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時は17時25分。
緑の屋根の玄関に「こんにちはー!」と声をかける。
ここは小学校に併設された二階建ての学童。
中から学童の先生が出てくる。
エプロンをした若い女性の先生だった。
先「こんにちはー!えっと…?」
は「柚菜の姉です〜」
先「あぁー!はいはい、聞いていますよ、柚菜ちゃん呼んできますね、どうぞ中でお待ちください」
は「ありがとうございます〜」
学童の先生は玄関にどうぞ、と私を中へ入れて扉を閉めた。
靴箱にはたくさんの子どもの靴と、大人の靴が少々。
学童の中からは子どもたちの楽しそうな声が聞こえる。
先「柚菜ちゃーん!お姉ちゃんお迎えにきたよ」
柚「あ!お姉ちゃん!じゃ、みんなばいばーい!」
いつもお迎えにいくと、柚菜の様子を先生が伝えてくれる。
先「新学期になってクラス替えもあったんですけど、柚菜ちゃん誰とでも仲良く遊んでますよ。
ウチにも新しいバイトの子とか入ってくるんですけど、みんなによく懐いて可愛がられていますよ」
柚「そうですか〜、良かったです、いつもありがとうございます」
と頭を下げる。
先「お姉ちゃんは確か高校生でしたよね?柚菜ちゃんから聞きました。しっかりしていて偉いですね」
と、学童の先生に褒められた。
こんな若い先生に褒められるの、なんだかむずがゆい。
は「いえそんな…少しここから遠いんですけど、桜道中央高校ってところに通ってるんです」
先「そうなんですねぇ〜あ、柚菜ちゃんきましたよ」
ランドセルを背負った柚菜がこちらへ向かってきた。
柚「かえろーお姉ちゃん」
は「今日はスーパー寄って帰るからね」
柚「お菓子買って〜」
は「1個だけね」
そのやりとりを見て先生が微笑む。
先「じゃあ柚菜ちゃん、また明日ね」
柚「はぁい!先生、さよなら〜」
は「ありがとうございました〜」
それぞれ挨拶をして学童を出た。