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『明那…起きた?』
かなえ、さん?
どうしてここに、。
てか、どこ、、、?
「かな、、えさん。」
『気分は?大丈夫?』
「どうして、、俺叶さんとこに…それに俺、」
『焦んないで。ゆっくりでいいよ。』
『僕だってまだ信じられない……』
悲しそうに、独り言のように、叶さんが言った。
…なんの話。
『あ…それと、、ここ僕ん家だから。安心して。』
え、叶さん家?て言うか何で、、。
俺ふわっちに会いに、、行って、それで、?
「俺…ふわっちに、」
『会いに行ったの?』
「…うん」
『……そっか。』
『それで?』
「電話、した。ふわっち出てくれて…話してそれから」
『電話……?』
凄く驚いたような顔をして、また悲しい顔をした。
「叶さん、…?」
『あ……ごめん』
「どうかした?」
『あーいや、なんでも。』
「ふわっちが…帰ってくるかもだから家帰らないと」
『明那……』
「はい」
『暫くうち来る?』
「えっ……」
『葛葉に聞いてみないとわかんないけどさ。
多分いいって言うと思うから。』
『でもふわっち……』
『朝ごはん食べる?昨日の夜食べれてないでしょ?』
「あ、うん」
『大した物ないけど…家帰ってもどうせ食べないでしょ?』
『葛葉なんて昨日泣き疲れてまだ寝てるんだからさ。』
そう言いながら叶さんは立ち上がってキッチンに立つ。
なんでこんなに叶さんが優しくしてくれるのか分からない。
いつも優しいか、叶さんは。
でも心のどこかでこの暖かさを求めている自分がいた。
家に帰ればふわっちが扉を開けてくれるかもしれないのに。
今すぐ帰って会って抱きしめたいのに。
またあの優しい声を、聴きたいのに。
ふわっち…帰って来た…??
そんな気がする。
「かなかな…?ふわっちが…、ふわっちが帰ってきた!!!」
『えっ…?!明那!!ちょっと!』
勢いよく立ち上がって、走り出そうとする。
『…っ!!明那っ!!!』
後ろから強く腕を引っ張られて、
今まで聞いたことのない大声で、叫ばれた。
驚いてる俺を引き寄せて言う。
『もう少しだけ……ここに居てよ。明那。』
俺の肩に顏をうずめて、小さく震えた声で。
何してんだ、俺。