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朝。共同生活を送る一軒家のリビング。全員が朝食を囲んでいるが、どこか落ち着かない様子)
りゅうき
(キュウリの漬物を食べながらも、いつもより真剣な顔)
最近、悪霊の出没が減ったよな。なんだか、嵐の前の静けさって感じがして、そわそわするぜ。
れあ
ま、出てこねぇならそれに越したことはねぇけどな。平和が一番だろ。
ひろふみ
(顔を曇らせる)
いえ……。むしろ、不穏な空気が、佐世保全体に満ちてきています。特定の悪霊の感情ではない、もっと巨大で、根源的な負の感情が……。
すいれん
(心配そうに)
私も感じる。みんなの心の奥底に、得体の知れない不安が渦巻いてる。
(その時、リビングのスピーカーからクロードの声が響く。声には、これまでになく緊迫感がこもっている)
クロード
(声のみ、緊迫した声で)
全員、すぐに作戦室に集まれ!緊急事態だ!
(全員、一斉に作戦室へ向かう)
【シーン2】 作戦室 - 黒幕の正体と、佐世保の危機
(SE: パソコンのタイピング音、モニターの光、緊迫した空気)
(共同生活を送る一軒家の地下にある作戦室。モニターには、佐世保の街の地図が映し出されている。クロードが厳しい表情で全員を見渡す)
クロード
皆、よく集まってくれた。ここ数日、悪霊の活動が沈静化していたのは、奴らが力を蓄えていたからだ。……そして、ついにその正体を現した。
(モニターの地図が切り替わり、佐世保のシンボルである佐世保港、そしてその中心に位置する謎の巨大な黒い影が映し出される)
クロード
これは、これまで君たちが相手にしてきた悪霊とは次元が違う。奴は、全ての負の感情の源。人間社会の『憎しみ』『絶望』『不信』を糧とする、悪霊の王だ。
ひろふみ
(驚愕する)
悪霊の王……!この感情の重圧は、これまで感じたことがない……!
かいと
(息を呑む)
あんなデカい奴、どうやって倒すんだよ!?
クロード
奴の目的は、佐世保の街を、そして人々の心を完全に絶望で塗り潰すことだ。既に、街の至る所で、人々は感情を失い、無気力状態に陥っている。
(モニターが再び切り替わり、街の人々が虚ろな目で立ち尽くし、互いに無関心になっている映像が映し出される)
ゆうな
(悲しそうに)
みんなの目が、死んでる……。
すいれん
(涙ぐむ)
心が、からっぽに……。
こうき
……まるで、縁が全て断ち切られたかのようだ。
たつき
こんなの……俺たちの街じゃない!
クロード
このままでは、佐世保は滅びる。だが、希望がないわけではない。奴の核は、佐世保港の中心に位置している。そこを叩けば、奴を完全に消滅させることができるだろう。
ともか
しかし、その場所は、悪霊の王の負の感情が最も集中している。通常の攻撃では、近づくことすら難しいでしょう。
れいか
私の意見では、きっと皆で力を合わせれば、どんな敵にも勝てます!
クロード
そうだ。君たち、一人一人の能力が、今こそ必要だ。これまでの戦いで培った、君たちのレゾナンス、つまり共鳴を、今こそ最大化させる時だ!
【シーン3】 佐世保港決戦!~レゾナンスの光~
(SE: 嵐の音、巨大な唸り声、しかし希望を込めた音楽)
(佐世保港。巨大な悪霊の王が、黒い影となって空を覆い尽くしている。その影響で、街は深い絶望の霧に包まれている。能力者たちは、港に集結する)
りゅうき
(巨大な悪霊の王を見上げ、震えながらも)
すっげぇデカさ……!でも、俺たちの街は、絶対に渡さねぇ!
れあ
(不敵な笑みを浮かべる)
こんなデカいもん、破壊しがいがあるってもんだろ!
クロード
(無線で全員に指示を出す)
みんな、連携を忘れるな!それぞれの能力で、奴の防壁を突破し、核を狙うんだ!
(悪霊の王が、巨大な絶望の波を放つ!人々の心が、さらに無気力になっていく)
ひろふみ
(絶望の感情に耐えながら)
この感情の波は……!
かなと
(苦しそうに、しかし強く)
こんな感情、僕が変えてやる!
(かなとが能力を発動させ、悪霊の王から放たれる『絶望』の感情を『希望』へと変換していく!人々の顔に、わずかに生気が戻る)
れいか
(自信満々に)
私の意見では、あなたは絶望に負けない!希望は、必ず勝つ!
(れいかの能力が、かなとの感情変換をさらに増幅させ、街の人々の心に『立ち向かう』という意思が芽生え始める)
悪霊の王
(かなととれいかの連携に、不快そうに唸る)
グオオオオオオ!
(悪霊の王は、自らの周囲に強固な『負の感情の壁』を築き上げる。それは、これまで能力者たちが倒してきた悪霊たちの能力を複合したものだった。音の暴力、色彩の喪失、縁の断絶、記憶の混乱、天候の嵐、あらゆる負の側面が凝縮されている)
りこ
(壁の硬度を感じ取り、顔を歪ませる)
なんて、硬いの……!私の能力でも、一筋縄ではいかない!
あやね
(壁の色彩を見て、筆を構える)
これは……!あらゆる醜い色が、混ざり合ってる……!
ひまり
(耳を塞ぎたくなるほどの不快な音が、壁から発せられている)
うるさい!こんな音、私が消してやる!
(ひまりが能力を発動させ、壁から放たれる不快な音を、すべて「静寂」へと変換する!)
あやね
(ひまりの能力で音が消えた隙に、壁に鮮やかな光の色を塗り替える!壁は、希望の光を帯びて輝き始める!)**
悪霊の王
(音と色彩の防壁を破られ、再び唸る)
グオオオオオオオ!
(悪霊の王は、今度は『時間の歪み』と『幻覚の霧』で能力者たちを攻撃する。時間があらぬ方向に進み、過去のトラウマや不信感の幻覚が襲いかかる)
ともか
(冷静に、しかし素早く)
時間の操作は、私に任せて!
(ともかが能力を発動させ、悪霊の王が作り出す時間の歪みを修正していく!)
つかさ
(幻覚に一瞬ひるむが、仲間たちを見る)
こんな幻覚に、俺たちは騙されねぇ!みんなは俺の仲間だ!
(つかさが能力を発動させ、仲間たちの間に強固な『仲間』の絆を築き上げ、幻覚を打ち消す!)
悪霊の王
(時間の歪みと幻覚の霧を破られ、さらに弱体化していく)
グウウウウウウ!
(悪霊の王は、最後の抵抗として、佐世保の街とそこに生きる人々との『縁』を、完全に『断ち切ろう』とする。街が、バラバラに崩壊していくかのように見える)
こうき
(表情を険しくする)
この縁は……強すぎる!
たつき
(焦りながらも、兄を見る)
兄貴!俺たちで、繋ぎ直すんだ!
(こうきとたつきが、互いに向き合い、能力を連携させる。こうきが、悪霊の王が伸ばす『断ち切りの縁』を、一点に集中させて『断ち切り』、たつきが、その断ち切られた縁を、佐世保の街と人々に再び『結びつける』!街の崩壊が止まり、人々は正気を取り戻していく)
りゅうき
(感動して)
すげぇ!街が元に戻った!
クロード
(無線で)
やったな、みんな!悪霊の王の防壁は崩れた!あとは、核を狙うだけだ!
(悪霊の王の核が、黒い影の中心に、不気味な光を放ちながら現れる。しかし、その周囲には、まだ猛烈な負のオーラが漂っている)
ひでゆき
(バットを構え、興奮した顔で)
よし!野球で言うなら、ここは最終回ツーアウト満塁、逆転サヨナラホームランだぜ!俺の最高のアイデアで、悪霊の王をぶっ飛ばす!
(ひでゆきが、悪霊の王の核の弱点を見抜き、その弱点に向かって、野球ボールを模した光の球を投げる!)
(SE: 轟音、光の爆発)
(光の球は、悪霊の王の核に命中し、大爆発を起こす!)
悪霊の王
(断末魔の叫びを上げ、その巨大な体が、黒い煙となって空に消えていく)**
(空を覆っていた黒い影が晴れ、佐世保の街に、まばゆい光が差し込む。人々は、互いに顔を見合わせ、安堵と喜びの表情を浮かべる)
かずき
(空に舞い上がり、街を見下ろす)
やった!空が、綺麗になったよ!
ゆうな
(地面に降り立ち、笑顔で)
動物たちも、みんな喜んでる!
(能力者たちは、安堵の表情で、互いの顔を見合わせる。疲労困憊ではあるが、その顔には達成感が満ちていた)
【シーン4】 放課後レゾナンス!~僕らの能力者ライフはこれからも続く~
(SE: 佐世保の街の活気ある音、穏やかなBGM)
(数日後。佐世保の街には、再び活気が戻っていた。人々は笑顔で、互いに助け合いながら、日常を送っている。共同生活を送る一軒家のリビング。能力者たちが、いつものように放課後を過ごしている)
りゅうき
(キュウリの漬物を頬張りながら)
やっぱ、平和な日のキュウリは最高だな!この味を、ずっと守っていきたいぜ!
れあ
(りゅうきの隣で、不機嫌そうに)
お前のキュウリ好きは、一生変わらねぇな。ま、こんな日常も悪くねぇけど。
クロード
(リビングに入ってくる)
みんな、お疲れ様。君たちのおかげで、佐世保の街は守られた。君たちは、間違いなく佐世保のヒーローだ。
ひろふみ
(少し照れたように)
僕たちも、多くのことを学びました。
すいれん
(笑顔で)
みんなと一緒だから、頑張れたんだよね!
ナレーション
佐世保の街に、再び平和が訪れた。放課後、彼らの日常は相変わらずカオスで、賑やかで、そして温かい。
彼らは、ただの高校生だ。
しかし、彼らの心には、特別な力が宿っている。
そして、その力は、決して一人だけのものではない。
互いに共鳴(レゾナンス)し、支え合うことで、どんな困難も乗り越えられることを、彼らは知っている。
彼らの能力者ライフは、これからも続く。
佐世保の平和を、そして、その小さな日常を守るために。
(全員が笑顔で、互いに頷き合う。そして、佐世保の夕日が、共同生活を送る家を、優しく照らしている)