この作品はいかがでしたか?
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mzybと、wrwrdの絡みあり。苦手な方は見ないようにしましょう。捏造ばかり。軍パロ。
クリスマスプレゼント…、子供の頃だけに貰えて…今の歳にはプレゼントは貰えなくなる。当たり前である。
…まぁ、おれは小さい頃から貰って無かったから…、プレゼントは分からんのやけど…、
…あぁ、でも、…とある軍にいた時は…1人からずっと貰っとったな。……、
…クリスマスプレゼントって、一体なんなんやろうな。…なぁ、
『…しっま。』
…、綺麗な夜空は、今の気持ちと真反対のように思えた。
満月の月明かりが窓から入り込み、部屋を照らす。窓枠に座る僕は、…ゆっくりと、上の国にいる彼へと目を向けた。
目を逸らすと、看板にでかでかと、真面目にヤバシティと書いてある。上の国の方へと目を向けると、wrwrdと書かれた国旗が風に靡いていた。
『……しっま。』
この街にきて初めてその名を呼んだかもしれない。…忠誠を誓い続けた彼と、ついていけなくなった僕。
言葉に出来ないほどの後悔と、心に1つ大きく空いた穴は埋まることはないだろう。
手紙を書いた。綺麗に…、大きく。彼に届くことは無い…それは分かっているが…どうしても書きたかった。今の気持ちをどうか、何かにぶつけたかった。
今の気持ちを全部書き、紙飛行機にして風に乗せる。窓からゆったりと、落ちていく…そう思ったが風がくるくると、小さく竜巻をおこし大きく空へと飛んでいく。
『…へ、…?』
有り得ないほど高く登ったその紙飛行機は、上の国へと入っていった。
辞めてくれ、そしたら彼に届いてしまうかもしれないじゃないか。……紙飛行機の下に見えたのは、オレンジ色のお腹に渦巻の模様のついた鳥だった。
『…チーノの、…、ちょッ……、』
その鳥を止めようと足を早めようとしたが、大きな何かに足を掴まれる。
「…駄目やで、大先生。」
ニヤリと笑う、朱色のハムスター、…コーラ片手に何を言うか。
『…お前さぁ、…』
窓を見るが、もう、手紙は城へと届きそうだった。
『ちょ、ッ…ホンマにさぁッ!!』
いつの間にか変体後の姿になるコーラ。
「は、w…いやぁ、ええんちゃう?…今日クリスマスやし、クリスマスの奇跡って事で…、」
そう言ったって…、
『…そういう問題やないやんか。…おれは、…もうアイツらと関わっちゃいけへんねん。』
そう言うと…、彼は少し悲しげに笑って
「…、大先生。素直になりや。」
そう言う彼は、凄く天という字が似合いそうで…、
『……、ごめん。無理やわ、』
彼の手を振り払っておれは、あの手紙が彼奴に届く前に回収しなければと足を進めていた。
国へと一方通行になる坂道を上がっていると
「……、お前、w…サンタにでもなったつもりかw」
急に話しかけられる、
『なんや、しゃおちゃんやんか。』
綺麗な金髪がこちらをむいてニヤッと笑っていた。それが…あいつみたいで本当に嫌だった。
sha「……行っちゃうん?…気持ち伝えられるん最後やで。」
『…いやでも、…おれはさ。』
sha「………まぁ、お前の好きにすればええと思うよ。…おれは止めんわ。」
『…おん。』
少し早歩きで歩いていると、ひょうと掃除しているおじさんが話していた。
「…クリスマスですね、えみさん。」
「そうやなぁ、…レパロウくん。…何か予定でもあるんか?レパロウくんは」
「…無いですね。」
エーミールと、ひょう太郎だった。
『…2人とも、何しとるん。』
em「……いえ、別に。」
rp「…大先生は、止めに行かないけないんですよね。…、あの、…おれは、なんて言えば良いかわかんないんですけど…えっと、とにかく頑張ってください!!」
『……ん、ありがと。』
きっと、エーミールも、レパも俺とおなじ考えだからこそ、送り届けてくれたんだろう。…きっと、そうだと思いたい。
坂道を上がっていくと、ころころとボーリングの玉が転がってくる。
「…え、…ちょっとぉぉ、転がってるってぇぇ!」
『…え、ちょっ…、ゾムさん!?』
頭がころころと転がっているのを助けようとする体が歩いていて…ある意味恐怖だ。
ボーリングの玉は流石に取れないので転がって行ってもらうことにする。
多分エミさんが死ぬ気で取りに行くやろ。
それにしても、今日は皆なんでこんな場所に…、それよりも、早く行かなきゃ…、無駄な考えを辞めて早く行こうと足を進めだした。
手紙を持っているだろうチーノの鳥を見ると、もう城に凄い近く見えた。やばい、…。本当にやばいって…。彼奴に…あんな手紙なんて見せたら行けないから。
「…大先生。」
少し走っている時に、道端に座っているトントンが片目に見える。
『…え、おま、…とんとん?』
いつもの姿には見えなかった。…月明かりに照らされた場所は、いつもの姿だが照らされていない場所は…僕らがよく知ってる書記長の姿だった。
「……、クリスマスプレゼントとして、渡してやりぃや。大先生。」
『…クリスマスプレゼントって、なんやねん。…彼奴に届けちゃいけへんのやッ!!』
「…そぉなん?……、まぁ、……おれは何でもええんやけどさ、」
「…でも、一つだけ言うわ…。」
「………彼奴はお前を何時までも待ってる。」
『……、辞めて、とんとん。』
「…まぁ、何でもええわ。…はよ止めに言ったらどうや?…もうすぐそばまで行っとるっぽいで」
ちーのの鳥は、ゆっくりと上昇していっている。走って走って、そちらに向かう。
「…あ、兄さん。」
門に寄りかかる綺麗な紫色は月明かりに照らされて、光り輝いていた。
街と国を出入りする為の門。国は違えど、国境の境に作られた国な為、直ぐに門へと行ける。
『…ショッピくん。…どいてくれへん?』
「…別に、もうどいてもええんすけど…、…ちーののやりたいことは優先させてやりたいんで…、丁度良いぐらいに足止めさせてもらいますわ。」
本当にこの後輩たちは、生意気だ。…辞めてくれ。おれは俺の…、…もう、駄目なんだって。
あの時から俺たちはもう関わったらいけへんねん、
『…お前らが1番ヤバいってこと分かるやろうがッ!!…これがグルッペンにバレたらッ!!』
「……分かってますよ、…分かってるからッ!貴方に、…思い詰めてるあなたにッ!!あの人にまたあって欲しいんですよッ!!!」
後輩の思い。でも、それは…俺だって会いたいけれど…それは、ダメな事だから。
『…止めなあかんねん、…ごめん、…ショッピくん。』
「……、」
行かなければ行けないそう言うと悲しげに笑って、門を開けてくれた。
軍までの真っ直ぐな道。バレないようにしなければいけない…けれど、手紙の回収もしなければいけない。全力で走り去る。
あの夜とは、逆向きに走り去る。
ひっそりと侵入して、…屋上の方へ言ったであろうちーのの鳥を追いかける。
螺旋階段上になっている階段を走っていくと、丁度透明になっている部分の扉からシッマが見えた。片手には、トランペットがある。
その時、ちーのの鳥がシッマの頭の方へと紙飛行機を飛ばした。
『…あッ……。』
シッマの手に、手紙が落ちる。
「………、」
シッマは、ゆっくりとその紙飛行機を分解し、手紙を読み始める。
「………鬱。」
月明かりに当たり、瞳から涙が溢れているのがこちらから見えた。
『…あ、ッ…、』
僕も、…僕は、…彼の頬に手を伸ばしたいのに。
「……ありがとう。鬱。」
僕は何も出来ない。出来損ないの無能だ。
「…、」
トランペットを持ち、国歌を演奏し始める。綺麗な音色はとても聞こえてくる。
よく、昔もこうやって演奏してくれていた。
『…ふ、ッ…ぐぅ、…ん、…。ッ…』
流れてくる涙を拭う。そして、眼鏡を付ける。彼の姿を鮮明に見るために…僕は、眼鏡をつけた。
眼鏡は、彼がくれたものだった。…丁度5年前だったか。……、もうそれすら僕には分からない。もう、度はあってないけれど…彼がくれたものだから。捨てるなんてこと出来なかった。
捨てられなくて…、でも、あの時から僕らは姿を奪われたから…。付けてはいけなくて、…ただ僕は…、それを胸ポケにいれていたものだった。
彼の姿を1分間でも……………1秒でもいいから………目に焼き付けたかった。
『…っ、……。』
トランペットを拭き終わった彼は、近くの椅子に座って少し眠ったようだった。
…、1目だけ、…1目だけ…それだけでいいから扉越しではなく…ちゃんと彼奴に…、
ゆっくりと、歩いて音を立てないようにして彼の目の前に立つ。
……優しい瞳は、閉ざされていた。
そうだ、…あの時もそうだった。
もう3ヶ月も前にもなるか、…、wrwrdという組織に耐えきれなくなった俺たちは、あの場所から逃げ出した。
その前に、シッマにどうしても会いたくて…、夜。逃げ出す前に屋上に向かった。
他愛も無い話をして、笑いあって…、シッマに最後に薬を渡した。それは睡眠薬だった。
睡眠薬を飲んだシッマは直ぐに眠ってしまった。
ベンチに寝かせた。…凄い綺麗な月が俺を嘲笑っているように見えた。…おれは、そのままおれは走り去った。
どんなに此処が好きでも、ダメだと思ったから。……逃げ出すというのは、裏切り行為にも近かった。裏切り行為をした俺らの罰は、一生国からの追放だった。
…時々、月明かりを見るとあの時を思い出す。
あの時の光景を…。だから、また彼に会いたくなってしまう。今日はただ、手紙を投げた…それだけだったのに…、
『…つみ、…破っちゃったなぁ。』
でも、彼に会えて嬉しかった。……でも、もう。終わり。…これがバレたらダメやから。…
彼をこうやって見れる。…それが今日、僕にとってのクリスマスプレゼントだった。
『…しっま、…、』
泣きじゃっくって目を擦っていると、急に頬に触れられた気がした。
『……え?』
目を開けると、シッマがニカッと笑って俺の頬を触っていた。
「…なんや?…だいせんせ、って何泣いてんねん。」
『…っ、…あ、…しっま、…、』
その瞬間だけ、
「……手紙、書いてくれてありがとうな!お前からの初めてのクリスマスプレゼントやわw」
その瞬間だけは…、
『……、しっま、』
主役はwrwrdの鬱先生で居たいと思った。
「…なんや?」
『……ほんま、ありがとう。』
「…ええねん。…もう、今日できっと会えんくなってまうけれど、…」
そう、クリスマスの奇跡は今日だけ。
ウィーンウィーン…軍の警報が鳴り響く。
「……グルッペンがもう気づいてもうたみたいやな。」
『…しっま、…最高のプレゼントをありがとう…”またね。”』
シッマとまた、こうやって話せてる。…その現実だけで、…僕はまた前を向ける。
「…おん、…お前もな。市長…”またな。”」
市長。そう言われた瞬間、僕の幻想は消えていく。まじやばシティの鬱になる。
2人、別々の方向を向いて、そのまま走り去る。
今日の出来事がバレないように。
プレゼントとは、ものだけではなく…気持ちもあるんだ…、そう、…学べた気がする。
wrwrdという組織に居た僕は、死んでしまった。
mzybという組織の市長に僕は生き返った。
僕が死んだ日は、僕が生まれた日でもある。
『…メリークリスマス。みんな。』
軍の門から出た瞬間、後ろを向いてそう笑う。
シッマも、屋上からトランペットの音色を奏でながら…そう笑っていた。
自分の鳥が手元に戻ってくるのを見届けて、頭を撫でると優しく鳴く。
『…良くやってくれたわ。…ほんま、トナカイ役やで。』
「…なんや、ちーの。お前サンタ役にでもなったつもりかいな、」
『…いやぁ、まぁね。鬱先生にとってはそうなんちゃう?w』
トコトコと、街を歩きながらそんな話をする。
すると、前に歩いていた2人とぶつかってしまう。
『…あッ!…すんません!』
そう謝ると、ごめんね、…そう謝られる。去ろうとすると
「…あ、君たち。」
と声を掛けられた。
shp「……はい?」
「…これ貰ってくれへん?…大先生たちと食べてええからさ。」
そう渡されるのは、綺麗な箱に入ったマカロン。
shp「…大先生たちを知ってるんですか、」
「…まぁね、それよりも、帰らなきゃだから、ごめんね、…2人とも。」
「…。…んじゃ、またね。」
『…あ、…あの!!』
「…ん?」
もしかして、と…おもったから。
『…オスマンさんッ!ひとらんさんッ!!メリークリスマスです!』
os「…んは、w…、メリークリスマス。ちーのくん。ショッピくん。」
ht「メリークリスマスだね、…2人とも。」
そう笑われ、反応し返そうと顔を見ようとした時にはもう、居なかった。
「……、居なくなってもうたな。」
『…そうやね。』
先輩たちの背中を…、遠くに眺めた。
月明かりに照らされて、ふと、アイツを思い出す。
『……大先生、シッマに会えたと思う?』
「会えたんちゃう?」
赤い髪と白のメッシュの髪は、薄暗い月明かりとは不釣り合いだった。…まぁ、もちろん俺の金髪もやな。
『……なぁ、……俺らってさ、…もう、会うことないんかな。』
「…さぁな、…、まぁ、彼奴らとはもう簡単には会えないと思うで、」
『……そか、』
「…そうとも限らんちゃう?」
後ろから声が聞こえた。後ろを振り向こうとするが、頭を優しく手で固定されていて後ろを振り向けない。
「ッ!!?」
「………今日みたいな日は、会いに行ったらええやん。…奇跡やと思ってさ。」
紫色のマフラーと、神と書かれた面が見えた気がした。
『えッ!…兄さんッ!神ッ!!?』
後ろを向いてもそこには居なかった。
「…ほんま、気まぐれやな。」
『…ほんまにな。、』
『……、はぁ、』
電柱の下。座り込み目を閉じていると、毛布をかけられる。…なんだと目を開けるとグルッペンが歩いているのが見えた。
『………ッ……』
話しかけたいけれど、…話せない。話してはいけないから。…、待ってと伸ばした手をゆっくりと降ろした。
そして、あれは幻覚だと目を閉じる。
主 から メリークリスマスです。皆さん。
こういう世界があったらなと思い書きました。もうまじやばと我々を混ぜる事は少ないと思います。最近やっと、どっちについて行くか決めたので。今回のテーマは、プレゼントは物だけじゃない。気持ちもあるんだよ、…っていう想いと、友の心は皆一緒をメインに書かせていただきました。あ、あと。コメ欄で手紙の内容乗っけます。…それではまたね
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はい、秒でブクマ〜() 泣かせに来てますか??涙腺壊しに来てるんですか??え?? 爛漫とレアはずるいって...!! ねぇ泣く...泣くよ?泣いてないけど((
涙ボロボロ出てきます、wこのお話大好きすぎる…ut先生の願いを叶えようと頑張るメンバー、そのメンバーと話、爛漫と、レア組。そして、2人出会うことができた相棒。2人の言葉が「じゃあね」ではなく、「またね」なのか本当に好きすぎるッ、 最後の毒素(間違ってたらすみません)が悲しすぎる。話したいのに、話しかけることの出来ないtn。良きですわ…grさんも何も言わずそっと毛布をかけるのがもう好き!
あ、あぁぁ……もうほんとに、大好きです…あぁ…切ない…😭😭 短編の「拝啓貴方へ、トランペットの音色」と似てますね…でも全く同じではない…好きです 爛漫もレアも出てきてるし嬉しい…もう…もう…ね?() 私の傘音さんへのクリスマスプレゼントです、メリークリスマス🎄