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シュンとしてしまったゼロとブラウを元気付けるため、俺達は新しく生み出されたモンスターの、ステータスを見てみる事にした。こんなときは気分を変えるのが一番だ。
名前:ノーネーム
LV:1
種族:メタルアシッドスライム
性別:不明
レア度:4
◆能力値
HP:280/280
MP:320/320
STR(筋力):20
VIT(耐久):380
INT(知力):60
MIN(精神):80
DEX(器用):15
AGI(敏捷):20
LUK(幸運):80
スキル:
・《NEW》大勝負、
・《NEW》毒付与、
・《NEW》麻痺付与、
称号:
・《NEW》敏腕ギャンブラー、
▽スキル詳細。
《大勝負》。MPの半分を消費して、幸運を引き寄せる事が出来る。
《毒付与》。攻撃時、ランダムで相手に毒を与える。
《麻痺付与》。攻撃時、ランダムで相手に麻痺を与える。
▽称号詳細。
《敏腕ギャンブラー》。勝ち目が薄いギャンブルに挑み、勝利した者に与えられる称号。ランダムで幸運を引き寄せる事が出来る。
え、なに? この圧巻のステータス。
「お前……何と合成したわけ?」
「痺れ毒蛾のナイフ」
「なんでそんなモンがここに」
ハッとして、ゼロの方を見ると、ヤツは素早く視線を 逸らした。
疑いの眼差しで見ると、ゼロは慌てたように「違う!」と叫び、顔の前で両手をぶんぶん振って否定する。
「俺は何も言ってない」
「勝手に召喚とか、してないから! 痺れ毒蛾のナイフは、ドワーフのおじさんがくれたんだ! 僕がナイフのスキル習得中だって言ったら、作ってやるって」
そうなんだ……ていうか、いつの間にドワーフ達と仲良くなったんだ。まあ、いいけど。
「ああ~そういえば、せっかく作って貰ったのに。謝らなくっちゃな」
なるほど、ゼロは腕力はなさそうだから、付加効果が高いナイフ類は確かに最適な武器かも知れない。
「そうだな。謝って、また作って貰った方がいいな。戦闘させる気はないが、あのナイフは持ってた方がいい」
ゼロは顔をぱぁっと明るくして、「うん!」と大きく頷いた。
しかし、痺れ毒蛾のナイフなんかと合成されて、レア度4のモンスターに進化するとは。スライムってホント、あなどれないな。
メタルアシッドスライムを新しいダンジョンに配置した後、俺達はやっと晩メシにありついた。
ちなみに今日はロールキャベツだ。今では練習がてらシルキー達が毎食作ってくれるから、手料理感が違う。ちなみにマーリンが「錬金でも作れますよぉ」と言ってくれたが、あんな釜でできたメシは絶対にイヤだ。
話している途中でカエンがごく当たり前の顔で登場する。最近はもう、朝晩ここでメシを食うと決めてるみたいだ。
「カエン様ぁ、聞いて下さいよぉ~」
早速マーリンが、街から帰った後の惨状をカエンに言いつけている。
ルリに抑えられて満足に文句も言えなかったから、不満が溜まってたんだろうが、ほどほどにしてやって欲しい。せっかく泣き止んだのに、ブラウの目にまた涙が盛り上がってきたじゃないか。
そしてマーリンの思いむなしく、カエンは爆笑している。
笑いのツボ、多過ぎだろう。箸が転がってもおかしい年頃の乙女か、お前は。
「そりゃあ一度会いたかったなぁ、メタルでアシッドなスライム! そいつもなかなか勇気があるじゃねぇか、全く、スライム侮れねぇなぁ!」
天下のドラゴンに友達を褒められ、ブラウはやっと少し笑顔を見せた。
「よし、小僧。俺様が明日街に連れて行ってやる。美味いもん食わせてやっから、それで機嫌なおせ」
ブラウは驚いて、ゼロに助けを求めている。うん、だよなぁ。俺がブラウの立場でも、あんま親しくもないドラゴンと二人でお出かけってのは嫌だな。
しかしゼロは、そんな繊細な感情には一切気付かず、にっこり笑って快諾した。
「良かったね、ブラウ。僕達じゃまだお金ないから、ジュースも飲めなかったよ。超ラッキーじゃん、楽しんでおいで!」
ブラウ、がっくり。自分で断る勇気はさすがにないらしい。
「よっしゃ、いっちょお父さんやってみっかぁ! よろしくな、ブラウ」
ブラウの頭をぐりぐりとかきまぜた後、カエンはなぜか俺を見てニヤニヤ。
「お兄ちゃんがヤキモチやかないよーに、今夜は付きっ切りで指導してやっから、な!」
うわぁ、要らねぇ。と言いたいところだが、実際ちょっとでもレベルを上げとかないと、命に関わる。
ありがたくご指導いただく事にするか。
よし! 考える事は明日にまわして、今日は徹底的に体を動かすぞ!
そんなわけで、俺はカエンと、ゼロはエルフ達と、ルリはスラっちと特訓に入る。マーリンとブラウも肩を落としながらも錬金部屋に篭った。
夜もギリまで体力を使い切る。
俺達って、結構頑張ってるよな!