る♡♡」
「ッ大丈夫大丈夫、ニキはええ子やからな♡」
呂律は回らず、舌っ足らずな言葉になる。酷く一方的な快楽に身体が馬鹿になっていく感覚が恐ろしい。涙は溢れ、目の前がボヤけて何が何だか理解しえない。
「メスイキとかほんまエロいわ♡」
「んッ、ぅ♡ぁ、ッあ”♡♡♡」
収まることのない未知な快楽に溺れる。先程から指圧が止まらず、声が漏れるだけ。最早、彼の言葉は何一つ耳に入っていかない。常に与えられる快楽に終止符を打ちたくて、
「もッ♡ゃ、だぁッ♡♡」
「ほな辞めるか?」
俺のこの言葉に指圧が止まる。急に指圧を止められても未だ痙攣は止まらない。痙攣は止まらないはずなのに、先程の様な快楽を得れずもどかしい。イかせて、もっと、好き、欲に忠順になった脳味噌は考えた事をそのまま口に出した気がする。
「ほんま狡いわ…」
彼は俺の肩に頭を埋める。ぐりぐりと肩に頭を擦り付けられて、動く度に髪が擦れてくすぐったい。
「ひぅ”ッ♡」
微塵も警戒していなかった首元を噛まれ腑抜けた声が漏れる。彼の八重歯が一段と深く入って、少しばかり痛みを感じる。首元から暖かい感覚が少し失われ、彼の口が離れた事を察する。物寂しさが増したその瞬間、首元を強く吸われる。
「ぼびぃ”ッ?!♡♡」
名前を呼びかけたタイミングでされたその行動に驚く。滅多に付けてくれないキスマーク。これをつけた彼自身も物珍しさに付けたキスマークに指先をソフトタッチする。少しばかりくすぐったい。
「綺麗な花が咲いたなぁ♡」
なんて遠回しな言葉なのだろう。彼には不似合いなセリフかも、と思う。ふと、俺の指と彼の指が絡ませられる。いわゆる恋人繋ぎ。彼の手から感じる温もりが彼と物理的に繋がれていると感じれて自然と私欲が満たされ、口角が上がっていく。彼の珍しい行動が嬉しくなってしまった。だけどもそんな事恥ずかくて言えやしない。俺の綻んだ顔を見つめ、不思議そうに思ってもあまり深掘りしてこないそんな彼が好きなのだ。彼が好きだと思う度に溢れる幸せが俺を微睡ませる。
「幸せそうなのもええけど、今はこっちやんな?♡」
「んッ”〜〜〜〜〜ッ♡♡♡」
不意に繋がれた手が強く握られた。先程までの小さい快楽が嘘のように大きい快楽に変換される。我に返って思い直せば彼との行為中だったと気づく。バチバチと目の前で火花が弾け飛び、再び快楽の波に呑まれる。指圧を再開させ、手を何度も握られ一度に二箇所からの快楽に頭がクラクラする。口からは唾液が垂れ、彼の肩を濡らした。
「ッぁ、♡」
気持ち良すぎる快楽を得すぎたのか、はたまた本当に眠気がやってきたのか瞼が下りて来る。
「お疲れ様、寝とってええよ。」
そんな俺に気づいてくれたのか彼は優しく微笑みながら頭を撫でて寝かしつけてくれた。
ふわりと揺れるカーテンの隙間から差す太陽の光に目が覚める。重たい瞼を開ければ目の前に愛しの相方が居た。整った顔に白い肌、眠っている姿は普段より幼さを感じ、昨夜俺を翻弄してきた人とは思えまい。疲弊しきった身体を起こせば、不快感はどこにもなく隣で寝る相方がしっかりと後処理をしてくれたのだろうと知る。未だ冴えていない目でぼんやりと時計を見る。午前6時、活動するには少しばかり早い時間。もう一眠りしようと隣の相方の方を見る。
「おはよ」
気付かぬ間に相方は起きていた。相方はもう一眠りしようと言わんばかりに布団の隣を優しく叩く。互いに同じことを考えていた事実に笑みが零れる。俺が笑っていることを不思議に思いつつも深掘りはせずに待っていてくれる相方がやはり好きだと改めて実感する。そっと相方の隣に潜り込み、相方の体温と暖かい陽の光に包まれて深い眠りの底に溶け込んでいった。
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すきっっっ!