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意識回復後の×××
×××の瞳がかすかに光を取り戻した瞬間、病室に張り詰めていた空気が少しずつ和らいだ。
キルアは手を握りしめ、額に寄せた顔をほんの少し離して、目を見開いたまま声を震わせる。
「×××……しっかりして……生きてる……よな……?」
×××はまだ完全には目を開けられない。まぶたが重く、体も思うように動かせない。頭部の痛み、足の骨折による痛みが、意識を戻してもすぐには消えないのだ。
母親がそっと×××の肩に手を置く。
「×××、ゆっくりでいいのよ。無理に起きなくてもいいからね」
ゴンは隣にしゃがみ込み、笑顔を浮かべる。
「×××、目が合ったぞ! 大丈夫だ、まだ痛いかもしれないけど、俺たちがついてるから」
担任も安心した表情で、キルアにそっと声をかける。
「キルアくん、落ち着いて。まだ体は安静が必要だからね」
キルアはうなずき、涙をぬぐう。
「わかってる……でも、目が開いた瞬間、安心したんだ……」
⸻
痛みと葛藤
看護師が慎重に点滴や固定具を確認する。
「頭部は安定しています。足の骨折も固定されているので、しばらくは動かせません」
×××は弱々しく手を動かしてみる。右足に強い痛みが走る。
「…っ…痛い……」
かすれた声が漏れる。キルアはすぐに手を握り、額にそっと唇を寄せる。
「我慢しなくていい……俺がついてる……」
手を握る力は強く、優しくもある。×××の小さな反応ひとつで、キルアの胸は張り裂けそうになるほど嬉しい。
ゴンもそっと声をかける。
「ゆっくりでいいから、少しずつ動かそう。無理しなくていい」
母親はそっとタオルで汗を拭き、肩や腕を支える。
「痛いでしょうけど、少しずつ回復していくから安心して」
⸻
小さな回復の兆し
数時間後、×××は目をしっかり開け、キルアやゴンを認識できるようになった。
手を握り返す力はまだ弱いが、確かに意思が宿っている。
キルアは涙を流しながら、額を合わせるように×××を見つめる。
「×××……目が覚めてくれて、本当に……ありがとう……!」
×××はかすかに笑い、肩を動かす。
「……キルア……」
声がまだ弱くても、聞き取れる喜びが病室に広がる。
ゴンもにこりと笑い、拳を握る。
「よかったな、キルア!」
担任もそっと微笑む。
「これで一安心ね。でもまだ安静第一。焦らず、ゆっくり回復しましょう」
⸻
初めての会話
意識が戻った直後、キルアは×××の手を握ったまま質問する。
「……痛いか?」
×××は少し眉をしかめ、でも笑みを浮かべる。
「……うん……でも、キルアがいてくれるから、少し安心……」
キルアの目に涙があふれた。
「俺は離れない……絶対に離さない……」
ゴンもそっと手を握り、励ます。
「俺たちもいるからね! 安心してね!」
母親は笑顔を浮かべながらも、キルアに注意する。
「キルア、泣きすぎないで。×××さんのためにも、少し冷静にならなきゃ」
キルアはうなずく。
「……わかってる……でも、目を開けてくれた瞬間に……涙が止まらなかった」
⸻
夜までの付き添い
夜になり、病院の外は暗く、静まり返っている。
キルアは×××の手を握り、額にそっと顔を寄せている。
「×××……今日も、明日も、俺がそばにいる……」
×××はまだ痛みで動けないが、かすかに微笑む。
「……キルア……ありがとう……」
ゴンは隣で椅子に座り、静かに見守る。
担任もそばに立ち、母親も手を添える。
三日間の焦燥と不安が一気に溶け、病室には小さな安心が満ちた。
けれど、完全に回復するにはまだ時間が必要だ。
キルアは手を握りしめ、腕を休めることなく×××を守る覚悟を再び胸に刻む。
to be continued…