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ピピピッ…ピピピッ……、
『…んー、』
朝から鳴り響くアラームを手探りで止める、布団の外は少し肌寒く再び潜り込んだ。
「おい、起きろ」
『さむっ…ひどい、学秀』
しかし幼馴染の浅野学秀 によって布団を引き剥がされ強制的に起こされる。
「何言ってるんだ、2度寝しようとする学華を起こしたんだぞ。寧ろ感謝するべきだ」
『はいはい、分かったから。 着替えるから出てって』
そう言い私の部屋から学秀を追い出す、身支度を済ませ鞄を持って学秀の元に行く。
「準備出来たか」
『うん』
「なら行くぞ」
学秀とは幼稚園から小中高まで一緒だ、私の親は仕事で忙しく普段は学秀の家でお世話になっている、ほぼ家族同然のようなものだ。そんな幼馴染の学秀と今から一緒に私立椚ヶ丘高校の入学式へ向かうところ。
「あれー、学華ちゃん」
『カルマおはよ』
「おはよ」
赤羽業、中学の時同じE組だった。家も近所だったらしく少しだがお互いの家に遊び行ったりしたこともある程だ。
『同じクラスだといいね』
◇◆◇
案の定3人とも1ーAになった、私含め3人とも頭が良い方だからある程度予想していた。 黒板に貼ってある座席表を3人で見る。
「後ろ学華じゃん、ラッキー」
「僕は学華の後ろか」
廊下側の前列。私達の苗字は全員あ行だからね、と言って私はカルマと学秀の間の席に座る。暫くして入学式も無事に終わりみんな軽く自己紹介を済ませる、今日はこれで解散らしい。
『2人とも帰ろ』
「そうだな」
「ねー、帰りにパフェ食べに行きたい」
「太るぞ」
結局3人でパフェを食べに行くことにした。私は季節限定の桜パフェ、カルマはいちごパフェ、学秀は珈琲にしたらしい。頼んでから数十分経つと頼んだものが運ばれてきた。パフェを食べていると学秀がこちらを見ていることに気付く。1口だけなら、とあげるが要らんと返された、何なんだこいつは…。
「『おいしかったー』」
私とカルマは満足した顔で席を立つ、お会計を済ませて3人とも家に帰る。