テラーノベルの小説コンテスト第4回テノコン 2025年1月10日〜3月31日まで

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自由に！なりたい暴走族モドキ

第12話 - 第12話占い

2022年09月29日

#創作

神無月冬空○△□

私達には理解できないものかもしれないけど、その優しさが、温もりが、癒しが、喜びが、全てを与えてくれる。

「あのね……あのね！今度一緒にお出かけしようよ！」

「うん。いいよ」

「やったぁ！！」

彼女はとても嬉しかったのか飛び跳ねた。

「ふぇ！？」

しかし彼女の体は浮くことはなくそのまま地面に落ちてしまった。

「あぅ〜痛かった〜」

涙目になりながらそう言う彼女に僕は思わず笑ってしまった。

「むー！何で笑うのさ！！せっかく誘ったのに酷いと思うんだよね！！！」

頬を膨らませる彼女を見てさらに笑いそうになるがなんとか堪えることができた。

「ごめんね。ちょっと面白くてつい……」

僕が謝ると彼女は顔を真っ赤にした。

「そっか……面白いかぁ……それは良かったかも？」

照れたように頭を掻いている彼女が可愛くて仕方がなかった。

「ねぇ？これからもずっと友達でいようね？」

「もちろんだよ」

僕らはそのまま手を繋いで帰った。

こんな幸せが続くと思っていた。だけど……神様は無情だった。

「ねぇ、今日暇かな？良かったらどこか遊びに行かない？」

彼女と遊ぶ約束をしていた日、僕は友達の家に泊まることになった。次の日に謝ると彼女は笑って許してくれた。その翌日、また僕が遊びに行くと言ったら「もう来ないで！」と言われてしまった。彼女から別れを切り出されて、僕の初恋が終わった。

失恋した僕は傷心を癒すために、別の女の子を探した。だけどなかなか上手くいかない。そこで思いついたのが『占い』だった。ネットで調べてみると意外にも当たるらしい。それを知った僕は早速占ってもらうことにした。占い師さんによると僕は恋愛運がないそうだ。残念ながら今年中に新しい恋を見つけることはできないだろうと言われた。それでも諦めずに努力を続ければ来年には良いことがあるかもしれないとアドバイスされた。

それから数日後、僕は彼女の家に呼ばれた。部屋に入るなり「ごめんなさい」と彼女が言った。意味がわからなくて戸惑っていると、「実は前に付き合っていた人と会っていたんだ。それでつい気持ちが揺らいでしまったの……本当にごめんね」と言ってきた。さらに詳しく話を聞くと、元カレとはもう別れていて、僕とも別れたつもりでいたらしい。彼女は涙を浮かべながら謝罪してきた。正直言ってショックだったけど、とりあえず話を聞こうと思い事情を聞いてみた。すると彼女は以前バイトをしていた時に知り合った男性と意気投合して何度かデートを重ねていたそうだ。しかし最近になってその男性は結婚していた事がわかったらしく、彼女もショックを受けたようだ。そして僕に相談を持ちかけてきたのだが、僕の方はというとその男性の事は何も知らないわけだからどうしようもなかった。なので結局は彼女を責める事しかできなかった。だけどそれでも彼女は泣いて謝ってきた。そして最後に「こんな私を許してくれる？」と言われた時、僕はハッとした。それは今まで散々彼女の事を責めてきてしまった自分が恥ずかしくなったからだ。そして僕は彼女に許すと言った後、「じゃあ今度は君の番だよ！」と言うと彼女は笑った。こうして僕は彼女と仲直りすることが出来た。ただこの一件以降、僕は女性に対してもっと優しく接しようと心に決めた。

私は今年に入ってから仕事を辞めてしまいました。原因は人間関係の悪化からくるストレスが原因です。毎日のように上司からは怒られ、同僚には無視され、後輩からもバカにされるような扱いを受けていました。その結果私は心身共に疲れ果て、体調を崩してからは会社に行く事も出来なくなりました。それからしばらくして私が入院している間に会社は倒産してしまいました。