テラーノベル
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雨が降る深夜。
KING本部。
誰も口を開かなかった。
モニターに映し出された敵の言葉が、頭から離れない。
『次の銃弾は--必ず誰かの命を奪う。』
なつが静かに立ち上がる。
「……今までとは違う。」
こさめも表情を曇らせる。
「本気で僕たちを殺しに来る。」
みことはパソコンを閉じた。
「敵から新しい通信もない。」
「完全に動きを止めてる。」
すちは心配そうにらんを見る。
「しばらく本部を出ない方がいいよ。」
しかし、らんは首を横に振った。
「敵が待っているなら、俺たちも動かなきゃ。」
その時だった。
大型モニターが突然起動する。
画面には、また黒いフードの人物。
???『こんばんは、KING。』
『ゲームも終盤だ。』
『最後のチャンスをあげよう。』
画面が切り替わる。
映し出されたのは、廃駅。
そして時刻は――
午後11時。
???『来なければ罪のない人間が死ぬ。』
『来れば……』
『誰かが死ぬ。』
通信は切れた。
部屋が静まり返る。
なつ「行くしかない。」
らん「うん。」
いるまは拳銃を確認する。
「罠でも関係ない。」
「終わらせる。」
午後11時。
廃駅。
ホームには誰もいない。
風だけが吹き抜けていた。
六人は慎重に周囲を確認する。
こさめ「異常なし。」
みこと「熱源反応もない。」
すち「本当に誰もいない……。」
その瞬間。
駅の照明が一斉に点灯した。
同時にスピーカーから笑い声が響く。
???『歓迎するよ。』
なつ「出てこい!」
???『焦らないで。』
『今日は特別な日だから。』
突然、ホームの反対側に黒い影が現れた。
フードを深く被った人物。
敵だった。
らん「……!」
敵はゆっくり拳銃を持ち上げる。
その銃口は――
らんへ向けられていた。
なつ「らん!!」
銃声が夜の駅に響く。
その瞬間。
「危ない!」
いるまがとっさにらんを突き飛ばした。
銃弾はらんを外れた。
しかし――
静かな音が響く。
全員の動きが止まった。
すち「……え?」
いるまがその場に膝をつく。
白いシャツが、赤く染まっていく。
こさめ「いるま!!」
なつ「嘘だろ……!」
らんは駆け寄る。
「いるま!」
肩を撃たれたいるまは苦しそうに息を吐いた。
「……大丈夫。」
「急所じゃない。」
すちはすぐに応急処置を始める。
「止血する!」
みことは敵へ目を向けた。
「逃がさない!」
しかし敵は煙幕を投げつける。
辺りが真っ白になる。
なつ「見えねぇ!」
煙が晴れた時には、敵はもういなかった。
残されていたのは、一枚の黒いカード。
らんが拾い上げる。
そこには、
『次は外さない。』
とだけ書かれていた。
KING本部。
すちの治療で、いるまの出血は止まった。
すち「弾は貫通してた。」
「しばらく安静。」
なつは悔しそうに拳を握る。
「俺がもっと早く動けてれば……。」
こさめもうつむく。
「ごめん……。」
いるまは小さく笑った。
「謝るな。」
「誰も悪くない。」
らんはベッドの横に座り、静かに言う。
「……ありがとう。」
「俺を守ってくれて。」
いるまは照れくさそうに目を逸らした。
「ボスを守るのは……俺の役目だから。」
その言葉に、部屋は静かな空気に包まれた。
しかしその頃――
暗い部屋のモニター越しに、黒いフードの人物が笑っていた。
???「予定とは違ったが……。」
「少しずつ、追い詰められている。」
「次はいよいよ、君たちの絆を壊そう。」
コメント
2件
最高、!!!!!! さらっと茈桃てぇてぇ、、 次回も楽しみにしています!、
うわ……第11話、一気に緊張感が増しましたね。いるまがらんを庇って被弾するシーン、本当に胸が締め付けられました。「ボスを守るのは俺の役目」って台詞、彼の覚悟が伝わってきて熱いです。でも敵の「次は絆を壊そう」という台詞が不気味で……。このまま六人の結束が試される展開になるんでしょうか。次が気になって仕方ないです。
ころさな
803
49
甘夏 桜
60
4,990