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みこまめ
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【すち視点】
次の日。
俺は、いつもより早く学校に来ていた。
教室に入って、席に座る。
すち「……」
昨日のことを思い出す。
らんらんに話した。
俺が、みこちゃんのことを好きだって。
(……本当に、好きなんだ)
そう思うだけで、胸が少し変になる。
前までは分からなかった。
「好き」っていう気持ちが、どういうものなのか。
でも今は――少しだけ分かる。
みこちゃんが、他の誰かと楽しそうに話していると嫌だった。
みこちゃんが近くにいると、嬉しい。
みこちゃんに避けられたら、嫌だ。
そして。
みこちゃんと一緒にいたい。
すち「……これが、好きなんだ」
小さく呟いた。
そのとき。
らん「すち、おはよ!」
すち「らんらん、おはよ」
らん「今日も俺と一緒にいよっか」
すち「……うん」
らんらんは、昨日からずっと俺のことを気にしてくれている。
それが嬉しかった。
でも――
教室の入り口から、声が聞こえた。
みこと「すっちー、おはよ!」
すち「……っ」
一瞬、身体が固まる。
すち「……おはよ」
みこと「うん!」
みこちゃんが笑う。
それだけなのに。
(……やばい)
胸が、またうるさくなる。
みこと「すっちー?」
すち「……なに?」
みこと「顔赤くない?」
すち「えっ」
らん「……」
すち「ち、違うよ」
みこと「でも赤いよ?」
すち「暑いだけ!」
みこと「今日そんな暑くないけど?」
すち「……俺には暑いの!」
みこと「そっか?」
すち「……うん」
みこちゃんが不思議そうに俺を見る。
その視線に耐えられなくなって、俺は顔を逸らした。
(……無理)
(昨日までは普通に話せてたのに)
(好きって分かっただけで、こんなに変になるんだ……)
らん「すち、行こ」
すち「……うん」
俺はらんらんの後ろについていく。
でも。
少しだけ振り返った。
みこちゃんが、こっちを見ていた。
すち「……」
(……みこちゃん)
なんだか、少し寂しそうに見えた。
すち「……」
(本当は、話したい)
(普通に話したい)
(いつもみたいに、一緒にいたい)
でも。
今はまだ無理だった。
だって。
みこちゃんを見るだけで――
すち「……好き」
その言葉が、頭の中に浮かんでしまう。
すち「……」
顔がまた熱くなる。
らん「すち?」
すち「……なに?」
らん「顔赤いよ?」
すち「……もう言わないで」
らん「ふふ、ごめん」
すち「……」
俺は小さく息を吐いた。
(いつか、普通に話せるようになるのかな)
(好きって分かったままでも)
(ちゃんと、みこちゃんの隣にいられるのかな)
その答えは――
まだ分からなかった。
コメント
1件
碧さん、36話読ませていただきました。 好きって自覚した後の、すちくんのぎこちなさが本当に可愛くて切なかったです。「暑いだけ!」って言い張る姿にも胸がきゅっとしました。らんらんが優しく隣にいてくれるのもいいですね。みこちゃんの寂しげな表情も気になって、この先の距離感がどう変わっていくのか楽しみです。