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リハビリと幼馴染
午前の授業が終わり、キルアは教室に戻ったものの、頭の中は×××のことばかりだった。
意識が戻ったとはいえ、右足の骨折でリハビリが続いている。
廊下のリハビリ室に入ると、×××が小さな汗をかきながら、理学療法士に支えられて慎重に歩こうとしていた。
顔には苦痛の色が浮かぶが、キルアを見るとわずかに笑みを返す。
「……キルア」
声はまだ弱いが、しっかりと聞こえた。
キルアは思わず駆け寄り、額にそっと手を当てる。
「無理するな……でも、よく頑張ってる」
×××は少し息を整え、笑みを返す。
「……大丈夫……ちょっと辛いけど、……歩けるようになるまで、ちゃんと頑張る」
その声には不思議な強さがあった。
理学療法士が優しく指示する。
「今日は階段の昇降を少しだけ。無理しないでね」
×××はうなずき、ゆっくり足を上げる。痛みが走るが、キルアやゴンの顔を見ると、自然と力が入る。
⸻
午後の面会
午後になり、例の小さな男の子とお母さんが面会に来た。
「×××さん……本当にありがとうございました!」
母親は何度も頭を下げ、感謝の言葉を繰り返す。
小さな男の子も、少し照れながらもにっこり笑い、
「ありがとう……×××お姉さん」
×××は弱々しい体で、でも笑顔を崩さず、優しく応える。
「大丈夫だよ。怪我しなかったならそれでいいんだ」
「ちゃんと気をつけてね。犬もリードを離さないでね」
母親は何度も感謝し、×××の手を握る。
「本当に……あなたのおかげです……」
×××は微笑んで手を軽く振る。
「気にしないで。誰でも同じことをすると思うよ」
その神対応に、母親も男の子も思わず安心し、感動していた。
⸻
放課後の幼馴染たち
リハビリ室の外で、キルアとゴンは廊下の隅に隠れるようにして聞いていた。
「……やっぱ、×××ってすごいな……」
ゴンが小さく息を漏らす。
キルアも黙って頷く。
「幼馴染だけど……尊敬するし、心配もする……」
二人は思わず顔を見合わせ、少し笑みを浮かべる。
部屋の中で見せる×××の優しさと、強さ。
痛みに耐えながらも、笑顔を絶やさない姿に、二人は胸が熱くなる。
「……俺たちも早く練習戻らないとな」
キルアが呟くと、ゴンはすぐに立ち上がり、放課後の廊下を駆け抜ける準備をする。
「よし、ダッシュだ!」
キルアも頷き、二人は走り出す。
背中には×××の笑顔と、少し痛々しい足のリハビリの光景が浮かんでいる。
それでも、胸の奥には希望と安心があった。
幼馴染三人の絆——
辛い事故と長い昏睡を経ても、変わらず、強く結ばれていることを感じながら。
to be continued…