「あー…やらかしたー…」
結局告った後、我に返って返事も待たずに海まで逃げてきた。
本当に何やってんだろう。真昼間にあんなこと聞かされて、ファーストキスも済ませて、告るって。
これも全部レダーさんのせいだ。
あいつが未練がないとか言ったせいで俺の我慢の糸が切れたんだ。
何年も切らさないようにしてきたのに、全部水の泡になったわ。
こんな形で告るとかマジで終わってる。
どうせ振られるんだろうなー
空を見上げると、海のずっと向こうでヘリが飛んでいた。
一人で海に来てもやることがないから、ぼーっとヘリを眺めていたら
そのヘリが自分のほうへ来ていることがわかった
その瞬間、ヘリが海の中へ沈んでいった。
煙が噴き出していて、海岸まで行けるか怪しいラインだなーって思ってたら沈んじゃった。
沈んでいくヘリを目で追っていたら、運転席に座っている人に見覚えを感じた。
よく目を細めてみると、見覚えが確信に変わった。
眼鏡をはずし、海に飛び込んだ。
夏だから冷たくて気持ちよかったけど今はそれどころではない。
沈んでいったヘリまで泳いだ。
潜ってヘリを確認すると、レダーさんがヘリの上で後を追うように沈んでいっていた。
気を失っているからか知らないけど、多分自分では泳げないんだよなこれ…
レダーさんの服を思いっきり引っ張った。
「…何してんのマジで」
客船が近くで良かった。
流石にここから海岸までもっていくのはきつい。
意識がなかったけど、自分で呼吸できてるから大丈夫…なはず
ふとレダーさんのほうを見た。
…多分俺の事追ってくれたんだよな。
レダーさんがこんな目に合ってるのに嬉しすぎる。
あんなことやったのに拒絶されていないって思うと、振られるってわかってるのに希望を抱いてしまう。
レダーさんと付き合うとか、かなうはずのない夢なのに
振られたらこれからどうしようかなぁ…
いっそのこと監禁でもするか?
いやだめだな
我ながらそれはどうかと思う
今のうちに振られる準備でもしとこうかな
ほら運動会とかの予行練習って大事じゃん?
それと一緒
「…夕…コ…?」
「あ。おはよレダーさん」
「ここどこ…」
「客船の上」
「…なんで泣いてんの…」
「は?…ぁ…」
目元をなぞると、ぽたぽたと涙が出てきていた。
あぁ~…我慢してたのに
無意識に泣くほどつらかったのか俺
「レダーさんのせいだよ」
「なんで???」
「というかメガネどうしたの?」
「レダーさん助けるためにのけたんだよ」
「…メガネなくても全然…いいな」
レダーさん目掛けて思いっきり殴った。
「痛っった!?!?」
「俺なんか悪いこと言った!!??」
本っ当にこの人は。
そんなこと言われると余計諦めれなくなるだろ
というかなんで急にそんなこと言った??
「泣いてる女の子にかける言葉終わってるよ、それ」
「えぇ…だって…」
「一応彼女?が泣いてるんだし、なんか褒めたら泣き止むかなって…」
…ん?
え。今なんて???
彼女?え、俺の事言ってる??
かの…え‘‘ぇ????
理解が追い付かない。
俺がレダーさんの彼女?意味が分からない
いや意味は分かるけど、いつOKの返事もらった?
嬉しいよりも怖いが勝ってしまう告白OKの返事なんてある??
「いつ俺はレダーさんの女になったんだよ」
「え。告ってくれたじゃん」
「返事もらわずに恋人になるなんて漫画でもねえぞ??」
「というかマジで付き合ってくれんの…?」
「いや正直23が39と付き合うのはどうかと思うけど…後3年しかないし…」
「夕コには本当に警察時代の時からお世話になってたし…」
「なんか死ぬ前にできる範囲でお願いとか聞いてあげようかと思ってたし…」
「俺なりの恩返し的な?」
「だから夕コが良ければ俺と付き合ってほしい…みたいな?」
「…」
「…夕コ?」
「……めた…」
「え?なんて…」
「そんな理由で付き合いたくねえよ!ばーか!!」
レダーさんに手錠をかけ、海へ飛び込び、客船にレダーさんを置いて海岸のほうへと泳いだ
後ろからなんか聞こえてくるけどけど知ったこっちゃねえ。
恩返しだぁ??
ほんっとうにデリカシーなさすぎて終わってる
恩返しって言うなら、きっとレダーさんはまた告ってくるんだろうなぁ?
これじゃ立場逆転してるじゃんw
残り3年でどんな風に俺を納得させる告白をしてくれるのやら
これからたのしみだなー!!
もう自分でも何が書きたいのかわからなくなってきてやばい状態です。
後エナドリって何が一番いいんですかね(唐突)
コメント
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好きっす♡♡♡♡♡♡♡♡♡