蓮 🖤 『翔太くん携帯持った?もう、シャツ反対だよ・・・ほら手を挙げて』
息子を〝保育園〟に送り出すお母さんのような、朝の光景。昨日は結局ほとんど寝ていない。
寝ぼけ眼の翔太くんは、欠伸をしながら白いお腹を掻いている。跳ねた髪の毛を撫でてあげれば嬉しそうにニッコリと笑った。
蓮 🖤 『可愛い』
翔太💙 『めめぇギュッてして♡』
蓮 🖤 『もう可愛いおいで』
朝、余計な事しなければ少しは寝れたのに〝ゆり組〟の彼女は彼氏のモノをシャぶるのが相変わらず大好きで何度も布団に潜っては俺のモノを貪った。お陰で擦れて少し痛い。なかなか本番にいきつかないのに、彼女のテクニックだけがどんどん上達して行く。実に複雑な気分だ。
蓮 🖤 『ひとりで大丈夫?やっぱり俺も一緒に行こうか?』
何度目かの貪り行為のあと翔太くんは〝亮平と話つけてくるから先に出る〟と言った。
心配だが、翔太くんの顔を見てまっすぐと俺を見据えた藍黒色の瞳にしっかりとした決意みたいな物を感じ取り〝わかった〟と言ったもののやっぱり不安になって〝ひとりで大丈夫か〟と聞いてしまった。
翔太くんは、俺の頰を両手で挟むと〝おい、しゃがめよ〟と悪態をついて恥ずかしそうにキスをした。
翔太💙 『安心しろ!もう2度と離れてやんないから!一生俺に溺れてろ』
蓮 🖤 『翔太の癖に生意気』
翔太💙 『おい俺の方が年上だぞ』
蓮 🖤 『はいはい、先輩いってらっしゃい。翔太忘れモノ』
翔太くんの腰を引き寄せると後頭部に手を添える。ふたりの唾液が絡み合い、舌を抱き合わせると水音が響いた。長く深く交じわし合うと、翔太くんが吐息を漏らした。すかさず口内を愛撫し続けると、力なく俺の胸に倒れ込んだ。蕩けた顔の翔太くんが上目遣いで〝バカ息できないだろ〟と言うと堪らずもう一度彼女の唇を貪った。
蓮 🖤 『ふふッ、じゃスタジオで会おうね』
そう言って翔太くんを見送った。その時の翔太くんの背中はどこか自信に満ちていてカッコよかった。本人には言ってあげないけど。
翔太 side
亮平💚 『お疲れ翔太、話って?別れたって言う報告以外聞きたくないんだけど』
前回、亮平がどんだけ蓮の事を好きか聞かされた俺は、今度は俺の番だと言わんばかりに蓮の事を盛大に惚気てやった。傷口にさらに塩を塗ってやる。止めにとつてもなく・・・恥ずかしが、愛を叫んでやった。
翔太💙 『俺は蓮を愛してる。たくさんの愛を蓮に返したい・・・あぁ〜恥ずいな////
・・・言っちゃったよ。かっこ悪りぃ////』
亮平💚 『なんか馬鹿らしくなってきた。何でこんな天然バカ翔太に悩まされなきゃなんないのさ』
何でみんなバカバカ言うんだよ。俺が何も考えてないみたいじゃないか。
翔太💙 『これはフェアじゃないと思うんだ。亮平の言う通り俺が告白してなきゃ蓮は亮平と付き合ってたかもしれないし』
亮平💚 『ちょっと待って、蓮が告白したんじゃないの?』
翔太💙 『はぁ?俺からだけど』
なぜか亮平はすごく驚いている。
俺は亮平に、公平性を保つためのある提案をした。亮平も納得しその条件をのんでくれた。
蓮 side
グループ撮影も無事終わり、翔太くんに呼び出されて控え室の廊下で話をする。
蓮 🖤 『大丈夫だった?阿部ちゃんの事』
翔太💙 『おう!ただ蓮にお願いがあって・・・明日、亮平とデートしてほしい』
またこの人おかしな事を言い出したぞ。何考えてるんだよ全く。
翔太💙 『ちゃんと亮平を見て欲しい。その上で俺か亮平か選べ!』
蓮 🖤 『自分が何言ってるか分かってるの?』
翔太💙 『当たり前だ!先に亮平が告白してたら分からなかっただろう?だからだ!』
蓮 🖤 『だからだ!じゃないよ全く。翔太くんとまだ一度もデートした事ないのに、嫌だよ』
ほんと優しすぎなんだよこの人は。頑固だし、言い出したら聞かない。
蓮 🖤 『それで、阿部ちゃんが納得するなら・・・わか・・』
翔太💙 『じゃっ決まりだな!俺は今日は自分の家に戻るから。蓮は明日の亮平とのデートに備えろ』
蓮 🖤 『えっ今日最後までする約束だろ?』
翔太💙 『あぁ?なんだ、、その、、延期だ。じゃ頼んだぞ亮平の事』
おいおい、なんて自分勝手なんだ。
そして、また御預けを食らった。
阿部ちゃんに連絡をすると、遊園地に行きたいと言われた。〝了解じゃまた明日〟と返事をした。
初めては全部翔太くんとって思っていたのにあっけなくその思いは打ち砕かれた。
翔太くんの優しさの犠牲になっているのは間違いなく俺だ。
そういう優しいところが好きな俺も大概だ。
コメント
2件
side story難しい😭
え、面白くなってきました✨