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ムメイ
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耀聖(ようせい)
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「ここ……どこ?」
知らない天井。知らない壁や家具たち。
「目が覚めたかい?」
この人、誰だっけ。私、さっき……?
急に頭がはっきりしてきた。
「カトルさん。ここは?」
「カナの為に用意した部屋だよ」
そばにあるテーブルにさっきまで眼を通していたのか、たくさんの書類がつまれていた。
「また、泣いてるね」
そっと、手が頬に触れ、そのまま親指で涙を拭われた。こんな事、タツミには今までされたことなくて、戸惑う。
「あ、すいません。私、お話しの途中で、」
「無理しなくていいよ」
頭をゆっくり撫でられた。カトルはとても優しく接してくれる。だけど、私は帰らないと行けない。だから、自分が置かれている状況を理解しなくちゃいけない。
「大丈夫です。お話し、聞かせて下さい」
カトルは少し驚いた表情を浮かべていた。じっと、私の眼を見てどうするかを決めているようだった。
「……わかった。つらかったらいつでも止めてくれてかまわない。何度でも説明するから」
こくりと頷く。私は帰るんだ。元の世界へ。タツミの元へ。
「こちらに座れるかい?」
テーブルセットのことだろうか。
目覚めたベッドから降りて、私は移動する。すこし、ふらつくけれどカトルが支えてくれた。椅子に座り、私はカトルの眼を見る。
「喉渇いていないかい?」
「あっ……」
「何か持ってきてもらおう」
そういうと、ドアの外に行き少したってからまた戻ってきた。知らない女の人も、一緒にはいってきた。
「果汁を少しいれた水をお持ちしました」
「ありがとうございます」
泣いたせいかとても喉が渇いていたので、ごくごくと飲んだ。
「紅茶も後程ご用意致しますね」
そういって、女の人はさがっていった。
カトルはゆっくりと隣の椅子にもう一度座った。
「聖女というのはね、国を守ることができる存在なんだ。聖女は光の精霊から特別な力を借りる事が出来、結界をはり、傷や病気を癒したりする力をもつ」
カトルが足を組み直す。
「この国には滅びの予言があるんだ。予言通りならこの国はもうすぐ滅びに瀕する出来事が起こる。その時カナ、君の聖女の力をかりたい」
聖女の力?
「あの、私そんな事出来ませんけど?」
「カナが落ち着いたら、聖女の力を確かめさせてくれないか?」
「えっと」
「難しいことじゃない。ただ、水晶に手をのせるだけだから」
「はい……」
よくはわからないけど、話しを進めるにはやるしかないんだろう。
「明日、用意させておく」
明日? ゆっくりなんてしていられない。
「あの今から、出来ませんか?!」
私の提案に驚いたのか、カトルの動きが止まったが、少し思案してから、答えてくれた。
今度は知らない男の人が来た。
「ルードと申します。よろしくお願いします」
そういって、ペコリと一度お辞儀したルードと名乗った黒いローブの人が二つの水晶玉を持ってきた。占い師が持っていそうな大きさの白と黒の水晶玉だ。
「ここに手をのせてください」
言われるまま、右手を白い水晶に左手を黒い水晶にのせた。ひんやり冷たかった。
ふわっ。
水晶玉が二つとも光りだした。
「何これ?」
光の中に文字が浮かんでいる。
「そんなハズは……」
なんだか、カトルとルードが難しい顔をしていた。
「聖なる力は100で問題ありませんが、魔なる力が10ですか……」
「何か問題あるんですか?」
「あぁ、カナは気にしなくていいよ。聖なる力が100なら、聖女に間違いない」
じゃあ、なんで難しい顔をしていたんだろう。隠し事をされるのは好きじゃないな。
「カナは少し休んでいてくれるかい? 王陛下に報告してくる」
「王陛下?」
「私の父上だ」
「王様がお父さん?」
「そうだよ」
「貴方は王子様なんですか?」
「そうだよ」
この国の王子様なら、いうことを聞かないとどうなるかわからない……。わけがわからないこんなところで路頭に迷うわけにはいかない。
「わかりました」
私は頷いておいた。
「わかった用意させよう」
コメント
1件
あーもうっ、めっちゃ展開気になるやつー!!😭💕 カトルさんが王子様ってオチで持ってくのずるいよ!しかも優しすぎて泣ける…「また泣いてるね」って涙拭われるシーン、キュンが止まらんかった🥺💘 聖女の力100なのに魔なる力10で「そんなハズは」ってなったルードさんの反応、絶対何かあるやつやん!?次話すぐ読みたい😤📖