❤️&💙×💛 ※付き合ってます、モブあり
💛視点
「ねえ涼ちゃん!この前教えてくれた服のことなんだけどさ」
「涼ちゃーん。見て今日の髪。結構気に入ってるんだよね。明日どんな風にセットするか迷ってるからさ〜」
「う、うん…?」
楽屋の椅子に座ってスマホをいじっていた僕の傍に来た2人に目を向ける。両サイドから挟み込むように立たれ、同時に話をされている。この前教えた服…と考える暇もなく、見て見て、と若井に肩を揺さぶられてしまい、頭の中がパニックになってしまう。
「えっと、…この前教えてあげた髪型は…明日着る服…、?」
「元貴が話しかけるから涼ちゃん困惑してんじゃん。」
「はあ?俺の方が最初に話しかけてたんですけど?」
つい数秒前まで楽しそうに話していたのに、いつの間にか目の前で2人の口喧嘩が繰り広げられていた。
「ね、ねえ…喧嘩しないでよ、!」
「そもそも明日の髪型とか自分で考えろよ。」
「元貴だって、いちいち服のことで涼ちゃんに声かけんなし。」
落ち着かせようと声を掛けてみるが、こちらの声が全く聞こえていない様子だ。どうしたものかと頭を悩ませていると、突然部屋の扉が開いた。
「あ…、すみませんお取り込み中でしたか。」
「大丈夫ですけど…、」
申し訳なさそうに軽く頭を下げる男性の姿に首を傾げる。格好は他のスタッフさん達と似ているけれど、初めて見た顔だ。
「こちら差し入れです。恐らく藤澤さんもお好きかと。」
「僕も好き?」
そう言い、手渡された紙袋を受け取る。何となく引っかかる発言はあったものの、僕の好みのものなら素直に嬉しい。ありがとう、と短い感謝を伝えて袋を机の上に置く。去っていくであろう姿を見ていたが、一向に帰る気配がない。
「…まだ何か?てか、新しいスタッフの方ですか。」
「……。」
隣で事を見ていた元貴が不審そうに呟いた。2人とも完全に警戒モードだ。
2人の顔色をちらりと見やり、スタッフであろう人物をもう一度見てみるが、問いかけに何も答えず、じっとこちらを見ている。流石に僕も居心地が悪いし、何だか不気味だ。適当な理由を話して部屋から出て言ってもらおうと口を開くと同時に、突然近付いてきた男に両手を掴まれた。
「、!?な、なんですか?」
「おい!涼ちゃんに触んなよ!」
「ふ、藤澤さん!俺藤澤さんのこと大好きで!」
隣にいた若井が男を引き剥がしてくれたお陰で何もされてはいないが、手に残る温かさに思わず眉を顰める。だが、男から向けられている好意を否定するわけにはいかない。無理やり口角を上げて、下手な笑みを浮かべてみる。
「ありがと…!好きでいてくれて嬉しいよ。」
「はあ…?涼ちゃん、こんな奴にそんな対応しなくていいんだよ。急に触るとかマジで非常識だし、っおい!!!」
男の腕を掴んでいた若井に不満気な表情でそう言われた。そう思うのも仕方ない、なんて頭の中で達観していると、突然若井の怒鳴り声が聞こえた。驚いて顔を上げるのと同時に、背中に鋭い衝撃が走った。視界いっぱいに広がる天井と、耳に届く椅子が倒れる音に自身の状況を察した。
「い、…った。っ、ん゛…」
「藤澤さん…」
「ちっ、お前離れろよ!!!」
身体の上にのしかかる重みが苦しくて息を吐く。僕を見下ろして楽しそうな表情を浮かべる男を若井が止めようとしているが、男は興奮状態なのか、びくとも動かない。
「俺藤澤さんの全部見てます…、ライブだってラジオだって本当に大好きで…!」
軽々しく発せられた、”全部”という言葉にじわりと嫌悪がにじみ出る。揚々と話を続ける男のネクタイを掴み、此方に引き寄せる。必然と近くなった顔を真っ直ぐと見つめ、いつものようにニコリと微笑んでみせる。
「どこまで見てくれてる?」
「え…、?」
男の表情が困惑に変わるのを感じた。離れようとする身体を制止するよう、掴む手のひらにぐっ、と力を込め、再度言葉を促す。
「じゃあ言ってみて。」
どうせ僕の全部を見た気になっているだけなんだ。皆に見せているのはほんの1部。僕の努力だって、苦労だって、悲しみだって知らない癖に。問いかけにだって答えられていない。僕のことを分かっているのは2人だけ。
「涼ちゃん!人呼んできたよ!!」
扉の方から聞こえる慌ただしい足音と共に、元貴の声がした。僕の上に乗っていた男が他のスタッフに引き剥がされる時、若井が僕に向けていた少し怯えを含んだ表情。僕のことを好きと言ってくれたからにはそれなりの対応をしようと思っていたが、どうやら上手く行かなかったみたいだ。
「ごめんね〜2人とも。なんか騒がしくさせちやった。」
「涼ちゃんのせいじゃないし別に気にしてないよ。若井もそうでしょ?」
「え。あ、うん…。」
差し出してくれた若井の手を取り、まだ痛む身体を起こす。不安そうな表情でこちらを見る2人に声を掛け、近くに置いてあった布巾で自身の手を拭った。
「…元貴、発言には気を付けような。」
「え?」
インライのやつです🪶やっと書けた。
突然ですが皆さんの好きな海の生き物を教えて欲しいです。今考えている新しいお話の材料にしたいので🤤
新しいお話は昔の小説を改変したやつじゃないです😔上手く行かなくて気分転換にシャワー浴びてたら違うインスピレーションが降りて来ました🤔
水とか海関係の生き物だったら何でも大丈夫です!コメント頂けると嬉しいです🤤✨️
コメント
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はぁ〜⋯⋯やっぱしきさんの小説好きだなあ😍面白いです。それと海の生き物だと何だろ?クマノミですかね。ファインディングニモに出てて可愛いんですよね。沖縄でタイビング体験(ライセンスなくても参加できる範囲)した時に生で会えました。
はぁん涼ちゃん愛され気味作品だぁいすき❤本当に最高です!! 私が海の生き物で好きなのはダイオウイカです!!理由はあんだけ体大きいのに約2年しか生きられないところが面白いからdeath
涼ちゃんじゃなくて時々藤澤涼架出してくれるの有難い😚ちなみにタツノオトシゴとかオオタルマワシが好きです🫶🏻