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「ん? ザハン国?
海の向こうの国からの使者かい?
わかった、ちょっと待っててくれ」
メナスミフ自由商圏同盟の一国、ザハン国の
官僚―――
タクドル一行が辺境大陸の港に到着し、
まず一番近い国の首都に行きたい、と
役人らしき男に申し出ると……
まず政府関係施設に案内された。
そして五分ほど待機していると、その男から
呼び出され、
「王都とつながったから、直接話して
もらえないかな。
こちらは『鉄道』に乗る手続きを済ませて
おくから」
何の事かと思い、彼がそのリーゼントのような
髪型の前髪を揺らしながら出向くと、
魔導具から伸びた端末を手渡され、
『もしもし、タクドル様ですか?
こちらウィンベル王国外交部です。
ザハン国からの使者、という事ですが―――
ウィンベル王国王都・フォルロワまで来て頂く
事は可能でしょうか』
魔導具から聞こえて来た女性の声に、彼は一瞬
怯むも、
「も、もしかして……
この声は王都から届いているのですか?」
『ハイ。
こちらは王宮直属ですので。
もし王都まで来られるのであれば、
途中まで『鉄道』に乗って頂きたく。
その後、指定の停車駅にてワイバーン便を
ご用意させて頂きますので、そこからは
空の便で王都まで―――
今日中には到着するかと』
「よ、よろしくお願いします」
毒気を抜かれたように会話を切り上げた
タクドルは、フラフラと一行の待機部屋まで
戻って行き、
「どうかされましたか?
タクドル様」
「お顔の色がすぐれないようですが……」
部下たちが心配して様子を聞いてくる。
「いえ、大丈夫よわたくしは。
そういえば魔力通信機なるものがあると
聞いていましたけど―――
まさか本当にあるなんて」
こちらではすでに主要各国に配備されている
魔導具だが、クアートル大陸でも通っている
ところは、まだまだ少なく、
一体何事かと部下たちは顔を見合わせる。
「ザハン国ご一行様。
『鉄道』の乗車準備が出来ましたので、
移動をお願いいたします。
途中の停車駅で降りて頂いた後、そこから先は
ワイバーンでの移動となりますので……
先々で指示が出ると思いますので、それに
従って行動をお願いします」
「へっ?
ワイバーン??」
「軍事に使っているとは聞いていたが。
それに我々を乗せると?」
突然、空を飛ぶ魔物の名前が出た事に、
タクドルの部下一同は驚くが、
「と、とにかく『鉄道』に乗りますわよ。
遅れては申し訳ありませんから」
そして『鉄道』乗り場まで彼らは案内され、
タクドルを含め十名程度の使節団一行は、
乗り込んでいった。
「は、速い!」
「まるで空を飛んでいるようだ……!」
ランドルフ帝国にて、彼らは『鉄道』を見ていた
ものの、実際に乗るのは初めてであり、
高架の上を猛スピードで走るそれに、
一行は興奮を隠せないでいた。
「ど、どれくらいの速度が出るんですの、
これは?」
「通常の馬車の5倍の速度、と言われて
おりますね。
つまり馬車で5日の距離なら、1日で
着くわけです」
タクドルの問いに、同行した案内役の男は
事もなげに答える。
そしてタクドルたちは国家の使節団という事で、
いわゆる貴賓席―――
上流階級の車両に乗っていたのだが、
「そういえば、後方の一般車両か?
あれ、どう考えても労働者階級が
乗っていたような……」
「ああ、家族連れが乗っていた。
『空いた時間が出来ると、子供らが
王都に連れて行けってうるさくて』
とか言っていたな」
「という事は、平民や一般階級でもこれに
乗る事が出来るくらい、普及しているという
事に―――
いったいこの大陸や国は、どれだけ技術が
発展しているというんだ……!?」
実際、平民階級が乗っているのは理由があり、
『鉄道建設に関わった労働者は、年に3回まで
家族も含めて鉄道で自由に往復出来る』
という権利が関係者に与えられていたのである。
しかしそんな事情まで他国、しかも国交の無い
彼らが知る由も無く、
「(この国や同盟諸国にケンカを売って、
大丈夫なのか……!?)」
「(もしかして俺たち、とんでもない事を
しでかそうとしているんじゃ……)」
官僚の彼らはヒソヒソ声で隣りの座席の
同僚と話し合う。
そして小一時間もすると、
「ザハン国の方々は、次の停車駅で
降りる準備をしてください。
そこでワイバーンに乗り換え、
王都まで一気に飛びますので」
案内役の男からそう言われ、一行はそれぞれ
荷物のチェックを行った。
「本日はワイバーン便をご利用頂き、
ありがとうございます」
「こちらはウィンベル王国王都―――
フォルロワ行きです。
到着予定は3時間後になっております。
洗面所およびトイレは後方に設置して
おり……」
ザハン国の一行は『鉄道』の駅から降りて、
案内役の青年に先導され、そのまま広場へと
たどり着き―――
そして五人ずつ、別々のワイバーンが運ぶ
コンテナ箱のようなものに乗り込むと、
人間の少年と獣人族らしき少女が、添乗員の
ように挨拶する。
「もし空で他の魔物に襲われるような事態に
なった場合、すぐに地上へ降下し、緊急着陸
いたします」
「その場合、この乗客箱は切り離され、
ワイバーンが迎撃に出ますので、
お客様は私たちの指示に従って避難を
お願いします」
慣れた口調で事務的に語る少年少女に、
タクドルたちは面食らいながらも、
「ええと、君たちは乗員という事でいいの?」
「はい!
軽食やその他、お客様のお世話、そしてもし
お客様に異常が生じた場合、ワイバーンに
指示を伝える役目もございます」
子供たちは自信に満ちた表情で答える。
これもシンの提案で、いわゆるCAを
人外も混ぜて採用したのだ。
ワイバーンはどうしても空の脅威、
危険な生物という印象は拭い難く、
そこで亜人・人外の子供たちにも手伝って
もらって、イメージ緩和に努めてもらう事に
したのである。
また、子供たちを起用したのは……
物理的に小さく体重も軽いので、乗客数に
影響しないという理由もあった。
「それでは出発いたします!」
「『ていく・おふ』!!」
外に繋がれた伝声管を通し―――
乗客箱を取り付けられたワイバーンに
指示が伝えられ、
彼らは垂直に空の旅へと飛び立った。
「人魚族からの情報によりますと、
彼らの大船団は、目視出来ないほどの
沖合いに停泊しているとの事です。
そしてすでにザハン国の使節と思われる
一行が上陸、王都に向かったと」
一方その頃……
同じ上空において、ウィンベル王国東沿岸の
浮遊島で―――
シルバーヘアーの十代半ばの少年が、
情報を整理しながら各位に伝えていた。
「今回は警告無しで行きますのね?」
ブラウンの髪を肩上まで伸ばした、
二十代後半の女性が、夫である少年と
共にこちらに視線を向ける。
ニコル・グレイス様とアリス・グレイス様……
グレイス伯爵家所縁の夫妻であり、
アリス様はウィンベル王国航空管制司令を務め、
範囲索敵を持つニコル様は、補佐をして妻を
支えていた。
「はい。子供たちの救出を最優先とします。
例の無魔力飛行で一気に接近、無効化した
後は―――」
そこで私は『彼女』たちに振り返り、
「ルクレさん、ティーダ君。
お願いします」
そこには、銀髪のロングヘアーに
切れ長の目をした長身の女性と、
褐色肌の黒髪黒目・アーモンドアイの少年が、
並んで立っていて、
「任せてや!」
「行くのは日が暮れてからですよね?」
そう。今回の出撃は夜間となっている。
これは、ザハン国の一行が到着したその日に
要求を告げるとは考えにくく、恐らく翌日に
謁見するであろう事を見越し、
さらに、私による魔法無効化は……
ルクレセントさんによるものと相手に思い込んで
もらわなければならないので、
なるべく私の目視を避けられるよう、夜間での
作戦行動となったのである。
そして魔導具が無効化された彼らは、すぐに
非常時の明かりを求めてランプなり松明なりに
火を着けるであろうから、
後方につけて来たルクレセントさんたちは、
その明かり目掛けて飛び込んでもらう予定だ。
「それにウチもなあ。
アルテリーゼに子供が産まれたばっかって
いうのに、聞きたくも無い事を聞かされた
日にゃ」
フェンリルの女性が呆れたように語る。
実際、ランドルフ帝国での分析結果を
妻二人&娘に共有したところ、
『当然、作戦変更だよね?』
『全員潰すなら我らも行くぞ?』
『さーちあんどですとろいだね♪』
いや、作戦変更はするけど子供たちを救出する
ためだからと、何とか彼女たちをなだめる事が
出来た。
「ルクレさん、ティーダ君で大船団を制圧
した後は、そこの責任者と交渉。
子供たちを引き渡してもらいます。
海中には人魚族とロック・タートルの
オトヒメさんが待機してありますので、
彼女たちに子供たちを沿岸まで運搬して
もらい、
ただの浮遊物となった船団は、ライシェ国・
アイゼン王国、後にランドルフ帝国と
ドラセナ連邦にも来てもらって、えい航・
回収してもらいます」
ちなみにラミア族は今回、『鉄道』事業で
手一杯なので参加はしていない。
そして私は『見えない部隊』以下、この作戦に
参加するメンバーに向かって改めて説明し、
『その時』を待つ事となった―――
「タクドル様、いかがしますか?」
「?? どういう意味?」
王都・フォルロワに到着した彼らは、
夕方近くになっていた事もあり……
王宮の一室に通された後、翌日改めて
ウィンベル王国国王・ラーシュ陛下に
お目通りする段取りとなっていた。
その部屋でザハン国の使者の最高責任者は、
部下の一人に不安そうに問われていたが、
「このまま―――
あの要求を突きつけるのですか?」
「内容を少し訂正した方が良いと思われるの
ですが……」
元より圧力、砲艦外交を仕掛けに来た彼らは、
実際に相手国の様子を見て、現実との乖離を
思い知っていた。
「王都の発展ぶりを見ても、ここがザハン国、
ひいてはメナスミフ自由商圏同盟より上で
あっても、下である事はありません」
「あのワイバーンも、軍事で使うだけではなく、
普通に移動手段としても使用しています。
数は限られますが―――
ランドルフ帝国の使者は、ドラゴンに
運ばれた事があるとも」
(■161話
はじめての ししゃ2(らんどるふていこく)
参照)
「ワイバーンに運ばれている間に地上を
見ましたが、建設途中の『鉄道』施設が
いくつもありました」
「市中で聞いた話によりますと、すでに
主要各国の首都間は、あれでつながって
いるようにございます。
つまり、この状況下でなお、発展途上
なのです……!」
部下たちは口々に、この辺境大陸の脅威、
そして文化・技術レベルの高さを口にするが、
「確かに、あれらの技術は目を見張るものが
ありますわねぇ。
しかもまだまだ『鉄道』を伸ばす、財力も
資源もある。
底が全く見えない―――
それは認めますわぁ」
上司の返しに、部下たちの表情は和らぐが、
「でもねぇ」
次のタクドルの言葉に、彼らは息を飲む。
「ちょっとあなたたち、怖がり過ぎよぉ♪
確かに技術は数段上かも知れないし、
そこから推測出来る軍事レベルだって
かなりのも・の♪
でもちゃーんと規模を見たの?
ちゃーんと?」
彼はクネクネと腰を動かしながら、
部下たちの顔に視線を一巡させ、
「この王都だって、人口は3・40万くらい……
そもそもこの大陸全土を合計しても―――
300万に満たないくらいなのよぉ?
わたくしたちが上陸した港だって、
船を100隻も停められない。
ワイバーンだって、例の合同軍事演習に
参加したのは数十匹……
とても自由商圏同盟とは比較にならないわよ」
そこでタクドルはくるりと一回転して
席に座ると、
「10人の一流エリート軍人がいても、
二流の100人の一般兵にはかなわない
のよぉ♪
少し技術レベルが上回っている程度じゃ、
圧倒的な戦力差はひっくり返せないの♪
それくらい考えられなきゃ―――
今後、わたくしの部下としてやっていけない
わよ♪」
言い方はアレだが、内容自体に反論は無い
部下たちは互いに顔を見合わせ、
「で、では」
「要求は当初の予定通りにイクわぁ♪
それにこの交渉が成功したら……
ザハン国でのわたくしたちの評価、それに
メナスミフ自由商圏同盟での地位はグンと
上がる。
わかったら明日に備えなさい♪」
タクドルの言葉に全員が頭を下げ―――
そして翌日の謁見、要求を突きつける時を
待つ事にした。
「人魚族からの続報です。
日が暮れ始めた事で、魔導具の照明を
点灯し始めたとの事」
浮遊島の上で、私はニコル様から
情報を受け取る。
時刻は夕暮れ時。
そろそろ日が沈む頃合いだ。
「それなら目標の識別に支障は無さそう
ですね。
アリス様、ニコル様。
出撃します」
私がニコル夫妻に確認を取ると、
「王国航空管制司令として命じます。
全員、作戦開始!」
「お気を付けて……!」
そして私はワイバーンの背中に乗ると、
後方でもルクレさんとティーダ君が二人で
続いた。
「見えて来ましたが―――
あれでも相当、距離は離れているので
しょうね」
ワイバーンで飛び立ってから小一時間後、
夜の漁船の明かりのように、密集した光が
視界に入って来た。
「では訓練通りに」
私がそう言うと、ワイバーンが頭を下げて
うなずき、
滑空状態に入り、やや下に落下するような
形で速度を維持する。
対空兵器などは上がらず、どうやら感知
される事なく近付けているようだ。
そして私は船団中央の真上あたりで、
「視覚に入る船団において……
水面下10メートルを除き、
魔法、もしくは魔法により動く道具など
・・・・・
あり得ない」
そう宣言した瞬間―――
海面の全ての明かりが消えた。
「なっ、何だぁ!?」
「照明が消えたぞ!
故障!?」
「真っ暗だ!
オイ、何でもいいから明かりを……!」
そしてシンに宣言された大船団では、
混乱が起きていた。
「誰でもいいから火魔法を使え!!」
「そ、それが―――
やっているんですが、魔法が使えません!!」
「ランプでも何でもいい!
とにかく火を点けろー!!」
するとようやく、あちこちの船で明かりが
灯され、
「まさか緊急用の火打ち石を使う事に
なるとは」
「それにしても全部の船が?
いったいどうなっているんだ?」
「周囲を警戒しろ!
魔力探知機はどうなっている!!」
「くそ、ファルコン部隊は夜目が効かないし、
夜間飛行は無理だ」
光が戻って来た事で、船上の兵士たちは
冷静に対応を始めるものの、
「サ、範囲索敵使えません!!」
「魔力探知機故障!!
あらゆる魔導具が使えないとの報告が!」
「魔法が使えなくなった者多数!
身体強化すら……!」
各船上が混乱の極みに達しようとしていた
その時、
中央付近の船の甲板に、真っ白い巨大な
何かが降って来て、
「ひぃいっ!?」
「今度は何だぁ!?」
同じ船に乗っていた兵士たちは、驚くも
海の上なので逃げ出す事も出来ず、
状況確認のため、否応なくそれに注目すると、
「狼……!?」
「魔狼!?
いや違う、大き過ぎる!」
「何でこんな海のど真ん中で、陸の
魔物が―――」
その巨大な狼は背に獣人の少年を乗せており、
上空を見上げるように頭を上げると、
「オオォオオオオーーー!!」
遠吠えをすると、それが合図であるかの
ように、船上の兵士たちは押し黙った。
そして背中の少年が降りてくると、
「この船団の責任者は誰ですか?」
それは人語であり、意思疎通が出来るという
事に、彼らは安堵の表情を浮かべた。
「わ、私がこの船団の旗艦の艦長、
オルロフであります」
『責任者』という言葉をティーダが発してから
十分後には、
別の船から、初老の身分の高そうな男性が
やって来て……
おずおずと自己紹介する。
「初めまして。
この方はフェンリルのルクレセント様。
僕はフェンリル様に仕える獣人です」
巨大な白銀の毛並みの魔物を背にして、
少年は礼儀正しくあいさつする。
「フェ、フェンリル様でございますか。
それが我が船団に何のご用で」
すでに魔法・魔導具が使えなくなったという
状況を、彼らは把握しており、
その状態で神獣クラスの魔物と敵対する愚を
悟った艦長は、なるべく刺激しないよう言葉を
選びながら質問する。
すると少年は背後の巨大な狼と、何らかの
意思疎通を行い、
「我が住まう大陸に近付くこの船に、
不快なものを見たと仰っております」
「ふ、不快なもの……ですか?」
確かに、この船団は数多くの兵器を
搭載している。
もしやその事で?
と、彼の頬を冷や汗が伝う。
「ど、どの事を言っておられるのでしょうか。
兵器類はその、あくまでも長い航海における
防衛用のもので―――」
何とか誤魔化そうとするオルロフに対し、
フェンリルは首を左右に振り、
「そのような物、ルクレセント様には
無意味であり無価値です」
「では、一体何の事を」
彼は心の中で胸をなでおろしつつ、
聞き返す。
「……どの船も、鎖で繋がれた幼子を
乗せているようですが、
あれはどういう事か? と―――」
その質問に船上の彼らは顔を見合わせ、
「あ、あれはその……」
おまじないというか、いざという時の
対策のために」
さすがに非道という自覚はあるのか、
『魔物に襲われた時用の生餌です』とは
ストレートに口に出せず、
「フェンリル様は、ありとあらゆる獣、
獣人の庇護者です。
同時にルクレセント様は女性で―――
種族問わず、幼い命が粗雑に扱われている
事に、非常に心を痛めます」
人外に『非人道的である』と遠回しに言われ、
さしもの彼らも答えに窮する。
「そして、どういう仕組みになっているのかは
わかりませんが……
そういう行為をする方々の魔法や魔導具の
効果を、無意識に奪ってしまう事が
あるようなのです。
今、あなた方の身には、異常な事が起きて
いるのではないですか?」
ありとあらゆる魔法が使えなくなり―――
魔導具は全て故障。
原因と結果を突き付けられ、艦長は
愕然とし、
「ど、どうすればいいのでしょうか?」
魔法前提のこの世界で、魔法が使えなくなると
いうのは、もはや死んだに等しい。
そしてその状況に自分たちが置かれている以上、
疑う余地は無く……
懇願するようにオルロフが問うと、
「あっ!?」
「えっ!?」
「おおっ!?」
船上の兵士たちが見ている前で、
ルクレセントは長身の女性の姿となって、
「この船団に乗せている子供たちを
ウチに引き渡せい。
こちらで保護するでのう」
自分の声でハッキリと要求を告げた―――
「さぁて!
本日はこの辺境大陸に、ザハン国、
ひいてはメナスミフ自由商圏同盟の
属国となる栄誉を与えてあげる日♪
行きますわよぉ、皆様♪」
「「「ハハッ!!」」」
翌日……
王都・フォロルワで、
すでに大船団が無力化された事を知らない
タクドル以下、ザハン国一行は、
ウィンベル王国国王、ラーシュ陛下との
謁見に意気揚々と臨む事となった―――