コメント
0件
👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!
「 君と2人で最後の契りを。 」
___ attention 。
藐赮 / BL / キャラ崩壊 / 口調違い / 病気パロ / 吐血表現🈶 / タヒネタ含 .
ネタバレ を 防ぐ ため あまり 触れられません が 、 一般的 に 見て 良い END 、 とは 言われない かと 思います 。
オリジナル設定 含みます 。
此方 は 前篇 と なっております 。
前篇 長め です 。
お時間 の ある 際 に 閲覧 頂けます と 幸い です 。
·̩͙꒰ঌ ┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈ ໒꒱·̩͙
🩺「〜〜…220室の暇さんは…」
ゞ「…恐らく、もう長くない____」
🎮「….」
んな事話すなら聞こえねーように話せよ。
…別に、死ぬことへの恐怖、なんてものはない。
昔から死と隣り合わせではあったし、逆によくここまで生きたなーなんて思う。
🎮「けほッ、”…ぇ”ほッ、ごほッ”、…」
赤く染った手のひら。
心臓の鼓動が大きくなるのを感じる。
息が上がって、苦しい。
フラッシュバックするのは、真っ赤な血の海と、赤黒い液体で染まった手のひら。
体の痛みと、_______
…だめだ、まだ死ねない。
ティッシュで手のひらのそれを拭き取り、近くに置いてある日記を手に取る。
1ページ目。
──────────
【死ぬまでにやりたい6のこと】
① 外に出て、街を歩く
② クレープを食べる
③ 映画を見に行く
④ 家に帰る
⑤ ちゅーする/してもらう!
⑥ 墓参りに行く、謝る
──────────
⑤のところに、薄らと”えっ”まで書いて消したあとがある。
タイトルのところにも、10と書いて消して、6に書き換えた跡が残っている。
これを書いたのは中学に入る手前だったか、入った頃だったか。
記憶が曖昧だが、まーそういう…ピンク系のものにも興味が湧く時期だった。
それは置いといて、これら全てをやり切るまでは、まだ死ねない。
?「だったら、俺と契約するか?」
🎮「…..ぇ」
横から突然聞こえてきた、少し掠れた、優しい低音。
其方を見てみると、黒い翼を生やし、頭には黒い角、
特徴的な尖った歯をもった奴がいた。
🎮「…….コスプレ?」
?「違う、まじの悪魔。」
🎮「…うっそだぁ……」
?「嘘だと思うんなら、契約でもしてみねー?」
なんかノリが軽いなこの悪魔。
…まいっか。どーせなくなる身だし。
🎮「…ん、契約する。」
?「願いは?」
🎮「願い…..」
ゞ「寿命を伸ばしてほしいのと、少しの間身体を丈夫にしてほしい」
?「丈夫に?というと?」
どゆことー?と首を傾げている。
なんかうぜぇなこの悪魔。
🎮「…見ての通り、入院中で。」
ゞ「その病気を、少し弱体化させる…みたいな、外に出られる程度にはしてほしい」
?「…..なるほど、2つ頼むってことはある程度の代償は払ってくれるんだよな?」
🎮「代償?」
なんそれ、と聞くと、その悪魔ははぁ?と言いたげな顔でこちらを見る。
?「なんの代償もなしに契約できるわけねーだろ。」
🎮「代償って…例えば?」
?「…あれだ、某チェーンソー漫画だと皮膚を食わせてやるとかな、あんだろ。」
狐の悪魔か。早〇アキな。悪魔が漫画の話すんの?
てかお前はなんの悪魔なんだよ先名乗れや。
🎮「お前はなんの悪魔なん?」
?「別に、俺はなんの悪魔でもねーよ」
ゞ「ただの悪魔、それだけ。」
🎮「某チェーンソー漫画関係ねーじゃん」
?「例に出しただけ、」
とはいっても代償…ってなぁ、俺払えるもんねーしな…
と悩んでいると、その悪魔は此方まで飛んできて、言葉の通り、悪魔の囁きをしてきた。
?「…なら、お前の血液くれん?」
🎮「….はぁ?」
?「1日1回、噛みつかせて。」
🎮「……そんなんでいいん?」
?「悪魔からしたらそれはかなり貴重なんだよ」
🎮「…んじゃ、それで。」
首を縦に降ると、にっといたずらっぽい顔をした悪魔が、
?「契約成立、な」
と言いながら、俺の首元に手を当てる。
鏡越しにそれを見ると、よくわかんねー紋章みたいなもんが付いていた。
🎮「ださi」
?「なんか言ったか?^^」
🎮「なんでもないっすすみません」
あぶねあぶね殺される普通に。
…あ、なんか体軽い。
🎮「…..うわ、動ける!」
?「…そ、よかったな笑」
窓際に腰掛け、こちらを見ている。
なに?と聞くと、なんでもない、とはぐらかされたが。
──────────
7月15日 天気 : ☀
今日は悪魔が出てきた。
信じられねーと思ったけど、マジもんだった。
毎日血をやることと引き換えに、寿命を伸ばして、病気を弱体化させてもらった。
血をやるなんて、普段血液検査とかで血吸われまくってるからそんなんでいいのかと怪しく思ってしまったけど、今んとこ特に怪しい動きはしていない。
明日、血を吸われる時どんな感じになるのか少し楽しみ。
──────────
🎮「……ん、」 ) 目 覚
日記書いて寝落ちた。
窓を見ると、悪魔がぼーっと外を眺めていた。
ベッドから降りて、悪魔に声をかける。
🎮「…悪魔さん、おはよ 」
?「…あぁ、おはよう」
🎮「よく眠れたか?」
?「うん、ぐっすり」
普段は自身の咳で目が覚めて、寝て、目が覚めて…というのが繰り返されるからよく眠れないが、昨晩はぐっすり8時間睡眠。
快適だ。
💉「暇さ〜ん、本日の血液検査…あら、なんだか顔色いいですね」
🎮「あ〜、そうかも、?っすね… 」
💉「ならよかったですね笑」
ゞ「少しチクッとしますよ〜」
細い針を刺され、血液を吸われていく。
近くにいた悪魔はそれを羨ましそうに見ていた。
唾液たれてんぞ。
🎮「…あの、変なこと聞くんすけど」
💉「? はい?」
🎮「あそこに黒い悪魔みたいなやつ見えます?」
💉「….いえ、?見えないですけど…」
あ、やっぱ俺以外見えねー系か。
先に確認しといてよかった。
🎮「そうっすか、変な夢見たんで怖くて笑」
💉「そうなんですね笑 それじゃあ、失礼いたします」
ゞ「また後で朝ごはん持ってきますね〜」
諸々の医療器具を持って看護師さんが出ていった所で、悪魔にじと。。。っと見つめられる。
🎮「…なに」
?「看護師に勘づかれたらどーすんだ」
🎮「先に確認しといたほうがいいだろ」
?「…..確かに。」
意外と話はわかってくれるようで、ひとまず安心した。
?「….んで、なんでお前は俺と契約したんだっけ?」
🎮「…、やりたいこと、がある、から」
?「…..手伝おーか?」
🎮「え…いいん?」
悪魔からそんな提案されんだ、と思って彼の顔を見ると、優しくて、可愛い笑顔を此方に向けていた。
?「まーな、俺はどっちでもいーよ」
🎮「なら手伝って?」
?「…ん、わかった、笑」
まずは何からするか。
①〜③は一緒のタイミングでできそうだし、やっちゃうか。
🎮「悪魔、」
?「?」
🎮「金出して!」
?「はぁ????」
ゞ「自分の金ねーのかよ!?」
あたりめーだろ入院してんだこちとら!!!と言うと、悪魔はため息をつく。
そーだよな…といいつつ、差し伸べられた手のひらに触れると、じゃらららら…と小銭が溢れ出す。
?「それ使え、札はこれな。」
🎮「…悪魔のくせにやっさしー笑」
?「あ?」
おっと、地雷かこれ。
…の割には怒った顔はしていない。
あ?と漏らしたのち、すぐに割と優しい顔になる。
🎮「…さて、外出許可貰ってこよ〜っ」
?「朝飯は?」
🎮「…..あ」
?「外出許可は一旦お預けな笑」
長い爪の生えた、ゴツゴツと骨ばった手で撫でられる。
手のサイズは俺とそこまで変わらない。
見た目は同じくらいの年齢に見える。
俺と同じなら16歳だけど…
ま、悪魔に年齢なんてねーか。
あったとしても犬だと何歳だけど人間だと〜みてーな厄介な話になりそう。
朝飯を頂き、外出許可を貰うことにした。
一応軽く検査はしたのだが異常が無くて驚かれたし驚いた。
まじの力じゃん、と悪魔に言うと、ほらなと言いたげなドヤ顔でぴーすされる。
うざかったので殴っといた。
案外サラリと外出許可を貰えて、悪魔を引き連れて散歩に出る。
行けるのは病院の敷地内だけ。
外に出るのは明日きちんとした検査をしてから、とのこと。
?「お〜、庭も丁寧に管理されてんな」
🎮「んな、俺もあんま来たことねーから知らんかった」
悪魔と話しながら歩いていると、周りの人からはぎょっとした目で見られる。
悪魔が見えなくて、俺が一人で喋ってるやつだと思われてるからだ。
🎮「…お前連れてこなきゃ良かったかな」
?「じゃあ帰る」
🎮「嘘に決まってんじゃぁん!^^」
なんとか悪魔を引き止めて、庭をぐるりと歩き終わった頃。
懐かしい顔を見かけた。
🎮「! すち!」
️✒️「おぉ、暇ちゃ〜ん!」
俺が中学生だった頃に担当してくれたすち先生。
まぁすちって呼んでんだけど…笑
️✒️「お外出られるようになったの?」
🎮「うん、簡単な検査したらOKだった」
ゞ「明日ちゃんとした検査して、それもクリアできたら自由に外にも出れるって」
️✒️「そっか、なら退院するかも、って感じ?」
🎮「ん〜…どーなんだろ、詳しく聞いてなくて」
️✒️「なるほどねぇ…よかったね、暇ちゃん」 ) 撫
すちはかなり評判が良くて人気の先生。
そんな先生に頭を撫でられて、ほんの少し嬉しい。
…ほんの少しは嘘かもだけど、笑
️✒️「…あ、呼ばれてるんだった。お大事にね、暇ちゃん!」
🎮「ありがと〜!」
手を振って、すちとお別れする。
すると、ずっと黙ってた悪魔が抱きついてきた。
🎮「なになになになに!?!?!?」
?「….長い、放置すんな暇だろ俺が」
🎮「え、あーすんませーん」
なんか抱きつかれてるとエネルギー吸われてるみたいでやだな。
寿命減りそう。
🎮「…あ、俺らもそろそろ戻んねーと。」
ゞ「みこと先生に怒られちまう笑」
みこと先生、というのは今の俺の担当医…の助手…というか、研究生…みたいな?人。
俺は担当医があんまり好きじゃないので、みこと先生とお話することが多い。
なにやらすちのことが好きだと前に聞き出して以来、2人きりの時は恋バナをすることが多い。
🐈⬛「なっちゃんっ、久しぶりのお外はどーやった?」
🎮「庭が綺麗だった」
🐈⬛ 「そっちか…笑 体調悪化したりとかせーへんかった?」
🎮「うん、大丈夫。…あ、すちと会ったよ」
🐈⬛「…..すち先生、な?笑」
🎮「あ、みこと先生照れた」
🐈⬛「照れてへんよっ!!/」
中学生の頃はすちが担当してくれてーと話すと、顔を赤らめてたことからわかった、みこと先生の恋心。
わかりやすいのは変わってないなー。
🐈⬛「さて、俺もそろそろ行こうかな」
ゞ「また体調悪なったらナースコール押すんよ〜?」
🎮「はーい」
みこと先生が出て行っちゃって、病室が寂しくなる。
___こともなく、悪魔が目の前に来る。
?「お前どんだけ俺放置すれば気が済むん???」
🎮「なーごめんってお前メンヘラかよ」
?「あ?そんなんじゃねーよ俺呼び出しといて放置するか普通。」
🎮「出てきたんそっちだろ!!」
それはそーだけど。と言った悪魔はいつもの定位置に戻る。
窓際に腰を下ろし、此方の一点を見つめる。
?「お前がまだ死ねないって思ったから、俺が呼び出されたんだよ。」
🎮「誰に? 」
?「….願いに?」
🎮「なんでお前が疑問形なんだよ…」
自分から呼び出されたとか言っておいて疑問形かい。
よくわかんねーなこいつもこいつで…。
?「…てか、もういい?」
🎮「……何が?」
罰が悪そうにそっぽを向いていた悪魔が、あ、と何か思いついたような声を漏らした後、此方を見る。
そして、そう言った。
いや主語くれよわかんねーよ。
?「血、」
🎮「…..あ。」
?「忘れてたな…」
そーいえば契約、なんてしてたか。
と思ってる間に悪魔は俺のところまで来て、ベッドの端に追い詰めるように迫ってくる。
なんか…なんかよくない、雰囲気。
ちょっと卑猥、というか。
なんてあほらしいこと考えていると、彼の顔は首元に近づいた。
紋章の辺りに軽い痛みが走る。
でも、何故かほんの少し気持ちいい。頭がどろどろに溶けそう。
少しすると、悪魔の頭は離れた。
暗がりでも見える、彼の黄色の瞳と鋭くとがった歯。
真っ白な歯には、赤い液体が付着していた。
🎮「…..ッ、は…っ、// 痛ぁ”…」
?「ぁ?まじかすまん」
🎮「いや別にいーけど…」
よほど美味かったのか、満足気な顔をした悪魔は先程の定位置に戻って、俺を見ていた。
なんとなく顔を合わせられなくて、逆を向いて、布団に潜った。
──────────
7月16日 天気 : ☀
外出許可を貰ったので庭に出た。
すちに久しぶりに会った。モテてんのは変わっていないようで、患者とかその保護者とかの目を引いていた。
みこと先生にもその話すればよかった。
明日は外に出たい。
──────────
翌日。
昨晩書いた日記を読み直していると、いつも通り血液検査と朝食が来る。
それらを全て終わらし、とうとう検査に移る。
よくわかんねー機械にされるがまま、かなりの時間が経った。
お医者さんから告げられたのは、
「外に出ても大丈夫、退院もできる」
という話だった。
まずは親への連絡はしたから、後は連絡が返ってきたら。
それまではまだ入院生活だけどとりあえず外には出てもいい、との事なので
やりたいこと①〜③を叶えに行く。
🎮「着いてきてくれんの?」
?「…ま、血くれるんなら」
🎮「あげる、から来て」
?「へいへい」
昨日悪魔にもらった小銭を持って、外に出た。
久しぶりの病院の外は、かなり変わっていた。
まぁ、中学生の頃に入院してきたのだから当然か。
?「どこ行くん?」
ひょこ、と悪魔が後ろから顔を出す。
突然出てこられると心臓に悪い。
🎮「まずは①は達成できたから、映画見に行く、」
ゞ「多分フードコートにクレープあるはず…だから、ショッピングモール的なとこ行く」
あーね、と言った悪魔は、俺の少し後ろを着いてきていた。
てかこいつ映画館入れる時って1席多めに取った方がいい??
わかんね、てかそもそも見んの??
案の定フードコートにはクレープがあって、俺はいちごの乗ってるやつを頼んだ。
一応悪魔にも聞いたけど、要らねー、との事なのでひとりで堪能することにした。
ふわふわのホイップと甘酸っぱいいちごのバランスが絶妙で美味しい。
前の席に座る…ことは無いが、俺を見つめている彼に「1口いる?」と聞くと、いる、と言われたので差し出す。
すると彼はクレープを差し出した手を掴み、噛み付いてきた。
🎮「ぃ”ッッッ!?!?!?」
思わず声を荒らげ、立ち上がると周りにいたお客さんから驚いた目で見られ、静かに席に戻る。
?「…..ん、ご馳走様」
🎮「…あほ、ばか、悪魔め。」
?「悪魔なんで。」
🎮「ッ腹立つ〜…っ、」
クレープを無理やり流し込むようにして食べ、②にチェックマークを書き込む。
席を経って、映画館の方に行くことにした。
選んだのは、昔から見ていたアニメの劇場版。
見る?と聞くと、見るに決まってんだろと返される。
某チェーンソー漫画の話もしてたし、意外とアニメ好きなんかな。知らんけど。
🎮「…アニメ好きなん?」
?「いや?あんま見たこと無い」
🎮「なんなん…」
一応2席とって、ポップコーンを買いに行く。
ついでにジュースも買って、時間が来るまではこっそり悪魔と話して待つことにした。
🎮「なんでお前悪魔になったん?」
?「知らん、死んだと思ったらツノ生えてた」
🎮「えー…..なんか、使命みたいなのは?」
?「それも分からん、自由気ままにやってるから」
🎮「…そう、」
よくわかんねーやつだ。まじで。
🎮「…あ、死んだと思ったら…ってことは、生前人間とか動物だったん?」
?「人間だよ、普通の人間。」
🎮「へー…」
ゞ「生前、どんな奴だった?」
?「どんな奴…悪ガキ、かな、素行が悪い。頭は良かったし運動もできたけどな笑」
🎮「…うざすぎ」
?「はいはいさーせん。」
自覚あんのうぜー。
まぁでもそうなんだろうな、と何故か納得してしまう。
こいつが運動してるところも、勉強してるところも見た事ねーのに。
そんな時、機械音声でのアナウンスが聞こえた。
🎮「….あ、開場した。行くか」
?「ん、」
チケットを渡すとき、「2枚ですか?」と聞かれ焦ったが、なんとか誤魔化して入ることが出来た。
怪しい目で見られたが…。
座席に座り、時間を待つ。
新作映画のCM等をボーッと眺めていると、割とすぐに始まった。
🎮「…あ〜、っおもしろかった…! 」
?「良かったやん笑」
🎮「良かった!」
?「お前泣いてたしな笑」
🎮「っうるせ!!」
なぜか分からないがボロ泣してしまって、横にいた悪魔が優しく手で拭ってくれた。
それに、手も握っててくれた。
温かくも、冷たくもない手のひらで。
本当に悪魔か疑いたくなるほど、こいつは優しい。
🎮「さて、帰るか〜…」
?「…あ、」
🎮「ん?何、」
?「今日はもう血吸えねーの?」
🎮「….1回吸っただろ」
ほんまにお願い、とか、マジでたのむ、とかが後ろから聞こえてきたが聞こえないふりをして病室まで帰る。
病室のベッドに潜り込み、③にもチェックマークを入れる。
残りは
④家に帰る ⑤ちゅーする/してもらう ⑥墓参りに行く、謝る
の3つ。
⑤…は難しいか。
④…なら、可能性はある。
⑥…、
…..誰の、墓参り?
中学の頃に書いて、毎日何気なく見ていたけど、改めて見ると誰の、?
過去の日記を振り返るも、それらしい事は書いていない。
誰の墓参り?誰に謝んの?
胸の奥がざわざわしたまま、日記を書いて、その日は眠りについた。
──────────
7月17日 天気 : ☀
①〜③をクリアした。
明日は④にチャレンジしてみようと思う。
──────────
🎮「….ふぁ、」 ) 欠伸
?「……、」
今日も窓際に座り、ボーッと外の景色を見つめている。
起き上がって、おはよう、と声を掛けると少しした後こっちを見て、おはよ、ぐっすり寝れた?と頭を撫でながら問うてきた。
首を縦に振り、朝食がくるまでベッドで待っていた。
朝食を食べて、服を着替えて外に出る。
今日も晴れてて、お出かけには丁度良いだろう。
?「どこ行くん」
🎮「家、」
中学生の頃の記憶を頼りに足を進める。
ビルなどの高層建築物が多かった街から、少し離れた住宅街に来る。
背の低い建物に安心感を覚えながら、”暇”と書かれた住宅に来た。
久しぶりに家族に会える、という高揚感からか、心臓の音が煩い。
チャイムを押そうとした時、ガチャリと扉が開いて咄嗟に隠れた。
家から出てきたのは、母さんと、父さん。
声をかけようと立ち上がって、
🎮「かあさ___」
途中まで言葉を発した時、知らない男子と女子がいた。
親と顔はどこも似ていない。
でも、なんだか幸せそうで。
俺の元に、お見舞いに来てくれない理由がわかった気がする。
🎮「…..っ、」
俺は、愛されてなかったんだ。
ぽつ、ぽつ…と小さな雨が肩を濡らす。
冷たい。寒い。
でも、動く気力もない。
確かにな、そりゃそうか。
自分の大好きな子供の病気が快方に向かった、退院出来るかも、なんて連絡来たら親はすぐに病院に来るはず。
けど、昨日親なんて来なかった。
傍にいてくれたのは、悪魔だけ。
?「…..なつ、」
🎮「…っ、」 ) びく
?「___帰ろ、風邪ひくぞ、?笑」
悪魔に手を握られ、とりあえず、で近くのカフェの軒下に入る。
?「…..病院でなんか聞かれる前に、ここで泣いとけ」
🎮「…….ッ…、なんで、…」
?「…いーから、胸貸すから、」
🎮「…ッ、」 ) 抱 着
軽く腕を広げた悪魔の胸元に飛び込むようにして抱きつく。
🎮「_____ッぁ”ぁ”….っ、….ッひくッ”…っ、あ”ぁ”….ッ…!!!」 ) ポロポロッ
小さな嗚咽が、雨に溶けて無くなる。
段々と大きくなってく自分の泣き声は、雨音に全て掻き消された。
“暇 夏絆”という存在が、無くなっていくようだ。
背中に優しく添えられた、悪魔の手のひらが、異常に温かった。
病院に戻ると、看護師さんに大きなタオルを渡された。
とりあえずそれで拭いて、お風呂を貸してもらって自分の病室に戻る。
?「……頭いてぇ..、」
窓際を陣取る彼からそんな言葉が聞こえる。
低気圧だとダメなんかな。
🎮「……ね、悪魔さん」
?「ん?」
🎮「ちゅー、してほしい」
?「は???」
心からの”は?” いただきました。
まぁそりゃそうなるわな。俺だってそうなるもん。
🎮「….愛されてなかったの、俺。 」
ゞ「…寂しくなっちゃった、、笑」
なんて言って、自分でもわかるくらいの自嘲地味た顔を浮かべて、悪魔を見る。
すると彼は
?「….1回だけな、」
といい、俺の頬に手を添えて触れるだけのキスをした。
小さなリップ音が、雨音に掻き消されずきちんと聞き取れる。
🎮「……..まじでするんだ…、」
?「お前がやれって…」
🎮「…うん、ありがとう、笑」
日記を取り出して、④と⑤にチェックマークを付ける。
ふと視線を感じて、其方を見ると、悪魔が顔面崩壊レベルに優しい顔で見てくれていた。
胸が痛いくらいに、苦しいくらいに、飛び跳ねた、気がする。
顔が熱い。
🎮「…..、」
目頭も熱くなって、小さく涙が溢れた。
悪魔がそれを拭って、これまた優しい笑顔を浮かべてくる。
心音が煩い。
?「……、ッお前、 」
🎮「….?」
悪魔が驚いたような、焦ったような顔に変化する。
心臓が痛い。
苦しい。
🎮「…..ッは…っかひゅッ…ッぅ”…っ、」
びちゃびちゃ、と血が床に滴り落ちる。
赤い液体が手のひらに広がる。
何かの光景と重なって、思い出しそう…、
そこで意識が途絶えた。
·̩͙꒰ঌ ┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈ ໒꒱·̩͙
え なんか 暗くない ???
9900 文字 超え 、ありがとう ございました 。お疲れ様 でした 。