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srf視点
凪ちゃんがいきなりダイエットを始めた。
体重が1ヶ月で2キロ増えたらしい。それは太りすぎ、と思ったけど、俺よりはるかに軽い体重だから普通か、と考え直した。
「で?ダイエットって何すんの。」
「毎日一万歩歩く!あとは…筋トレとか?」
「ふぅ〜ん」
筋トレなら、俺が十分に教えてあげられそう。
凪ちゃんはささっとラフで歩きやすい服を着て、日焼け止めを塗って、靴を履いていた。冬の寒いくらいの季節でも美容に手を抜かないのは、凪ちゃんらしいと思った。
俺も行く、というともちろんOKしてくれた。俺も準備はできた。
隣に並ぶ俺と凪ちゃんの靴の大きさの差はぱっと見でわかる。
「よし。行こう!」
「はぁい」
ドアを開け、外の空気を味わう。
冷たい風がひゅんっと吹き、凪ちゃんが体をぶるっと震わせる。
「ん、わっ」
凪ちゃんの手を取り、両手で包んだ。華奢な両手は俺の両手にすっぽりと包まれている。
そして、だんだんと冷えた手がじんわりと温かくなる。
「あったかぁ〜!貴方、なんでそんなにあったかいの。」
「わかんなぁい」
他愛のない会話を終えると、歩き始めた。
歩いて行くと、まだ朝8時なのに犬を散歩に連れている人、ジョギングをする人、自転車に乗っている人も見た。
「寒いのに…すごいですねぇ。」
「そうだねぇ」
12センチ下の凪ちゃんの顔を見る。
長いまつ毛と、紫陽花色の綺麗な瞳は冬のこの雰囲気に合っている。
「今何歩かな…」
そう言って、スマホを取り出す。
すると、不思議なことが起こっていた。
「あぇ、凪ちゃんもう五千歩?」
「ええ。」
「俺まだ四千歩」
凪ちゃんの画面には五千歩と表示されている。
でも俺の画面には四千歩と、表示されている。
この差は身長差によるものだった。それがわかった瞬間、無意識に口角が上がってしまった。
椰々
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「…身長差、ですか。足の長さも違いますね…」
「ふふ、俺の方がでっかいからね」
「悔しい…」
拳を握りしめる手は小さかった。第一関節分くらいの差がある。体格差もあるのだろう。
「まぁいいじゃん。かわいいし。」
俺のこの一言に凪ちゃんの体がぴくっと動いた。
みるみるうちに真っ赤になっていって、面白かった。
暑い季節でもないから理由が誤魔化せない。目を泳がせている凪ちゃん、可愛いと思った。
会話をしながら、ついに一万歩を達成した。
「や、やっとだぁ!」
「まぁ俺まだ9000歩だけどね。」
「…」
怒っているのかほっぺを膨らませ、ジトっとこちらを見つめている。
上目遣いなのに、俺を怖がらせる気はあったのか。
「まぁいいじゃん。じゃ、こっから帰らないといけないから、追加一万歩だよ」
「あ…」
顔が青ざめて行く。どうやら忘れていたらしい。
「ははっ、がんばろぉ〜」
「うわぁ泣」
白い息を吐きながら、また家まで戻るための一万歩を歩き始めた。
「着い、た、ぁ」
「笑、疲れすぎでしょ」
「貴方がバグってるだけ…!」
横で凪ちゃんが息を切らしている。肩を上下させて、膝に手をついている。
「…あ」
雪。今年初めての雪が今体験できるなんて。
白い結晶が凪ちゃんの黒い髪を染めてゆく。
「ん、着いてる。」
「ぁ、ありがとう、ございます」
凪ちゃんの鼻のてっぺんについていた雪を、指先で優しくとってあげた。
恥ずかしかったのか、それとも寒さのせいか。凪ちゃんの耳が赤い。
「じゃあ中入ろっか」
「!はい、!」
凪ちゃんの小さく、冷たい手を取る。
寒い冬でも、俺らの愛は熱々ってね。
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おわりですん
今また書こうと思ってるやつ一個あるけど、リクエストあればいってくださいー
コメント
1件
わあああ第18話!今回も尊すぎて鼻血出るかと思ったよ〜!!😭💕 srfくんが凪ちゃんの手を両手で包んで温めてあげるとことか、身長差で歩数の差が出ちゃうとことか、もう全部がエモい…!「かわいいし」ってサラッと言っちゃうsrfくんずるすぎる!!凪ちゃんが真っ赤になる気持ちめっちゃ分かるわ〜〜🥺💖 最後の雪で鼻先の雪を取ってあげるシーン、冬のラブストーリーにぴったりすぎて何回も読み返したよ✨「寒い冬でも俺らの愛は熱々」って締めも最高すぎて叫ぶしかなかった…!!! 次の作品も楽しみにしてるね!リクエスト考えとくから待っててね〜⋆♡