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「ちぐさくんもすぐ退院できるよ!!」
そう言いながら隣で桃色の浴衣を着付けてもらっているのは、さくらくん。
1週間、同じ部屋で入院した子
今日。退院する。
今日は、花火大会があるから。退院記念に浴衣を着て、友達とお祭りをまわるらしい。
「ここの部屋からも、花火。見えるらしいよ!」
そう言って、さくらくんは窓を開けた
「あの展望台の方!」
太陽のように眩しい笑顔で、海の方を指さした。
『さくらー!!早く行こーぜ!』
扉の向こう側から、元気な声が聞こえる。
「はーい!ちぐさくん、またね!」
「うん、じゃあね」
と言い、手を振る。
1人になった病室は凄く静かで、さくらくんが開けた窓から、夏の爽やかで、どこか蒸し暑い風が部屋を駆け抜けていた。
(どうせ、人間そんなもんだよ)
あんな笑顔だったさくらくんだけど、俺のことが嫌いらしい。
廊下で、友達に 『ちぐさくんってくどくどしてるから苦手なんだよね〜』
とこぼしているのを聞いてしまったから、。
気分転換にジュースを買いに行こうと、6階の自販機に足を進めた。
ガタンッ
落ちてきたジュースを取り、部屋へ戻ろうとしていると。
近くの病室から、笑い声が聞こえた
6階は、高齢者の方がいるところ。
普段はそんな笑い声も聞こえない
やがて、足を進ませているうちに
631号室にたどり着いた。
ドアの隙間からのぞくと、
同い年くらいの少年が、サッカーボールを蹴っていた。
軽々と、自分の体を自由自在に操って。
心底、嫌気がさした。
俺は、病室で毎日、毎日、外に出られないのに。
彼は、外で毎日、毎日、自分の体で好きなことをしてるんだ。
俺は、近くの看護師さんに声をかけた
「あの部屋、ルール違反してませんか?」
その後、看護師さんがその子を部屋から追い出して。叱っていた
数分後、お叱りが終わったのか
ちぇっ
と舌を鳴らしながら、不機嫌そうに廊下を歩いていた。
一瞬。彼と目が合った
「俺がいいつけた。あの子をこらしめてって」
「え?」
数分後。彼から返事が帰ってきた。
「お前。嫌なやつだな」
「そうだよ」
率直な返答。正直、泣きそうになった。
それでも。目を逸らさずに見つめた
でも、数分後。いてもたってもいられなくなって、俺はその場から逃げ出していた。
新作ですっ!
mztg恋愛パロっ!
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