次に目が覚めたのは夕方だ
空はすっかりオレンジ色に染まっておりベットから起き上がるとそーまがそばに居た
桜彩)まだ……いたの…?
そーま)高熱を出した病人を放って帰るわけないじゃん、体調は?
桜彩)……あんまり…クラクラする……
そーま)熱、測ろ?そのあとはご飯食べよ
桜彩)…うん…
そーまは体温計を出して私の脇に体温計を挟んだ
桜彩)…ぽやぽやする…
そーま)仕方ないよ、大人しく熱測って
桜彩)んぅ……
そーまは優しく頭を撫でたり背中を撫でてくれたりと私が少しでも顔を歪めたりすると落ち着かせてくれた
桜彩)かぜ…うつる……
そーま)別に移っても直ぐに治るから
桜彩)そっか……
ピピッピピッ…
体温計の音が鳴り体温計の温度を見ると42.5℃と異様な体温を示していた
そーま)高熱だなぁ…ご飯食べるか?
桜彩)んぅ……たべる…
そーま)お粥食べるか?
桜彩)たべさせて…ダルい……
そーま)それじゃ、ちょっと待ってろ暖めて持って来てやる
桜彩)…うん……
そーまは桜彩の頭を撫でて部屋から出て行った
桜彩)……(外…綺麗……)
ベットからのそっと起き上がって壁に手を当てながら部屋から出て玄関に向かう
桜彩)はぁ…ッ……ゲホッゲホッ
頭がグルグルする…いや、グラグラ?でも兎に角フラフラして…頭の中が気持ち悪くて仕方ない
桜彩)ヒュッ…ゲホッゲホッ……はぁ…はぁ…
玄関を出て自分の家の庭に出る
桜彩)はぁ……はぁ…
外は少しだけ涼しく感じた…
桜彩)クチュンッ…さむ……
ガチャンッ
桜彩)!?
物凄い勢いで扉が開き思わず後ろを見ると冷や汗をかいた虚無プが居た
虚無プ)桜彩!
桜彩)ご、ごめん…外に出ちゃって
虚無プ)良かった……1人で外に出ないで…
虚無プが私に抱き着いて「僕がそばに居ますからあんまり1人で離れないで…」と優しく言った
桜彩)…ごめん……
そっと虚無プの頭を撫でるとギュゥッと更に抱きしめてきた
桜彩)…ごめんね……
虚無プ)いや…僕が宜しくなかったです……ちゃんと桜彩さんのやりたい事を汲み取れませんでした
桜彩)ううん、私が隠してたのが行けないの……ごめんね…
虚無プ)ですけど…
桜彩)ごめんね…笑
虚無プは顔を上げて私が逃げないように後頭部を抑えた
桜彩)きょむ……?
虚無プ)チュッ…
桜彩)…はぇ……?
虚無は私の唇と自分の唇を何回も重ねて来て自分に風邪が移ることを気にしてないように何回も何回も唇を重ねて来た
桜彩)きょ、きょむ…まって……く、くるしい…
虚無)!!ご、ごめん…
虚無は玄関の階段に座って「こっちおいで」と言って私を手招いた
桜彩)……?
虚無の隣に座るとそっと自分の肩に私の頭を乗せてくれた
桜彩)ありがと…
虚無)寒くないです?
桜彩)ちょっとだけ…
虚無)分かりました
虚無は自分の上着を脱いで私に被せてくれた
桜彩)…ありがと…
虚無は私の頭を優しく撫で私を夢へと誘った
桜彩)スゥ…スゥ…
虚無)(寝た……?)よいしょっ
虚無は眠った私をそっとお姫様抱っこして私の部屋のベットに運んでくれた