第2話ー音の主は、正体はー
× × ×
ぺたぺたという足音以外に聞こえた音。私たちが今向かっている最中だ。
さっきよりは近づいただろう…だんだん音が鮮明に聞こえてくる。
???「っ、ぇ…ひ、っく」
ニカ&ラウナ「「誰かが泣いてる…?!」」
その後は駆け足で涙の主のもとへと向かった。
???「…っ、これ…で…」
ニカ「ダメ…待って…っ!」
ギリギリ見えるところまで来ると彼女は…首を吊ろうとしているようだ…
???「ッ…あなたたちに分かるはずがないでしょ?!私は…私は…ッ」
ラウナ「…私にはあなたがどうして首を吊ろうとしているのかは分からない。でも…話を聞くことは──私たちに…嫌じゃなければ‥話してくれないかな…?」
???「っ…う、うん……少し…聞いてくれる?」
そう言うと彼女はぽつりぽつりと…雨音のようなか細い声で話し始めた──。
???「私には…大切な妹が居たの。自分の命よりも大切な。妹のためなら何でも頑張れた、嫌な実験もね…でも─妹は…実験で殺された。あの職員のせいでっ…だからっ私も同じところに行こうって思ってっ」
一通り話すと彼女の顔は先ほどよりも明るくなっていたように感じた。まだ…暗いままだけど…
ニカ「…そうだったんだ…ね…あっ私はニカ!そしてこっちがラウナ…!君の名前は?」
???「私は…シストリア…」
ニカ「…私たち…とある理由で脱走…じゃない…冒険しにいくんだけど…一緒に来ない?なんだろう…気晴らしに、でもないけど…あの…」
シストリア「!…私にも着いて行かせて?」
彼女の表情が先ほどよりも柔らかくなった。
ニカ「嬉しい!それじゃあ…!」
そうして私達の冒険はまた始まる。
to be continued➾
コメント
2件
シストリアさあああああん!!!!え、悲しい… 実験に関わった研究員を処しに行きたいと思います👍️