テラーノベル
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まさかホーム画面にされているとは思わなくて。
驚いたって言うか、そんなに俺のこと好きなんだと思うとなんか嬉しい。
それはそうとしても
玲於が俺に挿入したり本番をしてくれないことに関して聞いても
秘密と言って濁してくるのはどうも怪しく感じる。
やっぱり俺は遊びとか?
玲於の「好き」がなんなのか分からない。
だって、付き合ってとか言われてないし
きっと俺は恋人なんかじゃない。
そんな考えが飛び交う中、目の前には玲於のスマホがあるんだ。
(多分ロックかかってるよなぁ…)
と、思いつつもダメ元でスワイプしてみると
いとも簡単にホーム画面に移動した。
(えっ、玲於パスワードしてないの…?不用心だな…)
ダメだとは思いながらも
つい出来心で玲於のSNSを開くと
「Rei」のホーム画面が表示される。
ツイート一覧を見ると「ソラ」のツイートをRTやいいねで拾ったものばかりだった。
しかしReiのアカウントの他にもいくつかアカウントがあり
「・・・」の部分を押してアカウント数をチェックすると
10、11、12、13、14、15……
「いやどんだけあんだこれ…!ご、合計で30個もある…」
驚愕のあまり声に出してしまった。
俺もSNSアカウントは10個ぐらいあるけど
それを上回る垢の多さにゾッとするような感覚を覚えて
何も見なかったことにしようとホーム画面に戻った。
その時
後ろから物音がしてバスルームの方に視線を向けるが、玲於が出てくる様子は未だ無い。
今のうちに他にも何か玲於に秘密があるんじゃないかと思い
俺は写真フォルダを覗いてみることにした。
大体何かを隠しているときは写真フォルダかSNSと相場が決まってる。
と、言うより俺も何か隠したいときはそうするから。
そうして写真フォルダの中を見ると
【♡ソラくん/霄くん♡】
という名前のアルバムが目に飛び込んできた。
サムネには俺の最新の自撮り写真があって
(まさか、俺がSNSに上げた写真保存してる…?)
そのアルバムをタップして、俺は言葉を失った。
「……っ」
目に飛び込んできたのは
大量の俺の盗撮写真だった。
その数1万枚以上、半分は俺のSNSから入手した自撮りや他撮り。
それだけならまだそんなに奇妙ではない
しかし、その半分は隠し撮り。
大学に向かっているときの地味な俺や
アップになった俺の顔や全身が写っているものだった。
しかも、よく日付を見てみると写真は1年前から撮られていたみたいで
よく遊んでた渋谷の公園通りや歌舞伎町の路上
快斗たちと喋っているトー横での写真が多数。
「……嘘でしょ」
全身に鳥肌が立つような感覚が走る。
その瞬間
ガチャという音と共にバスルームから玲於が出てくる音が聞こえて
俺は慌ててスマホを閉じて元の位置に戻した。
「お待たせ〜、霄くん入っていいよ」
玲於はタオルで濡れた髪を拭きながら俺に近づいて来る。
「…あっ、うん」
(……俺盗撮されてたなんて……玲於が?なんで?)
恐怖と混乱で思考がまとまらない。
それでもなんとか冷静さを取り戻し
逃げるように着替えとバスタオル、ボディタオルを両手に抱えて浴室に向かった。
俺の心臓は鼓動が速くなってバクバクと音を立てている。
(落ち着け……きっと何か理由があるはずだ)
玲於を信じたい気持ちと裏腹に
心の底から湧き上がる恐怖が拭えない。
シャワーを浴びている間も頭の中は玲於のことでいっぱいだった。
(玲於は何を考えてるんだ……)
シャワーから上がり、洗面台で髪を乾かし終えて玲於のところまで戻ると
玲於はベッドに腰掛けてスマホを見ていた。
玲於は俺が上がってくるのに気づくと笑顔で言った。
「どうせ脱がすんだからそんなきっちりきなくてもいいのに」
ふっと笑う玲於は、相変わらず手馴れた様子だ。
「ゆっくり脱がしてもらうからいい…っていうか、よく俺サイズのパジャマ持ってたよな」
「そ?…あー、まあいつか泊めたいなって思ってたから、買っといた」
(…やっぱり玲於が分かんない…でも、好きじゃないと盗撮なんてしないし…こんなこともしてくれない、はず……)
悶々としながらも、玲於の隣に腰を下ろすと
玲於が俺の身体を撫で回すように触り始める。
玲於に触れられると気持ち良くて力が抜けてくるのが分かって
いつの間にか玲於に押し倒されるような形になっていた。
玲於が俺の服を脱がせながらキスをしてくる。
舌を絡ませると頭がぼうっとしてくる。
「キスだけでそんな顔して……ま、霄くん感度良さそうだもんね」
玲於は俺の右乳首を指先で摘んでくると反対側の突起に唇を落として吸い付いてくる。
その刺激に背中を反らすと玲於の頭を掻き抱く。
「んっ……んんっ……はぁっ……」
「こっちも可愛がってあげなきゃかな…」
そう言いながら玲於は俺のズボンのウエスト部分を下ろしていき
太ももまで露わにさせる。
そして内腿にマーキングでもするみたいに強くキスマークを付け始めた。
その感触にぴくりと震えると玲於は嬉しそうに微笑んだ。
するとそのままパンツの上から股間を撫でられて吐息が漏れた。
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