あくねこ夢小説※主様出てきます。血の表現ありなので苦手な方はスキップ推奨します。『貴方のナカマデ愛してる。』〜狂った愛と歪んだ執着〜
Final story ソノゴノフタリ
数日後――。私は少しずつ回復して、今は自室でくつろいでいる。
ルカスは死んでしまった。でも。私の中で
ずっと生き続ける。この私の身体のナカで。
『幸せ?ルカス。』
『えぇ。幸せですよ。主様。』
『私も。ルカスが私に生まれ変わってるなんて。凄く嬉しい。』
共依存ってまさにこの事。お互いがお互いを求めているこの感覚――。
堪らない――。
コンコンッ
『主様。紅茶をお持ちしました。』
『あ、ベリアンだ。』
『ありがとうベリアン。あ、私パウンドケーキが食べたいな。』
『かしこまりました。ロノ君に頼んできます。』
『うん。お願い。』
私は主様として生きていく。これからも。ずっと。みんなと一緒に天使狩りをして
永遠にあるじ様のナカに居られる。
幸せすぎてもう死んでもいい。
あぁ、もう死んでるんだったな。
『主様、グロバナー家からフィンレイ様よりお手紙が来てます。』
『フィンレイ様から?』
『はい。16時にグロバナー家へ来るようにと。』
『私一人で?』
『はい…手紙にはそのように。』
『分かった。』
カチャンッ
私は紅茶を置いて部屋を出る。
『主様おひとりでなんて大丈夫ですか?私も一緒に…。』
『でも手紙に私1人でって書いてあるんでしょ?フィンレイ様に逆らったら後が怖いし…まぁあの人はそんなことしないだろうけど。』
『…それに。』
『??』
『私がついてるから大丈夫だよ。ベリアン。』
『…?』
バタンっ
グロバナー家にて。
『……私は1人でと言ったはずだが。』
『いやですね…フィンレイ様。私は゛1人゛で来ましたよ。』
『ルカス…どういうつもりだ。』
『どういう…とは?私は主様とずっと一緒にいますよ。こうして2人で……永遠に。』
『はい。フィンレイ様。ずっと私はルカスと居ます。私が死ぬその時まで。ずっと。』
『っ…その事他の執事は知っているのか?』
『いいえ。知りません。……口外しますか?』
『…するわけない。出来るわけないだろう!』
ドンッ!
私は机を叩く。
『君が主に生まれ変わったというなら、主を殺さない限り君は――っ。』
『えぇ。執事にそのようなことは出来ません。だからずっと一緒に居られます。』
『私は幸せです。フィンレイ様。』
主の顔で嬉しそうにニコニコ笑う。
凄く気持ち悪い。
『……もういい。帰ってくれ。』
『…失礼致します。』
彼はこの世で1番欲しいものを手に入れた。
己を殺して、欲しいものを守ってまで。
彼女はこの世で1番好きな人を自分のものにした。欲しいものを殺して、己を差し出して。果たしてこれは正しいアイノカタチなのだろうか。
答えは2人にも、誰にもワカラナイ――。
~𝐄𝐍𝐃~
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