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ムメイ
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耀聖(ようせい)
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信じられない!
なんで、残業なの。今から行くって言ったのに。
帰ってきてくれないなんて。
わかってる。タツミは年上でお仕事があって、私はまだ学生で。遊ぶ時間も、会える時間も違うって。
なんで、私こんなにワガママになっちゃったんだろう。
あぁ、謝ることがいっぱいだなぁ
ーーー
タツミのことばかり、思い出す。
いま、何もすることがないからだろう。不安ばかりが渦巻いている。
聖女って、聖なる女ってことだよね。
聖なる……いまの自分はとても聖女だなんて言葉が当てはまるとは思えない。なんで、私ここにいるんだろ。
ぎゅっと、足を抱えて顔をかくす。
お父さんお母さん、お兄ちゃんにも会えないのかな……。
握っている手に力がはいる。
「ねーねー、あんまり美味しくなさそうなのが来たよ」
「誰?!」
パッと顔を上げるけれど誰もいない。気のせい?
「キミがこの国に呼ばれた新しい契約の子でしょ?」
「け…い…やく?」
「またあとでね」
クスクスとたくさんの小さな笑い声が聞こえた。
今のはいったい……何だったの?
それきり、部屋の中はまた、静寂に包まれていた。
「カナ、本当に大丈夫かい?」
「はい」
カトルは優しいし、心配性だな。タツミも爪のアカを煎じてもらえばいいのに。
カトルに連れられて、大きな扉の前に連れてこられた。今から王様に会うみたい。
扉を守ってる人たちが、カトル王子の合図で扉をあけた。
「聖女、カナ様をお連れしました」
カトルが頭を下げる。急に様付きで呼ばれ、なんだか距離を感じた。
「契約の乙女、聖女カナよ。よく参った」
また、契約? なんなの契約って。
「そなたには、我が国と光の精霊に忠誠を誓ってもらい、光の守護魔法を会得してもらいたい。そして、滅びの予言の未来からこの国を護ってくれ」
聖女になれってことなのかな。
難しいテストとかあったら嫌だな。
「わかりました」
言うことを聞かないと、どうなるかわからない。
この人たちは私が嫌だって言っても帰してもらえないんだろうな。
自分で帰る方法を探して、帰らないと。それまでは、従順なふりをしないと。生きるために。
帰るために!
「私は何をすればいいんでしょうか?」
コメント
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第5話、読み終えました。「帰るために!」というカナの決意、胸に響きました。聖女としての立場を受け入れるふりをしながら、本心では帰る手段を探す――その二面性がリアルで、不安の中でも諦めない強さを感じます。それにしても「契約」って何なんでしょう?謎の声の子たちも気になるし、精霊との関係もまだ見えなくて……続きがすごく気になります!