【 五条side 】
五条「____________は?」
信じられない。
理解できない。理解するつもりもない。
喉の底から出た声は渇いていた。
けれど、その許嫁とやらに会いに行くたびに
あいつから笑顔が消えていって、
あぁ、現実なんだ。って実感した。
【 時透side 】
春馬「それでね、ウチは結界が張ってあってね。」
春馬「…聞いてる?宵ちゃん」
時透「あ、はい!聞いてます!」
私が話しているのは瀬戸家次期当主基、私の婚約者である。
瀬戸 春馬。(ハルマ)
春馬「だからあまり出たり入ったりはしてもらいたくないから、外仕事…つまり呪術師は辞めてもらうよ。」
時透「…はい。」
春馬「だから、もう高専に通う必要もなくなる。中退って形になるよ。」
中退、か。
わかってはいた。
いつかこんな日が来るんじゃないかって。
時透(でもまさか途中で辞めることになろうとは、、)
春馬「あ、お腹空いたでしょ。なんか食べたい物ある?」
時透「あ、じゃあラーメン食べたいです。」
春馬「ラーメン?」
時透(あ、______)
しまった。
ついいつもの癖でラーメンと応えてしまった。
春馬「ラーメン?なにそれ。」
時透「あ、いえ。忘れてください。」
春馬「そう?じゃあお寿司でもとろうか。」
時透「ありがとうございます。」
あ、ヤバい。全然味感じない。
緊張してるのかな?
食べ方に神経注いでるし、
いつもみたいに口いっぱいお腹いっぱいに食べられない。
時透(居心地悪い、、)
春馬「宵ちゃんの眼ってさ、時透眼なんでしょ?」
時透「、?はい。」
春馬「でもなんか、見た目は普通の眼だね。」
時透「呪力を消失させるときにだけ色が変わるんです。」
春馬「へぇ〜。そうなんだ。」
少し雰囲気が変わったその場を取り繕うためか、
春馬さんは宵ちゃんは可愛いねなどと言い出した。
時透(本心なのかお世辞なのかわからない。)
これが大人の世界ってやつなんだろうか。
なんか、やだなぁ。
拝啓 “元” 許嫁の君へ
どうやら私は
思っていたより
遠くにいくみたい。
君とは離れ離れになるんだね。
コメント
11件
初コメですっ 宵💌🥀さんのストーリーむっちゃ好きですね、はい((
私の宵ちゃんを気安く可愛いだなんて言わないでもらえるかしらァん?