【 五条side 】
五条父「婚約が破棄された。」
五条「はあ?」
呼び出されたのは本邸。
告げられたのはさっきの一言。
婚約?破棄?
あ、だからアイツも授業抜けたのか。
五条「…なんで今更…結婚に執着してただろ。」
五条父「…なにがあったかは知らん。時透家当主から破棄された。」
五条「アイツの父親から?」
んなバカな。
当主同士仲良かっただろ。
五条(ま、いーか。どーせ俺とアイツの関係は変わらないだろうし。)
五条「たでーま」
夏油「お帰り悟。」
五条「アイツは?」
夏油「宵ならまだだよ。」
硝子「てっきり一緒に帰ってくるかと思ってたけど。」
硝子「あ、帰るのは明日になるかも。だって。」
硝子「本邸は遠くにあるんだな」
[ 翌日 ]
時透「ただいま」
硝子「おかえり。長旅で疲れてるでしょ。今日は早く寝な」
時透「うん。そうする」
五条「……なあ、アイツおかしくね?」
夏油「そうかい?たしかに疲れてるみたいだけど…」
五条「アイツはいつも語尾に!がうるせぇほどに付くんだよ。」
硝子「言われてみればたしかになんかおかしいな。」
[ 翌日 ]
戦闘訓練中
マジで様子がおかしい。
昨日は桃鉄に誘っても断られたし、
朝飯も全然食ってなかった。
五条(おかしい…)
ふと、木陰に座っているそいつを発見。
五条「……らしくな」
五条「おい、」
時透「なに」
五条「お前サボる?お前がサボるなら俺もサボるけど」
時透「……サボる」
五条「りょーかい」
五条「ん。」
俺が差し出した水を静かに受け取るそいつ。
五条(おかしい…)
アイツが静かとかどういうことだ…?
五条(、まさか、)
婚約破棄のことで落ち込んでる??
五条「…俺との婚約破棄がそんなに悲しーか。」
時透「いや、それはべつに。」
五条「……。」←
五条「じゃあなにがあったんだよ!!💢」←逆ギレ
よく聞け五条と続けるそいつ。
五条「なんだよ」
時透「…私ね、許嫁ができたの。」
五条「______は?」
五条「俺じゃなくて?」
時透「うん。相手は年上。瀬戸家の次期当主だって。」
五条「瀬戸家?」
時透「武器とかで有名な家。ウチも結構お世話になってて。…ホラ、この傘とか。」
五条「なるほど、お前に許嫁ができたから、婚約破棄ってことか…?いや、御三家の方が絶対いいだろ。」
時透「認めたくないけど、普通に考えたらそうね。」
五条「第一、お前の親父から破棄されたって聞いた。」
五条「お前はなんか聞いたか?」
時透「いや、なにも。」
暫くの間沈黙が流れた。
許嫁。
コイツに。
俺以外の。
時透「それでね、相手がもう成人してるから、結婚、、急がないといけなくて。」
時透「五条、私ね、
*結婚するの。四月に。*」
五条「_________は?」
拝啓 “ 元 ” 許嫁の君へ
お前が祝言を挙げるとき、
俺は一体、どんな顔をすればいい?